月刊LaLaインデックス1988
MONTHLY LaLa INDEX 1988

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 白泉社月刊LaLaのインデックスデータ。その1988年版。独断と偏見に満ちた星取表(5点満点)と短評付き。


月刊LaLa 1988年12月号
表紙安孫子三和「みかん・絵日記」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「フル−ツ果汁100%」岡野史佳第11回Flesh6.MOMENT・前編★★★
「パッション・パレード」樹なつみ第19回第11話 スプーン一杯の愛で・中編★★★
「CIPHER」成田美名子第45回Scene10.PERSONA★★★★
「みかん・回覧板」安孫子三和  ★★
「月の子」清水玲子第3回 ★★★
「カラフルBOX」なかじ有紀第4回4 GREEN PAGE★★★
「ブライアン君の休暇」しばたひろこ第31回 ★★★
「インナ−・カルテット」かわみなみ第2回(第1話第2回)第1話Tea for Two 2★★★★
「薔薇色のきみ」高口里純読切伯爵と呼ばれた男★★★★
「ひのまるなかま」ひのまるギャグ(第2回)★★
「Dr.ク−ジョ危機一髪!!4」星崎真紀前編怒涛のメリークリスマス・前編★★★
「So What?」わかつきめぐみ第23回Phase23 晦方★★★
「イスタンブル物語」森川久美第5回 ★★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコ第75回 ★★★
 今号も引き続きレベル的には中庸。星崎真紀『Dr.ク−ジョ危機一髪!!』がはやくも4作目。増刊の『ぼくのセロリパセリ』の好調もふくめて、この時期の星崎真紀は脂がのりまくっていた、と言えるかも。
 あと、高口里純『伯爵と呼ばれた男』が珍しく本誌に登場しているのがちょっと目を引く。(2005/01/10)


月刊LaLa 1988年11月号
表紙清水玲子(無題)
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「みかん・絵日記」安孫子三和第8回そのはち★★★
「パッション・パレード」樹なつみ第18回第11話 スプーン一杯の愛で・前編★★★
「インナ−・カルテット」かわみなみ第1回(第1話第1回)第1話Tea for Two 1★★★
「月の子」清水玲子第2回 ★★★
「ひのまるなかま」ひのまるギャグ(第1回)★★
「カラフルBOX」なかじ有紀第3回3 MILK BOYスクランブル★★★
「ブライアン君の休暇」しばたひろこ第30回 ★★★
「CIPHER」成田美名子第44回Scene10.PERSONA★★★★
「SORAMAME KID BROTHERS」ヤマダヒロエギャグ 
「フル−ツ果汁100%」岡野史佳第10回Flesh5.うさぎ林檎はふりむかない・後編★★★
「So What?」わかつきめぐみ第22回Phase22 水取球★★★
「イスタンブル物語」森川久美第4回 ★★★
「さよなら放課後」たけだ亜紀読切 
「男女交際のススメ」米沢りか読切信夫&玉緒★★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコ第74回 ★★★★
 今号も引き続きレベル的には中庸。たこい的にはかわみなみ最高傑作と思っている『インナー・カルテット』の連載がスタートしているのがトピックといえばトピック。とはいえ、わりとスロースタートな長編で、序盤は★★★くらい。すべての設定が提示されてストーリーが入り組んで来てからがこの作品のキモ。連載より、コミックスでまとめて読んだときに真価を発揮する作品かと思う。
 あと、『シニカル〜』は久しぶりにツン太くんが主役なので、★★★★(笑)。(2005/01/10)


