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村井幸一さん・"Working Quads"ゲスト
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村井幸一さん
学生生活を振りかえって

僕は、高校２年生のときに体育際で騎馬戦の転倒事故で頚髄損傷になり
車椅子になりました。障害の度合はC4、５ぐらいでしょうか。車の運
転はできません。ヤマハの電動車椅子のJW-1に乗っております。
それで、高校に復学し、一浪した後に、九州工業大学の情報工学部に入
学して、この春に同大学院を卒業することができました。
九工大は北九州に本学がありますが、情報工学部だけは飯塚にあります。
有名なせき損センターから車で５分も離れていないところです。
入学試験は推薦入試でした。先にレポート問題が送られてきて、それを
解いて送り返した後に、その事に関して面接を受けるだけでした。
筆記試験がなかったので手が不自由でもうまく切り抜けられました。
普通に受験すると、センター試験を受け、二次試験も受けないといけな
いので、きっと落ちていたでしょう。
大学生活は主に母親の介助の元で送りました。送り迎えと、教室の移動、
食事、トイレなどですね。
情報工学部自体が新しいので、体育館以外は車椅子でいけるようになっ
ております。エレベータ、車椅子用のトイレも各建物ごとに設置されて
いますし、身障者用の駐車場も建物の真横にあります。ただ、雨の時が
濡れるのと、学生の違法駐車が多いのが難点です。
設備的にはちゃんとしている方でしょう。（北九州のほうは別です）
情報工学部ですので、主にコンピュータの事を勉強しました。
車椅子でも座ってしまえば同じですから、キーボード操作やマウスを加
工してもらい、なんとかついて行けました。
最近では、インターネットが普及してきましたんで、レポート提出など
をメールで済ませるようにもなってきています。一部の授業だけですが。
僕も、授業には２、３回しか出なくて家でレポートを仕上げメールで提
出して単位をもらえた経験がありました。
これからは、こういうのが増えるといいですね。
大学には僕の後に車椅子の人は入学して来ないみたいです。
コンピュータに興味のある人で、大学進学にチャレンジするならば、九
工大の情報工学部を検討してみたらいかがでしょうか。

村井　幸一
murai@j-pal.or.jp

（1998年4月3日、電子メール）
（1998年4月4日）

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