概要

1号機のクリスタルイヤホンから、結構大きな音がするので、何とかスピーカーを鳴らせないかと試作したのが2号機です。紙コップバリコンは同一ですが、コイルをさらに大型化し、直径90センチとしています。検波回路は従来からの倍電圧検波ではなく、ブリッジ整流回路をそのまま検波回路に置き換えています。信号が2本分のダイオードを通らなければならないので、開始電圧の点で明らかに不利なのですが、実験の結果一番大きな音量が確保できたので採用しています。当方の住所は埼玉県大宮市で、NHK第一、第二の菖蒲(しょうぶ)送信所から約17Kmの距離にあります。結果として、耳を澄ます必要がありますが、NHK第一、第二、TBSはイヤホンなしで聞けるようになりました。

部品について。

大口径スパイダーコイル(直径90Cm)

ダンボールの直径が大きくなると強度がとれませんので、2枚を張り合わせています。線材は主にコストの関係で、電話の屋内配線に使用する「ベル線」をD.I.Yショップにて購入し、一本に裂いてから10回巻いています。

スピーカー

今回のラジオで一番試行錯誤を繰り返した部品です。最終的には600型の電話機(黒電話)の受話器スピーカを使用し、トランジスタ用のドライバトランスを使用するのが、最も効率的でした。スピーカーのインピーダンスは実測で250オーム程度(1KHzただしアバウト)です。これにフロントホーン(ラッパ)をつけてダンボールに貼り付けます。

フロントホーンに使用するラッパは東京の合羽橋道具街で業務用「じょうご(広口ロート)」を購入してきました。上の写真右側の21Cm−7Cmの物を使用しています。スピーカの直径は約4.5Cmなので、0.5mm厚の塩ビシートを丸めてホーン状にし、約18Cmの長さを使用しています。適当に丸めてから接着剤で接着し、切り口の直径が合うところでカットし、布ガムテープで固定するとうまくいきます。ホーン形状の音響的な検証はしていませんので、長さはいい加減です。

結果

スピーカーの正面であれば1〜2m離れても充分に聞こえます。スピーカーの周波数特性の問題だと思いますが、女性アナウンサーの方が男性よりもハッキリ聞こえ、特に音楽がかかると大きく鳴ります。しばらく私の部屋では24時間ラジオが鳴っていたのですが、朝のラジオ体操の放送が音声レベルが高く、毎朝起こされてしまうので、現在はスイッチを設けてOFFに出来るようにしてあります。

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