月刊LaLa 1988年10月号
表紙なかじ有紀「カラフルBOX」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「月の子」清水玲子第1回 ★★★
「CIPHER」成田美名子第43回Scene10.PERSONA★★★★
「フル−ツ果汁100%」岡野史佳第9回Flesh5.うさぎ林檎はふりむかない・前編★★★
「ブライアン君の休暇」しばたひろこ第29回 ★★★
「みかん・絵日記」安孫子三和第7回そのなな★★★
「パッション・パレード」樹なつみ第17回第10話 サマータイムバトル・後編★★★
「再会の方程式」桑田乃梨子読切 ★★★
「カラフルBOX」なかじ有紀第2回2 PEACH TIME・後編★★★
「イスタンブル物語」森川久美第3回 ★★★
「くだものん」ひのまるギャグ#4. ももっ★★
「So What?」わかつきめぐみ第21回Phase21 散松葉★★★
「何が猫に起こったか?」遠野一生読切 ★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコ第73回 ★★★
 今号も引き続きレベル的には中庸。清水玲子『月の子』の連載がスタートしているのがトピックといえばトピック。これを書いている今は2005年でちょうど『輝夜姫』の連載が終わったばかりだが、この一連のお伽話シリーズ(?)がこの号から始まったと考えるとちょっと感慨深いかも(笑)。と、いっても、『輝夜姫』の次の作品がお伽話ネタかどうかはまだわかんないんだけど(笑)。
 あと、桑田乃梨子「再会の方程式」は、後の『おそろしくて言えない』のシリーズ(?)第1作。(2005/01/10)


月刊LaLa 1988年9月号
表紙成田美名子「CIPHER」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「カラフルBOX」なかじ有紀第1回1 PEACH TIME・前編★★★
「CIPHER」成田美名子第42回Scene10.PERSONA★★★★
「みかん・絵日記」安孫子三和第6回そのろく★★★
「パッション・パレード」樹なつみ第16回第10話 サマータイムバトル・前編★★★
「キュービック・ドリーム」やまざき貴子読切 ★★
「真冬のライオンたち」たけだ亜紀読切第29回LMHS準入選
「フル−ツ果汁100%」岡野史佳第8回Flesh4.ビタースウィートなオリーブ3★★★
「くだものん」ひのまるギャグ#3 なすびはくだものくん★★
「イスタンブル物語」森川久美第2回 ★★★
「ブライアン君の休暇」しばたひろこ第28回 ★★★
「のばらのいばら」新田華丸読切 ★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコ第72回 ★★★
 今号も引き続きレベル的には中庸。引き続き各連載陣はほどほど。やまざき貴子「キュービック・ドリーム」は初期のSF代表作とされるタイムマシン「ムシ」シリーズだが……たこい的にはひねりのない&考証の甘いSFには思いっきり点は辛い、ということで(笑)。(2005/01/01)


月刊LaLa 1988年8月号
表紙清水玲子(無題)
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「パッション・パレード」樹なつみ第15回第9話 100万回のキス・後編★★★
「So What?」わかつきめぐみ第20回Phase20 天球図★★★
「フル−ツ果汁100%」岡野史佳第7回Flesh4.ビタースウィートなオリーブ2★★★
「イスタンブル物語」森川久美第1回 ★★★
「くだものん」ひのまるギャグ#.2 スイカだ★★
「CIPHER」成田美名子第41回Scene10.PERSONA★★★★
「青のメソポタミア」秋里和国読切第2部★★
「Dr.ク−ジョ危機一髪!!3」星崎真紀後編アブナイ関係・後編★★★
「天国に行ったクツ」戸田弓弥子読切 
「地上の天使」やまじえびね読切 ★★★
「ブライアン君の休暇」しばたひろこ第27回 ★★★
 今号もレベル的には中庸、かな。各連載陣はほどほど。やまじえびねも作風に迷いがでてきた感じで今回は今ひとつ。あと、再登場の秋里和国「青のメソポタミア」は……たこい的にはひねりのないSFには思いっきり点は辛い、ということで(笑)。(2005/01/01)


