LaLaDXインデックス2003
LaLa DX INDEX 2003

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 白泉社月刊LaLaの増刊、隔月刊のLaLaDXのインデックスデータ。その2003年版。独断と偏見に満ちた星取表(5点満点)と短評付き。


LaLaDX2003年11月号
表紙田中メカ「7時間目ラプソディー」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「7時間目ラプソディー」田中メカ読切 ★★★★
「楽園ルウト」槻宮杏読切 ★★★
「やくみガーデン」江咲桃恵ギャグ 
「オート・フォーカス」六本木綾読切Snap.16★★★★
「嫁姑教室」柏屋キクゾーギャグ 
「お兄ちゃんと一緒」時計野はり読切 ★★★★
「とりかえ風花伝」柳原望読切 ★★
「Honey〜君は輝ける星〜」橘裕読切番外編〜君の眠る場所2〜★★★
「真実のスペル」川瀬夏菜読切 ★★★
「緋色の椅子」緑川ゆき読切ACT.6★★★
「ひらきら」にしだかな読切 
「オゾン」麻生みこと読切 ★★★★
「ねむり鬼」八島時読切 ★★
「青色図書館」林みかせ読切 ★★★
「ままごとかぞく」藤川佳世読切 ★★★
「遥かなる時空の中で」水野十子読切(スペシャル★ショート)★★
「花マルナンバーone」響ワタル読切 ★★
「オコジョ番長」宇野亜由美ギャグ ★★★
「秋色公園で」北郷あや読切 ★★
「きみと、しあわせ」天乃忍読切 ★★★
「クマっちネコっち」カネチクヂュンコギャグ 
「四つ葉の花嫁!」いちようかゆ読切 ★★
「うしのほし」白井裕子ギャグ ★★
「温泉で会いましょう」唐沢千晶読切第33回LMGフレッシュデビュー賞★★★
「オーラ鮮明」吉川景都読切第33回LMGフレッシュデビュー賞
「天使とみる夢」秋月ユウ読切第33回LMGフレッシュデビュー賞★★
「あかい果実」衣笠麦読切第138回LMSベスト・ルーキー賞
「クレイジープリンス」大田マリギャグ 
 今回も、まあ、引き続き強烈なインパクトのある作品はなし(笑)。
 表紙にもなっている田中メカ「7時間目ラプソディー」は教師と教え子の恋愛ものだが、設定とか味つけはいかにもこの作者らしくてマル。
 地味ながら、実はずっと★★★★をつけてしまっていた六本木綾『オートフォーカス』が今回でシリーズ完結。この人も、デビュー当時はあらゆる点で平均点、という感じで特に思い入れはなかったんだけど、絵柄でも、ストーリー性でも、1作ごとに少しずつ向上して、平均点が地道に上がってきた、という印象の人で、努力が継続して少しずつ成長していく、という点では昔でいうと星崎真紀あたりとタイプが近いかも(作風も画風も全然違うけど)。
 本誌2004年2月号からの連載が決定した、という時計野はり「お兄ちゃんと一緒」は、第1作がザララメロディで、本誌、DXを渡り歩いて徐々に認知された、という感じか。とりあえずはめでたい。しかし、前にコメントした5月号掲載の「まほーの使い方」のヒロインもそうだったが、この作品のヒロインも、設定は中学生だが、体型も顔も10歳くらいにしか見えない(笑)というあたりは、微妙に現代の世相(笑)を反映しているというべきか(笑)。田中メカの作品もそのあたりの要素(笑)は以前から指摘しているとおりだし(笑)、そういえば、最近コミックスが出たばかりの槻宮杏『楽園ルウト』もヒロインの天使は羽根を地上に落として成長が止まったために見た目が幼女(笑)、という設定だし(笑)、いや(笑)、世も末ですなあ(笑)。
