WORKING QUADS (「重度四肢まひ者の就労問題研究会」ジャーナル)
ヘルパーさんと電動車いすのおじちゃん No.4
大手門公団での生活
The Attendants and the Attendee Who Uses a Motorchair No.4
A Life in Otemon
清家 一雄:重度四肢まひ者の就労問題研究会・代表
Kazuo Seike President :
Research Association on the Work of persons with severe disabilities
福岡市家庭奉仕員・年会誌『ともしび』原稿
1993年のメインテーマ  「在宅福祉における連携 その中でヘルパーはどうあるか」

栃木頚髄損傷者連絡会・機関誌『飛翔』に掲載
"WORKING QUADS" homepage
大手門公団:福岡市中央区


 電動車いすのおじさんは、1993年2月末、
親の家を出て、大手門公団での生活を始めた。
ヘルパーさんたちの介助サービスなどを受け、
好きな仕事をしている。外にもよく出る。
人もよく来る。現在の生活に不満はない。
しかし、緊急事態に対しては、綱渡りの生活だ。
費用もすごくかかる。

 特別な財産、才能を持たない重度四肢まひ者が、
家族に頼らず、生活費、公的住宅、
公的介助サービスを利用し、
一人暮らしをすることを、
可能にする社会的な仕組みを
開発していかなければならない。

1993年10月20日
清家 一雄





大手門公団:福岡市中央区

 この「ヘルパーさんと電動車いすのおじちゃん」も今回で4回目だ。 ぼくは、福岡市のホームヘルプサービスの利用者だ。 1973年のスポーツ事故以来、頚髄損傷という障害を持っている。

 1993年2月末に、親の家を出て、大手門公団住宅に転居した。 それに伴い、公的なホームヘルプサービスの担い手の人たちが、福岡市社会福祉協議会のホームヘルパーさんたち(早良区)から、福岡市市民福祉サービス公社のホームヘルプ協力員さんたちに移行した。

電動車いす利用者と住居の確保

 大手門での生活も、2月末の転居以来、現在10月で、早や足掛け9か月となった。 ここで、冬、春、夏、秋の季節を迎えたことになる。 転居当時、粉雪が舞っているのが6階の窓から眺められ、見とれていたのを思いだす。

 大手門公団は、9階建てのビルで、1・2階にサントリー九州支社と福岡支店が入っている。 福岡市の中心街の天神から、国道202号線(明治通り)を西に1.4キロに位置している。

 福岡市の地下鉄天神駅から地上に出て、そこからぼくの電動車いすで15分だ。 エレベーターは複数あり、その中の1つは、地下鉄の営業時間中使える。 地下鉄は、JR博多駅(天神から3駅目)、福岡国際空港(5駅目)に直結している。

 現在住んでいるのは、住宅都市整備公団の賃貸の2DKだ。以前から下の弟(三男)と一緒に申し込んでいた。市営住宅、県営住宅にも申し込んでいた。昭和40年建設の古い建物で、家賃、管理費は安く助かっている。古いビルのエレベーターが、ときどき、各フロアとで何センチかの段差をつくることがある。


3度目の親の家を出ての生活

 親の家を出ての長期の生活は、3度目目だ。1回目は、1973年7月〜1975年7月、2年間、北九州市での入院生活。2度目は、1985年11月〜1986年9月、約1年間、ミスタードーナツ障害者リーダー米国留学研修派遣事業による、カリフォルニア州での米国留学生活だった。


 電話・ファクスを利用しての翻訳の仕事も行っている。

 大手門公団には電動車いす利用者の訪問も多い。京都、広島、鹿児島などからも来訪者がある。

 大手門公団から、地下鉄、新幹線などを利用して、3月の別府重度四肢まひ者センターでの文化講演、太陽の家見学、5月の全国頚髄損傷者連絡会総会(東京)参加、8月の第8回リハ工学カンファレンス(所沢市)、8月の「就労問題研究会・会報」編集会議(福岡市心身障害者福祉センター)、9月に米国留学時にお世話になったセントルイス自立生活センター所長のマックス&コリーン・スタークロフ夫妻との再会(東京)、10月のパラプレジア医学会一般参加(鹿児島市)などの活動も行ってきた。


大手門公団:福岡市中央区


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