Chapter Fourty-one

第41話



さて、次のテーマを決めた。遊んでみたいことはいくつかあるけれど、今回は、Wavelet変換! 短時間フーリエ変換に似ていますが、時間ごとに周波数が変化する事象を解析するのがWavelet 解析の利用目的です。副産物として、データの圧縮のために使う人もいるようです。

この夏は「ウェーブレットビギナーズガイド」(榊原 進 著、東京電機大学出版局)を読んで勉強しているけど、やはり読んでいるだけではよくわからないので、自分で書いて動かしてみようと思う。Wavelet変換に詳しい方がいらっしゃったら誤りなどを正して頂けるようお願いします。

NIから「Wavelet/フィルタバンクデザインアドオンツールキット」が発売されているので興味のある人は日本NIのホームページから情報を入手するといい。今回の目的は、私がWavelet変換を理解することが狙いだから、もちろんこれと張り合うつもりはない。どこまで正しい理解に迫れるかも、よくはわからない。

まず、誰かフリーのVIを作っていないか調べてみよう。SocratisさんがInfo-LV-ArchiveのVIを整理してくれているので調べるのが非常に便利になった。DAQ、GRAPH、などカテゴリーとプラットフォームのテーブルから検索でき、抄録を見て、さらに詳しく知りたいときはReadMe.txtを簡単に見ることができる。まだ使ったことのない人はぜひ利用してみよう。

LabVIEW Pages, the LabVIEW Resource Center
http://vaneg1.ecs.umass.edu/Socratis/LabVIEW/

ざっとWavelet変換のVIを探してみたけど、残念ながら見つからなかった。

つぎに過去にどんな議論がされているか調べてみよう。Info-LVのメーリングリストから全文検索をかけることができる。

Info-LabVIEW Home Page
http://k-whiner.pica.army.mil/info-labview/info-labview.html

3年分ぐらいのメールからwaveletで検索をかけたら25件が引っ掛かってきた。LabVIEWユーザーにはあまり関心の高い技術ではないのかな? Mon, 29 Jan 1996のメールでは「Wavelet/フィルタバンクデザインアドオンツールキット」の開発者(?)Jeff Travis(VI Technology)が "I would like to know what sort of interest there exists for this kind of signal processing library for LabVIEW. "と心配そうな発言をしています。心臓のパルスを解析したいという人もいました。学生がVIを作ったというメールもありました。

参考書は数式の山で、そのまま読んでいても身に入らない。数式は得意ではないので形から入ろう。

へんな形の関数だがこれを表示するのも一苦労でした。ではあまり期待せずに次回を待っていてください。

See you!


Nigel Yamaguchi

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