 麻生みことの新シリーズ『オゾン』は、キャラクターのはじけ方からすると、LaLaDXで長期シリーズだった『天然素材でいこう。』より、メロディの『GO!ヒロミGO!』の路線に近いかな、という感じ。安定して楽しめる。
 その他、新人の作品も割と読めるものが多くて、突出した傑作はないけど、それなりに楽しめた感じ。(2003/11/23)


LaLaDX2003年9月号
表紙樋野まつり「WANTED」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「WANTED」樋野まつり読切 ★★★
「ひなぎくろまんす」川瀬夏菜読切 ★★★
「やくみガーデン」江咲桃恵ギャグ 
「オゾン」麻生みこと読切 ★★★★
「うしのほし」白井裕子ギャグ 
「楽園ルウト」槻宮杏読切 ★★★
「Honey〜君は輝ける星〜」橘裕読切番外編〜君の眠る場所〜★★★
「とりかえ風花伝」柳原望読切 ★★
「嫁姑教室」柏屋キクゾーギャグ 
「オート・フォーカス」六本木綾読切Snap.15★★★★
「アナログレンアイ」羽柴楓読切 
「サイコ・クロス」各務りな後編 
「サイコルさんが行く!」カネチクヂュンコギャグ 
「Livingアラモード」三上チト読切 ★★★
「愛をあげましょう」椎野翠読切 ★★
「三日月パン」ささだあすか読切 ★★★
「ミナミくんの憂鬱」天乃忍読切 ★★★
「エンゲージ」響ワタル読切 ★★
「特製王子様」いとうかおり読切 
「ひまわりに会いに」北郷あや読切 
「ためいきが答え」山代遠波読切 ★★
「地球行進曲」林みかせ読切 ★★★★
「オコジョ番長」宇野亜由美ギャグ ★★★
「遥かなる時空の中で」水野十子読切(お楽しみショート)★★★
「ゴリ夢中」渡里木野ギャグ 
「トカゲ王子」和泉明日香読切第33回LMGフレッシュデビュー賞★★★★
「良縁口にすっぱし☆」知華読切第137回LMSベスト・ルーキー賞★★
「クレイジープリンス」大田マリギャグ 
 今回も、まあ、引き続き強烈なインパクトのある作品はなし(笑)。
 麻生みことの新シリーズ『オゾン』は、アマチュアバンドものだが、なかなか楽しい。ささだあすかの新作はシリーズ化するのかどうなのかこれ一作では不明だが、『パジャマでごろん』ほどのインパクトはなし。
 今回の収穫は、林みかせ「地球行進曲」が、姉の忘れ形見の子供を育てる女子高生の物語で、泣かせが効いていてなかなかよし。この人は、絵柄はかわいらしいけど、キャラクターよりストーリーを重視した地味な作風で、コンスタントにいい話を書いていると思う。
 あと、新人の和泉明日香は、無国籍なんちゃって中世風ファンタジーが跳梁跋扈する現代マンガ界にあって、古典的な「童話」に分類するしかないシンプルな物語をまっすぐに描いてみせていることにちょっと感銘を受けた。絵柄の完成度も高いので、投稿作には珍しく★★★★。
 あと、前回疑問視(?)した各務りな「サイコ・クロス」は、後編にいたって★に。いや、キャラクターにもストーリーにも設定にもひっかかるものがなかったので。それらが作者オリジナルのものではないので、あまり点を辛くするのもかわいそうかな、とも思うんだけど、読んで面白くないものは仕方ない、ということで。(2003/11/09)


LaLaDX2003年7月号
表紙草川為「十二秘色のパレット」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「十二秘色のパレット」草川為読切 ★★★
「Honey〜君は輝ける星〜」橘裕読切#25★★★
