RSアイザワの鉄板

注:その後、このパーツはほとんど意味が無いと判断して捨ててしまいました(笑)

RSアイザワのフロアレインフォースメントを改良してみた。これはかなり前にRSアイザワで取り付けたモノなのだが、イマイチ納得できなかった。取付け直後にはギャップ通過時のブルブルとしたボディ残留振動(スカットルシェイク)が増えてしまった。とても嫌なフィールだった。バネを変更したら少しはマシになったのだが、その取付け方法や補強材の形状を力学的に考えてみてもその効果は疑わしい。

これがアイザワのデフォルトの取付け状態。これだけ長いスパンで前と後ろの2個所でボルト止めしてあるだけ。この補強材には曲げ応力が発生する。補強というのは引っ張りと圧縮方向に応力が発生するように取り付けると効果的なのだが、曲げ応力が発生するような取付けでは補強そのものが余程頑丈なモノでない限り強度は出ない。どんな素材でも引っ張りと圧縮には強いが(特に引っ張り強度は極端に大きい)、曲げに対してはとても弱いのだ。割り箸をハンドパワーで伸ばしたり縮めたりするのは不可能に近いが、曲げたり折ったりするのは簡単なのと同じ事。ど〜だバーのように引っ張りと圧縮方向で力を受けるモノはとても効果が大きいのだが、このような曲げに対抗するような取付けの補強ではその効果は怪しいモノだ(笑)。

<余談>
見た目は頑丈な4点式ロールバーも、メインアーチには曲げの力が掛かるので見た目ほどの剛性アップ効果は無い。6点式も同様だ。4点+サイドバーの場合、サイドバーそのものには引っ張りと圧縮の力が掛かるので(サイドバーが真っ直ぐなモノの場合)効果的だが、それを受け止めているメインアーチが歪んでしまう。Aピラー上部に止めてしまう1028のロールバーがなぜあんなに強力なのかはちょっと考えれば解かる筈。
</余談>

こうやって真ん中部分を手で押してみると、目で見て解かるくらいにグニョグニョと動く。片手の力で0.5mm〜1mmくらいの歪みは出ている。同じモノを付けている人は手で真ん中部分押して見てほしい。その頼りなさを実感して頂ける筈だ(笑)。何故そんなに簡単に動くかというと、この鉄板の取付け状態の酷さが原因である。フロアにナットを溶接してそれにボルト止めしてあるのだが、ナットはフロアからちょっと浮き上がっている。したがって、鉄板全体もフロアには密着していない。フルフローティングマウントになっているのだ。これでは....?

外してみた。フロアに密着していたのは手前角の黒い色に見える部分だけだ。それも分厚くて柔らかいアンダーコートに触れていただけって感じ。ちゃんと密着していたのは前後に2本ずつのナット部分だけである。

んで、外したまま走ってみた。それでも剛性が落ちたのは体感できた。一応効果は出ていたようだ。こんな取付けで効果が解かるのなら、ちゃんとした取付けにすればもっと効果的な筈。ならばやってみましょう。

んで、溶接作業開始。ナットを溶接して増設した。

ちょっと解かりにくいけど、こんな感じ。12mmの穴を空け、棒ヤスリで少し広げる。フランジ付きナットを叩き込み、フランジ部分とフロアを電気溶接する。これを方側につき2個所、合計4個所やった。

完成。こういう作業ではボルト穴が計画通りに合うかどうかが問題となるが、今回は全てのボルト穴がキッチリと合った。素晴らしい。グニョグニョとしていた真ん中部分に2個所ナットを増設したわけ。今度は手で押したくらいでは動きはしない。

んで、テスト走行。素晴らしいです。デフォルトの鉄板付き、鉄板無し、ナット増設鉄板付き、を1日のうちに他の部分はまったく同じ仕様で乗り比べてみたわけ。違いはハッキリと解かった。ブルブルドタバタとした感じはかなり減ったのだ。むはは、溶接機を買って良かった(笑)。

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