ボサンのスパイ情報

"Many Bothans died to bring us this information." - Mon Mothma
「我々にこの情報をもたらすために大勢のボサンが命を落としました。」モン・モスマ

ここでは、ボサンのスパイたちが命を懸けて収集してきたとっておきの極秘情報をお届けします。

...というか、スター・ウォーズに関する情報のうち、些細であったり短かったりして、それだけのために1ページをつくるほどではないようなものを、一堂に集めて紹介します。スパイ情報といっても、エピソード2の情報はありませんので、ネタバレが嫌な人も安心してお読みください。


ルークの家は世界遺産じゃないよ 2001.4.30

4月19日(木)に発売された講談社の「週刊ユネスコ世界遺産 第26号 カルタゴの考古遺跡/チュニスの旧市街」ではチュニジアのユネスコ世界遺産を紹介しています。チュニジアといえば、スター・ウォーズ・ファンの間ではタトゥイーンの場面のロケ地として有名です。21号に続いて再びスター・ウォーズゆかりの地の写真が掲載されるかと期待が高まりましたが、ロケーション撮影が行なわれた場所は世界遺産ではありませんので、望みは薄いと思われました。しかし、最終ページにしっかりとスター・ウォーズ撮影への言及がありました。最後の34ページに、「新たなる希望」のルークの家にはマトマタ近くのベルベル人の穴居住居が使われたこと、トズール近郊の渓谷で「ファントム・メナス」が撮影されたことが言及されています。

 「新たなる希望」のルークの家
 「ファントム・メナス」の撮影風景

ナブー宮殿がユネスコ世界遺産に!? 2001.3.18

メイキング本などでご存知のように、「ファントム・メナス」のナブー宮殿の屋内場面は、イタリアのカゼルタ王宮でロケーション撮影が行なわれました。「エピソード2」でも2000年秋頃に、再びこの王宮で撮影が行なわれたそうです。

3月15日(木)に講談社から発行された「週刊ユネスコ世界遺産 第21号 ナポリの歴史地区」に、カゼルタの王宮が紹介されています。特に23ページ左下に掲載されている「表敬の大階段」の写真を見れば、みなさんもピンとくることでしょう。「ファントム・メナス」で女王たちが通商連合に連行されていく場面で降りていた、あの階段です。欄干の装飾といい、踊り場の獅子象といい、まさにナブー宮殿そのものなのに驚きます(当たり前)。




ブーボは実在する!? 2000.7.17

ブーボ(Bubo)は2本足のイボガエルのような生き物で、口には細く尖った牙が櫛の歯のように並んでいます。ジャバ・ザ・ハットの謁見室の入り口につながれていて、ジャバに会見にきた者に吠えかかります。「ジェダイの復讐」では、ルークの使いで宮殿にやってきたC−3POが吠えかけられています。「ジェダイの復讐」公開当時は、ジャワ族のペットと説明され、メイキング・ビデオではブーボにつないだ鎖を引くジャワ役の人に演技指導している様子も見られます。しかし、オリジナル短編小説集「Tales from Jabba's Palace」(未邦訳:ジャバ宮殿からの物語)では、知性ある存在として描かれていて、そのまま現在に至ります。

さてこのブーボですが、実はこのガマ犬君の剥製がある博物館に収蔵されているのです。記憶が確かでないのが残念ですが、多分以下の2つの博物館のうちのどちらかだったと思います。

イタリア・アルドロヴァンディ博物館
Museo Aldorovandiano Biblioteca Universitaria

オランダ・ライデン国立民族学博物館
Rijksmuseum voor Volkenkunde

大航海時代の幕開けとともにヨーロッパには世界各地の珍しい文物がもたらされ、自然科学や民俗学への関心が高まりました。そして動植物の分類・整理や剥製・標本の収集熱も盛んになりました。ここで興味深いのは、当時の人々は実在の動物と架空の生き物の区別をしておらず、ドラゴンや人魚の剥製やミイラまでもコレクションに加えていることです。たとえ映画と現実の区別のつかないスター・ウォーズ・ファンであっても(失言)、これらの動物がいるわけないということはわかるでしょう。これら怪物の剥製やミイラは、実在の動物の奇形種であったり、加工を施したものなのです。これら有象無象の生き物の標本を集めた自然史博物館は、今でもヨーロッパ各地に点々と残されています。

そんな中にブーボの剥製もあるのです。もう完璧なほど、丸っきり同じ姿なのです。要するに、ルーカスフィルムのデザイン担当者の誰かが、この怪物剥製を参考にしてブーボをデザインしたのでしょう。アイディアに詰まってパクったのか、それともその怪物に魅了されて命を与えたくなったのかは、デザイナーのみぞ知る。


注意:このページの作成にあたっては、いかなるボサンも犠牲にはしていません。
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2000.7.17
フォースのともにあらんことを
ベン・アンティリーズ