「オコジョ番長」宇野亜由美ギャグ ★★
「夏目友人帳」緑川ゆき読切 ★★★
「うしのほし」白井裕子ギャグ 
「ラーメン日和」柏屋キクゾーギャグ 
「ガーリッシュシーズン」川瀬夏菜読切 ★★★★
「七月の花嫁」萩尾彬読切 ★★
「やくみガーデン」江咲桃恵ギャグ 
「オート・フォーカス」六本木綾読切Snap.14★★★★
「遥かなる時空の中でラフイラストギャラリー」水野十子  
「光の中のヴァイオリニスト」深宮肖子読切 ★★★
「サイコ・クロス」各務りな前編 ★★
「サイコルさんが行く!」カネチクヂュンコギャグ 
「楽園ルウト」槻宮杏読切 ★★★
「地球管理人」杜真琴読切(最終話)★★★
「インセクトパニック」羽柴楓読切 ★★
「好き、大好き。」羽村初読切 ★★
「金色王子」三上チト読切 ★★★
「なんちゃって恋愛。」小野瀬カナト読切 ★★★
「八月の四季彩」あきづき空太読切 ★★★★
「夏おくり君おくり」天乃忍読切 ★★★
「クレイジープリンス」大田マリギャグ 
「確信捕獲術」土井裕美子読切 ★★
「マニキュアおとし」恵さちこ読切 
「シャムロックの妖精」四条ハルヤ読切 ★★
「間接体温」岩田明樹読切第136回LMSベスト・ルーキー賞
「ゴリ夢中」渡里木野ギャグ 
 今回も、まあ、強烈なインパクトのある作品はなし(笑)。
 草川為と緑川ゆきはいずれも新シリーズの第1作。ただ、最近二人とも量産体制に入っているためか、クオリティ的にはそこそこかな。
 個人的には、今回の注目作はあきづき空太「八月の四季彩」。とある海辺でのボーイ・ミーツ・ガールのシンプルな物語なのだが、夏場だけその海に遊びに来るという少年と、もうすぐ引っ越しでその土地を離れてしまう少女が、お互いに本名は明かさずに「ナツ」「アキ」と呼び合うという刹那的な演出に、かわいらしい絵柄がハマっていて、なかなかいい持ち味を醸し出している。今後に期待したいところだけど、この手の小味の効いた短編の描き手が数作で姿を消す、というのは今までにもよくあったので、こういう人には細く長い活動を期待したいところ。そういえば、ちょっと前に青月いちこという人がいたけど、最近見ないな。その後どうなったのかなあ……というのはまったくの余談(笑)。
 あと、各務りな「サイコ・クロス」というのは、新手のメディアミックスで、実在のコスプレバンドのメンバーをキャラクターにしたマンガ、ということなのだが、作品の内容は置いておくにしても(笑)、このメディアミックス戦略の目指すところとか、予想される効果とかが、どうにも読めない(笑)。(2003/10/19)


LaLaDX2003年5月号
表紙橘裕「Honey〜君は輝ける星〜」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「Honey〜君は輝ける星〜」橘裕読切#24★★★
「やくみガーデン」江咲桃恵ギャグ 
「とりかえ風花伝」柳原望読切 ★★★
「ガートルードのレシピ」草川為読切番外編★★★
「まほーの使い方」時計野はり読切 ★★★★
「キズアト迷路」山代遠波読切 
「Mr.ガールMissボーイ」羽村初読切 ★★★
「線路横の怪談」藤川佳世読切 ★★★
「うしのほし」白井裕子ギャグ 
「遥かなる時空の中でラフイラストギャラリー」水野十子  
「楽園ルウト」槻宮杏読切 ★★★
「彼女の猫」響ワタル読切 ★★
「地上の羽衣」瑞樹奈穂読切 ★★
「オート・フォーカス」六本木綾読切Snap.13★★★★
「オコジョ番長」宇野亜由美ギャグ ★★★
「ハッピーカルテット」天乃忍読切 ★★★