月刊LaLa 1988年7月号
表紙わかつきめぐみ「So What?」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「CIPHER」成田美名子第40回Scene9.BAD DREAMS★★★★
「僕のBlueAngel」なかじ有紀読切 ★★★
「フル−ツ果汁100%」岡野史佳第6回Flesh4.ビタースウィートなオリーブ1★★★
「ブライアン君の休暇」しばたひろこ第26回 ★★★
「Dr.ク−ジョ危機一髪!!3」星崎真紀前編アブナイ関係・前編★★★
「みかん・回覧板」安孫子三和  ★★
「桃の湯(セント・ピーチ)物語」原なおこ最終回 ★★★
「So What?」わかつきめぐみ第19回Phase19 昴星★★★
「パッション・パレード」樹なつみ第14回第9話 100万回のキス・前編★★★
「湿原情歌」若山信読切 ★★
「くだものん」ひのまるギャグ#.1 おりんご★★
「青春は薔薇色だ」桑田乃梨子読切 ★★★★★
「誰にもやらない」竹宮惠子後編 ★★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコ第71回 ★★★
 今号もレベル的には中庸、かな。
 星崎真紀「Dr.ク−ジョ危機一髪!!」は、ヒロインソニア刑事が今回からレギュラー化。
 トピックとしては、桑田乃梨子の初期最高傑作「青春は薔薇色だ」の掲載か。絵はヘタウマ的なんだけど、コミカルな中に時折ピュアな感情が滲み出るバランスが絶妙。シリーズ化もされたけど、やはりこの第1作の衝撃は特筆しておきたい。(2004/12/31)


月刊LaLa 1988年6月号
表紙樹なつみ「パッション・パレード」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「みかん・絵日記」安孫子三和第5回そのご★★★
「パッション・パレード」樹なつみ第13回第8話 アメリカン・ビート・後編★★★★
「CIPHER」成田美名子第39回Scene9.BAD DREAMS★★★★
「So What?」わかつきめぐみ第18回Phase18 五月闇★★★
「ウィークデイ」清水玲子読切ジャック&エレナ★★★
「ギジェット」さべあのま最終回 ★★★★
「フル−ツ果汁100%」岡野史佳第5回Flesh3.籠の中の傾向と対策・後編★★★
「ブライアン君の休暇」しばたひろこ第25回 ★★★
「桃の湯(セント・ピーチ)物語」原なおこ第5回 ★★★
「誰にもやらない」竹宮惠子前編 ★★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコ第70回 ★★★
 今号はレベル的には中庸、かな。
 ここのところべたぼめしていたさべあのま「ギジェット」が最終回。
 あと、この数年毎年「姫クンシリーズ」登場していた竹宮恵子はシリーズではない短編で登場。LaLa本誌への竹宮恵子の登板はこの作品が最後。まあ、山岸凉子、大島弓子に続き、24年組の登板がなくなった、ということで、ほぼ、自家栽培のマンガ家だけでの体制に移行した、といえるかも。(2004/12/31)


月刊LaLa 1988年5月号
表紙成田美名子「CIPHER」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「フル−ツ果汁100%」岡野史佳第4回Flesh3.籠の中の傾向と対策・前編★★★
「小山荘のきらわれ者」なかじ有紀最終回 ★★★
「So What?」わかつきめぐみ 番外編 春二番★★★
「みかん・絵日記」安孫子三和第4回そのよん★★★
「CIPHER」成田美名子第38回Scene9.BAD DREAMS★★★★
「天使天使天使」高口里純読切伯爵と呼ばれた男★★★★
「パッション・パレード」樹なつみ第12回第8話 アメリカン・ビート・中編★★★★
「ギジェット」さべあのま第2回 ★★★★★
「うさぎせんせえ」ひのまるギャグ ★★
「桃の湯(セント・ピーチ)物語」原なおこ第4回 ★★★
「ブライアン君の休暇」しばたひろこ第24回 ★★★
「恋をしましょう」小原須磨子読切 ★★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコ第69回 ★★★
 最終回ラッシュ(?)のトリ(?)として、なかじ有紀「小山荘のきらわれ者」が最終回。一方、岡野史佳「フル−ツ果汁100%」は今回から正式に連載化。
 あと、ずっと増刊での連載(?)が続いた高口里純「伯爵と呼ばれた男」が何故か本誌に登場。昨年迷走を続けた増刊政策の迷走の余波、といったところかも(笑)。作品自体はいつも通りの秀作。
 前号でほとんど絶賛したさべあのま「ギジェット」は、絵柄、構成、ストーリーとも非の打ち所なく★★★★★。(2004/08/10)


