■ 保坂議員声明(2003/09/03)

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本日午前１時４８分、東京拘置所に在監中の確定死刑囚・冨山常喜さんが亡くなった。冨山さんは今年４月に８６歳を数える日本で最高齢の確定死刑囚だが、１９６３年の逮捕以降現在に至るまで４０年間、一貫して無罪を訴えてきた。１９７６年の死刑確定後、第一次、第二次再審請求を行うが棄却され、現在第三次再審請求の準備中だった。

法務省によると、死因は慢性腎不全であるという。しかしながら、本年３月２４日弁護士、支援者、私とともに東京拘置所にて冨山さんに面会し、病状を診た清水陽一医師（新葛飾病院院長）は、「これは明らかに不審死であるから解剖しなければならない。人口透析療法を受けていれば死因が『慢性腎不全』とはなりえない。死因が慢性腎不全となるのは、人工透析療法を受けていなかった場合においてのみである。人工透析療法を受けていた冨山さんの死にあたっては、心不全・感染症など他の原因があるはずであり、東京拘置所の所見ではそれが不明である」と指摘しており、一方で法務省が「司法解剖は必要でない」（３日１６時現在）と判断している点については、疑問がぬぐいきれない。

弁護団や私は冨山さんの高齢とその病状を鑑みて、緊急に民間病院へ移送するよう当局に強く求めてきたところであった。しかしながら、その要望が聞き入れられることなく、まさに懸念していた獄中死となってしまったことは至極残念である。再審請求中である本人重要な証言を永遠に得られないままとなってしまったことは、不当であると訴えざるを得ない。