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    WORKING QUADS News Letter on February 22, 2000
    C6頚髄損傷者と姿勢修正能力 by 西田正純
    (The intellectual productive activities by Quads)


    西田正純さん、広島、1999



    C6頚髄損傷者と姿勢修正能力 by 西田正純

    "WORKING QUADS" News Letter
    on February 21, 2000

    Kazuo Seike
    president, "WORKING QUADS"
    "Working Quads" Editoriak Office
    "WORKING QUADS" HomePage produce
    Fukuoka-shi, 810 Japan
    Tel +81-92-735-
    Fax +81-92-735-
    kazuo_seike@msn.com
    seike@ma4.justnet.ne.jp
    http://www4.justnet.ne.jp/~seike/

    清家一雄@WORKING QUADSです。

    2000年02月21日付け
    「四肢まひ者と姿勢修正能力」に、
    西田正純さん・"WORKING QUADS" HomePage Writerから
    貴重なアドバイスをいただきました。

    西田正純さんは、C6頚髄損傷者ですが、
    スズキ電動リクライニング車いすを利用しながら、
    郵政省 通信総合研究所 (CRL)、
    情報通信部 ユニバーサル端末研究室に
    勤務していらっしゃいます。

    具体的な経験談で、四肢まひ者にとって
    ひじょうに役に立つ内容だと思います。
    読んでいただければ幸いです。

    --------------------------------------------------

    C6頚髄損傷者と姿勢修正能力
    −スズキ電動リクライニング車いす利用者−


    Re: 四肢まひ者と姿勢修正能力

    2000年2月21日 19:01

    西田 正純
    郵政省 通信総合研究所 (CRL)、
    情報通信部 ユニバーサル端末研究室
    Masazumi Nishida

    清家 様

     いつもメールを有り難うございます。
    西田@東京・小平市 です。昨年、広島で開かれました
    「はがき通信懇親会」で初めてお目に掛かりました者です。


    西田正純さん、広島、1999

    At 11:44 00/02/21 +0900, you wrote:
    > 四肢まひ者と姿勢修正能力
    > 1人で居るときは、ベット上で居るようにしています by 清水哲

     このところ、車椅子から体や足が落ちる話題で賑わっていますが、
    この件に関しては、私にもお話しすべきことがあります。

    > 電動リクライニング車いす利用者の
    > 四肢まひ者と姿勢修正能力

    > C6頚髄損傷者で、運転免許取得不可能な場合、
    > 姿勢修正は、少し困難を伴なうかもしれません。
    > ご助言があれば幸いです。

     褥創予防のため、圧迫部位を変えるという目的で、私も
    電動リクライニングを定期的に倒して横になります。起き
    上がると、やはり必ず体がずり落ちてしまいます。

     そのため、姿勢を元に立て直す(深く坐り直す)ために、私は
    車椅子の肘掛けの外側に手を掛けるバーを付けています。
    リハ室のマット上でプッシュアップの訓練をするために置いて
    ある「プッシュアップ・バー」を見て思いついたものです。

     使い方は、このバーに両手の平を確実に当てて肘関節を
    ロックし(180度以上伸展させ)、肩関節を下の方に下げる
    ことで、ずり落ちた体を引き上げます。

     これは、C5以上の機能が残っていて、肘関節の可動域に
    制限がなければ、誰でも行えると思います。ちなみに私は、
    手関節の背屈が出来るのでC6と言われていますが、その他は
    筋力など、ほとんどC5に近いレベルです。もちろん、運転免許は
    失効させてしまいました。

     バーの高さは、肘掛けより低く、肘関節がやっとロック出来る 高さです。多少、前の方を低くしてあるので、ずれ落ち方によって 手の平を当てる位置を変えて、肘関節のロックがしやすくします。

     このバーは、正しく坐っている時には、臀部の除圧にも使って
    います。私の筋力では、完全にお尻を浮かせるには至りませんが、
    かなりの除圧効果はあると思います。私は、気が付いたら時々、
    このバーに手を当てて、プッシュアップの真似事をしています。

     また、このバーには、車椅子走行時の上体安定の効果もあります。
    横傾斜の路面を走る時や、急カーブを切る時などは、操縦レバーを
    持つ方と逆の方の手は、このバーに掛けて上体が傾かないよう
    支えています。

    > 電動ギャジベッドと電動リクライニング車いすの
    > 改善はすすめられるべきものだと考えます。

     ずり落ち防止という点からは、私はまだ使ったことがありませんが、
    座席のリクライニングではなく、チルト機構が有効かも知れません。
    チルトなら寝た時に深く坐る方向に重力が働くからです。

    > 清水哲さんからメールをいただきました。
    >
    > --------------------------------------------------
    >
    > 1人で居るときは、ベット上で居るようにしています

     ベッドに乗っていても、私の場合、足の痙性(痙攣)で
    下腿が落ちることがあります。朝まで気が付かずに寝ていた
    こともあります。

    > 四肢まひ者で、もっとも身体障害的に重度の
    > C4頚髄損傷者、あご操作電動車いすになると
    > もっと深刻になります。
    > リクライニングするたびに

     C4の場合は、ちょっと対策が思いつきません。チルトは
    ダメですか?

    > 一人でいられる、「足の置き方の工夫」を
    > 教えていただければ、
    > 助かります。

     足は、私も時々落ちますが、スズキの電動リクライニングの
    場合は、一度、リクライニングを水平まで倒すと、シートの前部が
    高くなって足がフットレストの上に上がります。私の場合は、そこで
    再びリクライニングを起こすと、大抵、足はフットレストの上に戻ります。

     −−−−−−−−−

     それから、前のメールに「車椅子の上で上体が倒れて、頭が下になり、
    苦しいので自分で頭を振って車椅子から落ちた」という報告がありました
    が、これは、かなり危険な行為だと思います。

     と言うのは、落ちた時に骨折の可能性が大だからです。ご存じのように、
    車椅子生活者は、少なくとも足の骨は、今流行の「骨粗鬆症」になって
    いますから、簡単に折れてしまいます。高齢者と同じで、特に大腿骨は
    すぐ折れてしまいます。

     かく言う私も、2年余り前、健康診断で胸部X線撮影をしようと
    車椅子の固定ベルトを外してフィルムを背中に入れようとしていた
    ところ、レントゲン技師さんがちょっと席を離した間に、バランスを
    崩して車椅子から落ち、見事、大腿骨骨頚外側骨折となり、金の棒と
    板を付ける手術と相成りました。健康診断に行って、骨折して帰って
    来るとは、全くの笑い話です。皆様、ご注意! ご注意!

     以上、参考になりますかどうか。初めての情報メールを差し上げました。
    それでは、また。今後とも、どうか宜しくお願い致します。

          ☆ 西田 正純 (Masazumi Nishida)             ☆
          ☆  (職場)                         ☆
          ☆   郵政省 通信総合研究所 (CRL)            ☆
          ☆   情報通信部 ユニバーサル端末研究室         ☆
          ☆   E-mail: nishida@crl.go.jp             ☆
          ☆   研究室ホームページ: http://www.crl.go.jp/st/st821/ ☆



    ご意見、ご感想、ご助言をお聞かせいただければ幸いです。

    2000年2月22日、福岡にて


    February 22, 2000

    (by Seike)


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    清家一雄、代表者、重度四肢まひ者の就労問題研究会
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