江戸料理百選タイトル   

江戸こばなし-2

掲示板で皆様からの質問をもとにまとめました。
この他にもご意見、ご希望がございましたらお知らせください。

『木の芽田楽』を作るコツ
パンはいつ頃日本にきたの?
年越し蕎麦って、いつ頃から食べる様になったんでしょうか?
合鴨が出現したのは、いつ頃なの?
 

●  『木の芽田楽』を作るコツ

 豆腐田楽は江戸時代とても流行していました。 豆腐料理の中でも最も古いものです。 どうして豆腐に串を刺すことが出来たのかは、当時の豆腐が固いので崩れにくかったからです。
 現代の豆腐は木綿でも柔らかいものが多いので、押しをして水をよく切ってから串を刺すのがコツのようです。

●  パンはいつ頃日本にきたの?

  パンが日本に初めて伝わったのは16世紀の中頃。南蛮船でポルトガル人によりキリ ス ト教とともに伝えられたのが定説となっているようです。
 鎖国時代には外国との接点が長崎の出島のみに限 ったので、パンはもっぱら外国人の主食として食べられ、日本人の主食にはならなかったようです。日本人の食卓に加えられてきたのは明治以降からです。

●  年越し蕎麦って、いつ頃から食べる様になったんでしょうか?

 年越蕎麦(三十日(みそか)蕎麦)は、関東の三長者の一人増淵民部の家で毎年、除夜の鐘の鳴るころ雇人たちに蕎麦を振る舞ったことからはじまったといわれています。この他にもいろいろな説があるようです。

●  合鴨が出現したのは、いつ頃なの?

 鴨南蛮に使用する鴨肉がいつから合鴨に代わったのか?
 合鴨、家鴨、ニワトリは、江戸時代から家畜として 定着していたのか?

 「剣客商売」というテレビ番組で料理のシーンがあり、合鴨の鍋が出されて いたのをみて、この時代(1700年後半)に合鴨がいたのか?と思ったのが、 ことの発端だそうです。

 「室町時代までは野鳥の代表はキジ、ツル、ガン、ハクチョウなどで、ただ単に『魚』と 書けばコイ、『鳥』と書けばキジのことだったが、江戸期に入ってツルが禁鳥になり、 ハクチョウも大きく減少し、その代わりに各種のカモが登場してくる。また、カモの飼育品種であるアヒルも中国から輸入、定着し、庶民の食生活をにぎわせる。アヒルの脂肪には一種の匂いがあり、これを嫌う人のために、カモとの雑種であるアイガモ(合鴨)もつくられた。
 だいたい、日本人はあまり獣は食べなかったが、鳥は魚と並んでよく食膳に上がった。そのうち、ニワトリは時を告げることなどから多くの民族で神聖視され、日本でも古くは食べなかった。
 江戸期まで下がると、さすがに食膳に上げるようにはなったが、やはりどちらかといえばカモの方が普通で、専門料亭も少なくなった。ただ、カモは渡り鳥であるから、シーズンは決まっていた。しかし、愛好されていたので、『鴨が葱しょって飛び込んできた』という譬(たとえ)さえできている。
 日本に普通飛んで来て、食用に喜ばれるのはマガモ(いわゆる青頸)であるが、コガモ以下種類は多い。ついでに漢字を断っておけば、中国では『鴨』はアヒルで、カモは「野鴨」と書く。」
     出典:篠田充『図説江戸時代食生活事典』(雄山閣出版)


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