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東拘甲収第1753号   平成14年11月27日 

東京弁護士会 会長 伊礼勇吉殿

東京拘置所長 田中常弘

弁護司法第23条の2に基づく照会について(回答)
     当所在監者 冨山常喜
     生年月日  大正6年4月26日
     入所年月日 昭和38年11月23日

 本年10月31日付け東照第124355号をもって照会のありました上記の者に係る標記について、下記のとおり回答します。
 なお、諸検査記録等の添付はいたしかねますので御了承願います。

 記 

1 病名
(1)高血圧症
(2)動脈硬化症
(3)慢性腎不全

2 治療状況
(1)本年7月4日、肺炎(呼吸障害)、高血圧、腎機能障害等のため病舎に収容の上、点滴等による薬物加療を開始した。
(2)同年9月13日、病状が軽快したことから、普通房で休養させ経過観察することとし、普通房に転房させた。
(3)同月17日、歩行がおぼつかなくなり、自立生活が困難となったため、病舎に収容した。
(4)同月20日、食事の摂取量が僅少となったことから、栄養補給及び全身管理のため、IVH(中心静脈栄養)による高カロリーの補液を開始した。
 なお、内視鏡検査(胃及び大腸)を実施したが、器質的疾患は認めなかった。
(5)同年10月1日、排便時に消化管からの出血によるものと思われるタール便(黒色便)が認められたことから、血液検査を実施したところ、貧血が認められたため、同日及び翌日の両日、いずれも400mlの輸血を実施した。
 なお、精査目的で実施した、腹部MRI及び内視鏡検査(胃及び大腸)では、器質的疾患を認めず、その後、タール便も消失し、貧血状態は改善された。
(6)同月15日、腎機能の低下が認められたため、同日から週2回(火・金)の人工透析療法を開始した。同年11月18日からは週3回(月・水・金)実施している。
(7)貧血については、経過観察中であったところ、貧血状態の亢進が認められたことから、同月18日の透析実施時、400mlの輸血を実施した。

3 投薬内容(内服)
 バイロテンシン(降圧剤)10mg 1日1回(朝食後)

4 投薬内容(点滴)
 アミノトリバ1号 850ml
 オーツカMV   1アンプル
 ガスター     2アンプル
 50%ブドウ糖  500ml
 ネオアミユー   200ml
 バントール    4アンプル/日
 生理食塩水50ml+ファーストシン1g/日
 生理食塩水50ml+ラシックス0.5アンプル/日

5 血液検査結果
 別紙のとおり

6 視力低下について
 視力低下に関する訴えはない。
 なお、平成7年に左右の老人性白内障の根治術を実施していることから、定期的に眼科の専門医の診察を実施している。


(別紙)

検査実施日 平成14年11月18

検査項目(透析実施前)(透析実施後)基準値単位
白血球11113250-85百/μl
赤血球256302400-530万/μl
血色素8.510.114-18g/dl
ヘマトクリット23.126.939-62%
MCV90.289.1-fl
MCH33.233.4-Pg
MCHC36.837.5-%
血小板24.223.911-34万/μl
TP7.1-6.0-8.3g/dl
アルブミン3.2-3.8-5.0g/dl
総ビリルビン1.8-0.1-1.2mg/dl
直接ビリルビン0.1-0.0-0.3mg/dl
GOT21-8-38Iu/l
GPT6-4-44Iu/l
ALP384-104-338Iu/l
γ‐GTP34-16-73Iu/l
LDH209-106-211Iu/l
CPK103-40-200Iu/l
総コレステロール107-150-219mg/dl
TG56-33-190mg/dl
BUN111.481.38-23mg/dl
クレアチニン13.110.60.6-1.1mg/dl
尿酸96.64.0-8.5mg/dl
血清アミラーゼ153-25-105Iu/l
Na128133136-149mEq/l
5.84.93.8-5.0mEq/l
Cl939298-106mEq/l
Ca10.211.18.4-10.2mg/dl
IP5.33.72.1-4.0mg/dl
CRP10.7-<0.5mg/dl


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