KOUKO ってだれ??
わたし、知らなかったんです。
知らなかったんです、ほんとに。こんなにいけないことだなんて。
やさしかったんです、彼。
やさしくいいよってきたんです。
どうせ冬しか逢えないんでしょっていったら、そんなことないよって、いってくれたし、かっこいい車にものっていたし。
教えてくれないと、もう逢えないねっていうから、つい教えちゃったんです。わたしの秘密の場所。
思ってもいなかったんです、それがこんなにおおごとになるなんて。
彼の名前、桑原っていってたんです、わたしには。
それがうそだったなんて。永塚 孝さんていうんですか、ほんとは。
名前だけじゃないんです。みんなうそだったんです。このごろ連絡もくれないし、やっぱり冬だけの関係だったんです。
そんな人にだまされて、こんなに大事なこと教えちゃうなんて、どうしたらいいんでしょう、わたし。
このころって、まだ、名前がちがってたんです。
KOUKOじゃなくって、KOUJIROUだったんです。
でも、そのうちKOUKOになったんです。だから、あたし、KOUKOなんです。
あたしのぺ〜じに。