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2月6日(土)
朝、ダブリン

この日の予定

前日に、妻が電話でムースさんご夫妻と会う約束をしていた。
ムースさんはお仕事の都合でこのときアイルランドに駐在されていた日本人である。 妻がインターネットでアイルランド情報を熱心に集めていた際に、彼のホームページを偶然見つけ、 懇意にして頂いていたのだった。 (ちなみに、ムースさんはこの2ヶ月後、イスラエルに転勤してしまわれた)。

待ち合わせは朝10時、トリニティ大学の正門前にて。

・・・というわけで・・・


ダブリンで迎えた最初の朝

ホテルで朝食を済ませ、9時ごろにはさっさとチェックアウトした。
この3週間の旅行中で日本から宿を予約していたのは、旅行初日のこのホテルだけだった。 その唯一の足掛かりだったホテルをチェックアウトして、ちょっと心細いような気持ちにも襲われる。

今夜はいったいどこに泊まることになるのやら。
・・・でも、その明日をも知らぬ感覚がまた、この旅の楽しさでもあった。

ホテルを出て、朝のダブリンの空気に触れる。空は結構 晴れてる。
アイルランドというと、かなり寒いイメージを持っている人が多いと思う。 旅行前に 「2月にアイルランドに行く」 と言ったときの周囲の反応はだいたいそんな感じだった。 僕らもその辺は、十分覚悟していた。

しかし実際のところ・・・必要以上に覚悟していたおかげか、 寒いことは寒かったが、東京と比べて極端に寒いとは感じなかった (でもやっぱり寒かったけど、2月だし・・・当然と言えば当然だ)。

世界地図で見ると、アイルランドは日本と比べてかなり北に位置するものの、 はるか南のメキシコ湾からの暖流が近くを通っているおかげで、 緯度の割には暖かいそうだ。 雨はしょっちゅう降ってるものの、雪が降ることはかなり珍しいらしい。 そういう意味では、故郷の秋田の冬の方がよっぽど寒い。

「寒い国」 ということで一応書いておくと、 "アイスランド" は "アイルランド" と名前が似てるので、 混同してる人がたま〜にいる(?)が、この2つの国は違う国である、念のため(笑)。 ここはアイルランド。


ともかく、やや早めではあるが、待ち合わせ場所である「トリニティ大学」に向かう。

昨夜泊まったオーモンドホテルは、 「リフィー川」 の北岸に沿った通りにある。 ホテルのすぐそばの橋を渡って、目的地のある川の南側へ移動する。

リフィー川は、ダブリン市の中央を西から東へ流れる川(というか、川沿いに街が出来たのだけど)。 市内の川幅はそこそこ広く、流れはゆったり。川の色は黒くて、ハッキリ言ってあまりキレイには見えない。 水が汚いというより、底の土が黒いとか。

この川の南北両岸にはそれぞれ一方通行の道路が走っている。 言って見れば、リフィー川が太すぎるセンターライン。 その道路沿いに、広い川を挟んで向かい合うように建物が並んでいる。 レンガ作りの建物たちは高さもバランスよく、 店舗の前面は色とりどりに塗られている。 色とりどりなのだけど統一感があって、落ち着いている。 橋の真ん中から、両岸に立ち並ぶ町並みを眺めるのは、結構気に入った。

北岸から南岸へ着いたら、川沿いの道から一本陸に入った道を東へ向かう。

道路には日本車が目立つ。 しかも左側通行なので、道路だけ見ている限りではなんとなく馴染み深い気もした。

(ダブリン市の詳しい様子については、 今後の旅行記でも書く機会がたくさんあるので、とりあえず割愛。)


地図で場所を確認していたので、待ち合わせ場所までは迷わなかった。 ちょっと時間が余ったので、 もの珍しさでその辺をぶらぶらしてたら、あっと言う間に約束の時間。 トリニティ大学の正門前まで行くと、日本人は他にいなかったので、お互いすぐにわかった。

ムースさんご夫妻と対面

ムースさんは、おヒゲがトレードマークの山男といった風貌。 それに対し、奥さんは小柄で繊細そうな女性。 失礼を承知であえて言うと、外見のミスマッチ感がナイスなご夫婦だ(^^)。 しかし、ムースさんは話をしてみると、その外見とは違って(?)マイルドで優しい人である。 ご夫婦同い歳で、僕らより2〜3つ上くらい。

挨拶を済ませると、 ムースさんに案内されるままに、歩いて5分もしないところにある、 喫茶店 「ビューリーズ」 へ向かう。

晴れてたと思ってたら、いつの間にかどんよりした空模様。 ちょうど小雨が降ってきた。

「ビューリーズ」 でお茶をする

「ビューリーズ」 は人気のある店らしくて、賑わっていた。 喫茶店というよりファーストフード店か。 僕らは朝食をしっかり取ったあとだったので、紅茶とデザートだけ購入して席についた。

アイルランドでは、だいたいどんな店でも紅茶はポットでたぷっり飲める。しかも安い。 後日、妻がおみやげにとこの店でティーバッグを購入したのだが、メチャクチャ安かった。 日本でティータイムというと、ちょっと上品でかしこまった感じがするが、 この国でのお茶はどっちかというと、ガブ飲み感覚だ。 自然で当然な飲み物で、食事のときには無くてはならい。 アイルランドは乳製品もうまいので、ミルクティーにするのがお勧めだ。

逆に、コーヒーは濃くてとても苦い。 たまには気分転換に飲んでみたけど、あんまりお勧めではない。

続く


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