オイルクーラーテストレポート

HKSのロドスタ用オイルクーラーキットは高い方と安い方の2種類がある。どう違うのだろうか?で、その違いをここで公開しよう。

まずはエアロクイップ社製のホースが付いてる高い方のタイプ。これは私が使っているタイプだ。


コア本体の取付け状態がこれ↑。真ん中に付く。取付けに必要なステーなどもすべて付属している。ホースの長さも専用に設計されているので簡単に取りつけ出来る。アルミのフィッティングで締め付けるようになっているがホースとフィッティングパーツも組み付け済みで梱包されている。ホースの太さは#10だ。オイルクーラー取付け前後で油圧はほとんど変化しない。内部抵抗が大きくて油圧が低下してしまう粗悪品が多い中でキチンとした製品と言えよう。


オイルエレメントは右フェンダー内側前方に移動される。このオイルブロックにサーモスタットが内蔵されている。エンジン側から来たオイルはフィルターを通ったあとで、サーモが閉じていればオイルクーラーコアへ行かずにそのままエンジン側に戻る。サーモスタットが開くとコアに向かって流れ、コアを通ってからエンジンに戻る。このオイルブロックには各種のメーターセンサーを取付け出来るようになっている。大盛りの電子式油温計のセンサーは付けられるが機械式はセンサーが太いので取付け出来ない。センサーの穴は2個か3個付いているので油圧計と油温計の同時取付けも可。 こいつに使うオイルエレメントはトヨタのA型エンジン用だ。私は4A-G用のちょっと大きなタイプを使っている。品番は90915-10002だ。



↑こちらはHKSの安い方のオイルクーラーキット。コアはデフォルトでこの位置に付くようになっている。左側にオフセットした状態になるわけ。コアの向きが縦向きなのが違和感を誘う(笑)。風導版を兼ねたステーが付属するのでこれもボルトオンで付く。ちなみにこの風導板は良く出来ている。


同じくオイルエレメントはフェンダー内部に移動される。これも高い方と同じく電子式油温計のセンサー取付け穴が付いている。油圧計を同時に付ける事も出来る。


拡大写真。ホースは差し込んでバンドで締め付けるというタイプだ。赤いアルミのカバーは飾りなのでなくても問題ない。要するにバンドで締め付けているだけなのだ。見ての通りホースが2本しか来ていない。サーモスタットが無いのでバイパスする必要が無い為だ。よって気温によって油温は乱高下する(笑)。涼しい時期に60Km/hくらいで巡航すると70度以下まで下がる。走っているのに暖機運転したくなってくる(笑)。この辺が安さの秘訣だ。ホースのフィッティングの違いとサーモスタットの有無が価格の差となっている。


どちらのタイプでもホースの太さは同じだ。オイルブロックの内部抵抗も少なくどちらのタイプでも油圧の低下はほとんど見られない。同じ峠を同じペースで走った場合の油温は安いタイプの方が僅かに低かったが(4〜5度)エンジンの仕様が違うので何とも言えない。エンジンの仕様が同じだったら油温は同じくらいになるかもしれない。コアの容量は似たようなモノかも。

どちらがお勧めかといわれたら迷わず高い方を薦めたい。そして差額を払ってコアをワンランク上のサイズにしたい。標準のコアではハッキリ言って容量が足りないのだ。120度を超える事もあるようだ。私は出来るだけ早いうちにより大型のコアに交換しようと思っている。ちなみにCDRSのI井氏は私の勧めによって最初から大型のコアと組み合わせて購入し好結果を得ている。安い方はホースが差し込みタイプなのでコア選択の自由度は低いと思う。高い方はホースがアルミフィッティングタイプなのでどんな巨大なコアでも自由に選べる。

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