月刊LaLa 1988年4月号
表紙なかじ有紀「小山荘のきらわれ者」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「夢のつづき」清水玲子読切 ★★★
「CIPHER」成田美名子第37回Scene9.BAD DREAMS★★★★
「みかん・絵日記」安孫子三和第3回そのさん★★★
「So What?」わかつきめぐみ第17回Phase17 春一番★★★
「ブライアン君の休暇」しばたひろこ第23回 ★★★
「パッション・パレード」樹なつみ第11回第8話 アメリカン・ビート・前編★★★
「桃の湯(セント・ピーチ)物語」原なおこ第3回 ★★★
「うさぎせんせえ」ひのまるギャグ ★★
「聖母(マドンナ)横町のダンディ」木村晃子読切 ★★★
「小山荘のきらわれ者」なかじ有紀第34回 ★★★
「ギジェット」さべあのま第1回 ★★★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコ第68回 ★★★
 連載が終わったばかりの清水玲子がいきなり単発の短編を発表しているのが目を引く。大富豪の女の子がロックスターを誘拐監禁する、という話だが、女の子は最後まで改心したりはしないし、女の子の執事役の少年はそんな女の子に絶対の忠誠を誓っているし、ロックスターの身代わりのクローン体はあっさり殺されるし、モラルも何もあったものじゃないが(笑)、今にして思うと、「輝夜姫」の基本要素のいくつかはこの短編でも既に示されていたとは言えるかも(笑)。
 LaLa本誌には初登場のさべあのま「ギジェット」は、母親に死なれて父子家庭になったヒロインの少女のところに、バツイチ連れ子付きの父親の従妹が現れて一騒動、というある意味定番的な設定だが、巧者が料理すると基本の料理もどれだけおいしく仕上がるか、という見本のような作品。(2004/08/10)


月刊LaLa 1988年3月号
表紙清水玲子(無題)
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「小山荘のきらわれ者」なかじ有紀第33回 ★★★★
「パッション・パレード」樹なつみ第10回第7話 好きにならずにいられない★★★
「桃の湯(セント・ピーチ)物語」原なおこ第2回 ★★★
「So What?」わかつきめぐみ第16回Phase16 告天子★★★
「CIPHER」成田美名子第36回Scene9.BAD DREAMS★★★★
「竜の眠る星」清水玲子最終回 ★★★
「フル−ツ果汁100%」岡野史佳(第3回)Flesh2.メロンの気持ち・後編★★★
「ブライアン君の休暇」しばたひろこ第22回 ★★★
「まり子闘争(ウォーズ)」かわみなみ最終回 ★★★★★
「うさぎせんせえ」ひのまるギャグ ★★
「Dr.ク−ジョ危機一髪!!2」星崎真紀読切マッドデンティスト街に出る★★★★
「オレンジについて」若山信読切 ★★★
「CRAZYでお騒がせ」北岡伸子読切「男冥利の桜散る」続編★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコ第67回 ★★★
 このところ連載陣の最終回ラッシュ(?)が続く中、清水玲子「竜の眠る星」かわみなみ「まり子闘争(ウォーズ)」が同時に最終回。
 「竜の眠る星」はたこい的には評価高くないんだけど、連載全体を通してのキャラクターに対する酷薄な扱いは、後の「輝夜姫」などに結実しているとは言えるかも。ただ、当時としては「ちょっと新しい絵柄で古い肌合いのSFを描くマンガ家」という印象と、そのあたりの酷薄さにミスマッチを感じていたのを覚えている。
 「まり子闘争(ウォーズ)」は、ミカエルが去り、神と魔の抗争とは無縁となったヒロインまり子が自分にとっての本当の闘争〜恋愛に自分の意志で立ち向かっていく姿がさわやかで、傑作認定の★★★★★。「シャンペンシャワー」までではここまでのストーリーテリングがある人だとは思っていなかったので、正直、目から鱗が落ちた。
 あと、なかじ有紀「小山荘のきらわれ者」が、一途な主人公の恋がとうとう成就するエピソードで★★★★。なかじ有紀も、この連載で、長期連載に耐えうるストーリーテラーとしての才能をよく示したと思う。
 星崎真紀「Dr.ク−ジョ危機一髪!!2」は、増刊のCindyから本誌に移っての第2作。ヒロインのソニア刑事初登場の巻。
 まあ、なんだかんだと読みどころは多かった号かな。(2004/08/10)


