Mr. Torahiko Nakashima, WORKING QUADSの編集者・中島虎彦さん

WORKING QUADS 編集者
中島虎彦さん
Mr. Torahiko Nakashima,

「梅雨のあとさき－夢の可能性」（1998年）

中島虎彦、嬉野温泉

中島虎彦：『ワーキング・クォーズ』編集者：佐賀県嬉野町在住

　　「夢の可能性」　　　　　　　　　　　　　　　嬉野温泉　　中島虎彦

　　私はこの一カ月ほど文学的探求心のためあるアンケートを個人的に取っていま
す。それは昨年出版させてもらった「障害者の文学」（明石書店）の中で、「夢の
可能性」を論じたのですが、その後いくらかのセキソン・ケイソンの方から体験談
を聞くうちに、これはもう少し資料を集めて統計を取ったほうがよさそうだと痛感
したからです。たとえば私は車いす利用者たちは数年もたてば皆車いすに乗ってい
る夢を見るようになるものだろうと思っていたのですが、何年たっても一度たりと
も見たことはない、と言い張る人もいて、なかなか一概には決めつけられないこと
を思い知らされたりしたのです。

そこで、質問項目１５個に回答葉書（青い鳥はがきなど利用）を添えて、全国の
セキソン・ケイソンたちに５０通ほど発送しました。それから二月あまり、現在の
ところ２０通ほどの回答をいただいております。いろいろ興味深い内容となってお
ります。回答はそれくらいですが、嬉しいことに主旨に賛同してくださった何人か
の方が、支部の機関誌やパソコン通信を利用してアンケートを転載してやろうと申
し出てくださいました。身に余ることでした。私のほうも「全国脊髄損傷者連合会
佐賀県支部」の機関誌「さが」に原稿を送り、載せてもらうよう頼んでいます。そ
れらの準備をしてもらっているところですので、これからさらにたくさんの方から
回答をいただけるのではないかと期待しています。今年いっぱいくらいはお待ちし
ているつもりです。

ついでと言っては何ですが、この誌面を見て下さった車いす利用者の方たちのた
めに、（これも何かのご縁でしょうから）そのアンケート項目を見ていただこうと
思います。そしてもし気が向かれたら、中島のほうまで回答をお寄せくだされば幸
いです。回答葉書をお送りできなくて恐縮ですが、青い鳥はがきなどご利用くださ
い。本来は番号だけ記入してくださればよいよう設問しているのですが、わざわざ
身銭を切ってまで回答してやろうという奇特な方なら、少々面倒でも言葉で書いて
下さるだろうと横着を決めこんで、質問文だけを記しておきます。あしからず。で
きれば性的な夢に関する質問項目も混ぜたいのですが、第一回めからそれはちょっ
とさすがにはばかられました。それでは失礼します。

「障害者の夢に関するアンケート」
（１）　あなたの障害名は何ですか？
（２）　障害者になってから何年たちますか？
（３）　年齢はいくつですか？
（４）　（電動）車いすを利用していますか？
（５）　夢の中に、車いすに乗っている姿が登場したことがありますか？
（６）　（５）で「ない」と答えた方は、ではどういう姿で登場しますか？
（７）　（５）で「ある」と答えた方は、受傷してから何年めぐらいに初めて登場
　　　　しましたか。
（８）　夢の中で立って歩いている場面と、（電動）車いすに乗っている場面との
　比率は現在のところおよそどれくらいですか。
（９）　上の比率は年数とともにどう変化してきましたか。　　
（１０）　夢の中で（電動）車いすに乗っている自分をどう感じましたか。
（１１）　夢の中で立って歩いている自分をじう感じましたか。
（１２）　それらの夢があなたの現実の生活に何か影響を与えましたか。
（１３）　それらの夢に何か意味があると思いますか。
（１４）　このようなアンケートの試みをどう思われますか。
（１５）　よろしかったら、最近みた印象的な夢をご紹介ください。

〒８４３ー0303 佐賀県藤津郡嬉野町吉田万財　中島虎彦
　　　　　　　　ＴＥＬ＆ＦＡＸ　０９５４、４３、９９５９

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