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「波崎事件」の死後再審を開始します

木下耕一路

▼波崎事件の死後再審を開始します

昨年九月三日の冨山常喜さんの獄死から一年以上過ぎてしまいました。九月二十七日の追悼集会での今後の方針、(1)波崎事件の真相究明を続ける、(2)死後再審を追求する、(3)獄死の死因及び法務省・東拘の治療のミスを追及する、をこの一年検討してきました。

毎月一回の弁護団と支援者の合同会議で、第二次再審棄却後の異議申立の法的有効性の検討、及び第三次再審請求の準備をしてきました。それ以上に重大な問題は、当然ながら、死後再審の主体は遺族ということです。遺族の意思がなければ成立しません。

死刑囚の親族は、社会的に差別され、抑圧されつづけてきています。このことや、四十年にわたる裁判の中で、あるときには親族と弁護団との間で意見の違いがあったり、またあるときには支援者との行き違いがあったりしたこと、そしてさらに、今後の取り組みについても話し合う機会を得ました。その結果、冨山さんの弟さんが、死後再審を決断されました。

▼波崎事件冨山常喜さん一周忌「死後再審開始の集い」への参加を!

遺族の弟さん、弁護団、支援者の会議において、死後再審の開始と一周忌の集まりを十二月五日開催することに決定しました。第三次再審請求では、第二次再審請求の棄却に対する異議申立の検討、第三次再審請求で検討していた権利証の問題等、疑問点のすべてを出すこととしました。支援していただいた皆様には、波崎事件はどうなるのとたいへん御心配をおかけしましたが、「死後再審開始」として再出発いたしますのでよろしくお願いいたします。


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