月刊LaLa 1988年2月号
表紙成田美名子「CIPHER」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「CIPHER」成田美名子第35回Scene9.BAD DREAMS★★★★
「時間をとめて待っていて」ひかわきょうこ最終回 ★★★★
「竜の眠る星」清水玲子第18回 ★★★
「フル−ツ果汁100%」岡野史佳(第2回)Flesh2.メロンの気持ち・前編★★★
「So What?」わかつきめぐみ読切番外編 初春★★★
「桃の湯(セント・ピーチ)物語」原なおこ第1回 ★★★
「パッション・パレード」樹なつみ第9回第6話 BLACK PANTHER・後編★★★★
「小山荘のきらわれ者」なかじ有紀第32回 ★★★
「ブライアン君の休暇」しばたひろこ第21回 ★★★
「みかん・絵日記」安孫子三和第2回そのに★★★
「まり子闘争(ウォーズ)」かわみなみ第11回 ★★★★
「うさぎせんせえ」ひのまるギャグ ★★
「ハーバルミスティ」綾瀬百合子読切第71回LMS金賞
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコ第66回 ★★★
 ひかわきょうこ「時間をとめて待っていて」が最終回。リアルタイムで読んでいた読者にしてみると、あの連載中断を挟んでの連載再開、完結はなかなか感慨深いものがあった。かわみなみ「まり子闘争(ウォーズ)」も、ラス前でまり子とミカエルの別れを描いてさわやか。
 樹なつみ「パッション・パレード」は、主人公霖の最大のライバル、レジー・キングの圧倒的な存在感を十二分に視覚化していて、マンガとしての巧さを感じさせる。秀作。
 一方で、中堅原なおこの新連載「桃の湯(セント・ピーチ)物語」と、岡野史佳の初連載になる「フル−ツ果汁100%」も掲載(連載化見え見えではあるが、この時点ではまだシリーズ第2作という扱い)、と、連載陣入れ替わりがはっきりしてきた感じ。(2004/08/10)


月刊LaLa 1988年1月号
表紙成田美名子「CIPHER」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「パッション・パレード」樹なつみ第8回第6話 BLACK PANTHER・前編★★★★
「小山荘のきらわれ者」なかじ有紀第31回 ★★★
「So What?」わかつきめぐみ第15回Phase15 冬咲花★★★
「竜の眠る星」清水玲子第17回 ★★★
「時間をとめて待っていて」ひかわきょうこ第16回 ★★★★
「CIPHER」成田美名子第34回Scene8.LONG GOODBYE★★★★
「聖・忍冬たち」木村晃子読切 ★★★
「まり子闘争(ウォーズ)」かわみなみ第10回 ★★★★
「みかん・絵日記」安孫子三和第1回そのいち★★★
「ブライアン君の休暇」しばたひろこ第20回 ★★★
「メリークリスマスカフェー」小原須磨子読切 ★★★
「うさぎせんせえ」ひのまるギャグ ★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコ第65回 ★★★
 連載陣のうち、なかじ有紀『小山荘のきらわれ者』清水玲子『竜の眠る星』ひかわきょうこ『時間をとめて待っていて』かわみなみ『まり子闘争(ウォーズ)』がいずれもストーリー的なクライマックスを迎えつつあり、読みごたえ十分。成田美名子『CIPHER』もシヴァとサイファが別れる前半最大のクライマックス編。年初からこのテンションは現在(2004年1月)振り返るとちょっとすごいかも。
 ほぼ、LaLa出身のマンガ家のみの布陣であることを考えると、雑誌としてのLaLaの本当の意味での黄金時代は山岸凉子などが気を吐いていた80年代前半より、むしろ80年代後半といっていいのかもしれない、と今回リストを作っていて、ちょっと思った。(2004/01/18)


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