【自分を苦しめる者】


  僕はキリスト教の信者ではないので、聖書をよみませんが、聖書の中に
 「汝の周りが汝をくるしめるのではなく、汝自信が汝を苦しめるのだ。」
 もしかしたら若干言葉のちがうところもあるかもしれないが、意味合いとしては、
 こんな感じかな。

  それで、この意味をもっと分析してみることにした。いや分析というほど研究し
 たわけではないので、考えてみたと言った方があってるかもしれない。でも、考え
 たからって言ってわかるものでもない。う〜ん つまり。。。 そういうこと。

 ある日、町の中、熊さんに出会わない、すたこらさっさっさのさぁ、すたこらさ
 っさっさのさぁと 車を運転したら 前に光り輝く物体が接近してきた。
 早朝だったので、少しぼ〜っとしてたかもしれないが、目をこすりよく見ると、そ
 の物体は接近してきたのではなく、こっちが近づいたのであった。

  そしてついにその物体のすぐ近くまできたとき、今まで青色のせん光を放ってい
 たというのに、黄色に変わりそして赤い光に変わってしまった。おお なんという
 ことだ。あと家まですぐというのに、赤に変わってしまった。止まらなきゃ。
 そして私は、その物体 世間一般、信号と呼ばれているものの前でマイカ−は停車
 した。

  ここで信号待ちをしているときに、たまに、ときどき、あるときは、早く青にな
 れってイライラするのに、今日は眠いこともあり、ぼ〜っとしてるせいもあるかも
 しれないが、だから今日は、イライラせずにすむのかなぁって思った。
  そこで ふと思ったのだが、赤でイライラするのは、信号が赤だからイライラす
 るのではなく、早く行かなければいけない理由があるときイライラするのであって
 信号の赤、青に関係なく、理由は自分にあるということ。
  渋滞でイライラするのも 急ぐ理由があるからで、周りの風景を楽しみたいとき
 に空いていたら、今度は空いていることに腹を立てたりして・・・。

  知っている人で 雨がとぉぉぉっても嫌いな人がいた。ああ 今日も雨だよ、
 うっとしいなぁという。でも 雨が降るかもしれないときに、明日晴れたら、絶対
 晴れるはずだ、晴れないはずがないとか思ってる人の頭はもう晴れたときに車の洗
 車をしようとか、彼女とデ−トはどこどこ行こうとか、晴れたときにできることば
 かり考える。日本には四季があって 天候には、低気圧と高気圧があって、日本に
 は低気圧があるということが彼には信じられないというか、我慢のできないことな
 のだ。まったく 爆発的ヘクトパスカル野郎だ。

  そんなに晴れが好きなら、月の砂漠へ行けば良いんだ。
 と興奮してきたとこで、では雨が降ったとき少しでも気分を良くするにはどうする
 か? 僕が考えた方法は、新しい自分の傘をおろすとか、雨の日に恋愛関係が巧く
 いくそうだという話を信じるとか、つまんなけど、こういうことをいっぱい考えら
 れる人が、仕事でも勉強でも楽しくやれることを体得した人だろう。その今置かれ
 ている状況を楽しめる人であって これが キリストの言う 汝を苦しめるのは、
 汝自信ということではないだろうか。


                         1999.04.25/北久里浜クロベ