概要
アンテナのいらないゲルマラジオについては筑波の高エネルギー研究所のホームページに記載されていますが、私は少し異なるアプローチをしてみました。従来(というより、鉱石ラジオが実用品だった大昔)からあるスパイダーコイルを大型化(直径60センチ)し、自作の紙コップバリコン(実際はスチロール樹脂製コップ)と組み合わせて、NHK第一から第二、TBS,文化放送までをクリスタルイヤホンにて受信可能としています。

部品について

大口径スパイダーコイル(直径60Cm)

ダンボールを直径600mmの円形に切り抜き、20mmの深さに奇数個(今回は19個)の切り込みを入れます。ここに、切り込みごとに表、裏とコイルを12回巻きます。巻きはじめと終わりはダンボールに適当に穴をあければ止められます。線材の長さは20mを超えます。線間の静電容量が馬鹿になりませんので、最初はエナメル線で巻きましたが、高い周波数が伸びず、NHKしか受信出来ませんでした。ここでは手持ちの線径0.5mm、被覆径1.0mmの単線を使用しています。特に単線である必要はありませんが、被覆は厚いほうが良いと思います。

紙コップバリコン

市販のポリバリコンを使っても全く問題はないと思いますが、容量の変化量を大きくしたかったので、自作してみました。容量415ミリリットルの商品名クリアカップハードタイプという、スチロール樹脂製の使い捨てカップです。近くのスーパーで購入しました。スチロール樹脂はスチロールコンデンサがあるくらいですから、誘電率もそこそこあるのではないかと思い使ってみました。これを3つ用意し、両面テープでそれぞれコップの外側にアルミホイルを全周の半分だけ貼ります。尚、コップの周囲は3次元の曲面になっていて、貼る際には必ずしわが出来ますが、なるべく少なくなるようにすれば、気にする必要はありません。少し大き目に貼り、あとからカッターなどで切り取るとうまくいきます。

  

各コップの底には、中心に4mm程度の穴をあけ、一番外側と、一番内側はその穴をふさぐようにアルミホイルを伸ばしておきます(上写真左)。真ん中は台紙(ダンボール)で止めますので、縁がわにアルミホイルを伸ばし、ベロとします。(上写真右)

  

構造
外側と一番内側の底を、ホイルがちょうど重なるように両面からビス止めします。中央はフリーとし、これをコップ口径の丸穴をあけた台紙(ダンボール)に固定(接着)します。内側のコップの縁を手でつまんで回転させることにより、、内側と外側がローター、中央がステータとなります。

 

 

 

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