「地球管理人」杜真琴読切 ★★★
「We areジャパニーズ」柏屋キクゾーギャグ 
「変異型恋愛体質−ゆりさんの場合−」えもとよう子  ★★★
「クレイジープリンス」大田マリギャグ 
「愛をあげましょう」椎野翠読切 ★★
「うつくしい世界」八島時読切 ★★
「マーメイド・ジュース」古川那都紀読切 ★★★
「フルスウィーツ」北郷あや読切第32回LMGゴールドデビュー賞★★
「brother!」羽柴楓読切第32回LMGゴールドデビュー賞★★
「ウワサエンマ」にしだかな読切第32回LMGフレッシュデビュー賞
「ゴリ夢中」渡里木野ギャグ 
「バカッ!」サトウナツミ読切第135回LMSベスト・ルーキー賞
「買い物勇者ナツ」カネチクヂュンコギャグ 
 今回は、強烈なインパクトのある作品はなし(笑)。
 そんな中では最近かわいい絵柄にちょっと切れたキャラクターで独特の味を出しつつある時計野はり「まほーの使い方」が、手品使いの少年とその同級生の少女をめぐるどたばたを描いてなかなかの好編。しかし、田中メカほど露骨ではないが(笑)、小学生体型のヒロインが想い人の少年の手を強引に自分の胸にペッタンコ(笑)……という描写は、ロリコン系の読者狙い撃ちかも(笑)。
 藤川佳世「線路横の怪談」は、予告を見た段階では、ネタに詰まってホラー系に走って失敗(笑)、という中堅どころのマンガ家にたまにあるパターンにでもハマってしまったか? という懸念をしていたのだが、内容は「かたつむり前線」的な、ちょっと非日常な設定と日常的なキャラクターのかけあいを生かした、いつもの藤川佳世という印象の短編。この人も、シリーズを成立させるための大きめのテーマとかをページ数を使ってまとめあげる、というより、こういう単発の短編の方が持ち味がよく出ていると思う。
 その他、新人の投稿作も、LMGがメインだったからか、割と読める作品が多かったかも。(2003/09/26)


ザララメロディ
表紙葉鳥ビスコ「桜蘭高校ホスト部」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「エデンの扉」筑波さくら読切 ★★★
「桜蘭高校ホスト部」葉鳥ビスコ総集編第1話初出2002年LaLa9月号★★★
「桜蘭高校ホスト部」葉鳥ビスコ総集編第2話初出2002年LaLa12月号★★★
「桜蘭高校ホスト部」葉鳥ビスコ読切[ハニー先輩のうさちゃん]★★★
「ココロパズル±4」槻宮杏読切 ★★
「ドリームメイカベイベ」三上チト読切 ★★★
「トラブルメーカー」小野瀬カナト読切 ★★
「お兄ちゃんと一緒」時計野はり読切 ★★★
「王子様とメイド様」白井裕子ギャグ〜ご学友編〜
「2年H組学校のススメ」林みかせ読切 ★★★
「クレイジープリンス」大田マリギャグ 
「魔法使いの弟子」山代遠波読切 
「ゴリ夢中」渡里木野ギャグ 
「姫君の条件」朔野安子読切夕暮れの魚★★
「現役男子高校生SHINOBI」江咲桃恵ギャグ 
「あのこにもらった音楽」勝田文読切〜日日間奏曲〜★★★★
「月夜烏草紙」及川七生読切〜筒井筒〜★★
「青春ギャラクシー」田中メカ読切 ★★★★
「治りません!」宇野亜由美ギャグ ★★
「心臓が止まるほど」水野十子前編初出1999年LaLa5月号★★
「心臓が止まるほど」水野十子後編初出1999年LaLa6月号★★
「遥かなる時空の中でラフイラストギャラリー」水野十子  
「ウサコイ!」カネチクヂュンコギャグ 
「青春戦隊ガクトマン」柏屋キクゾーギャグ 
「さくらんぼグラフィティ」大樹玉織読切 
「ヘブンズPAPA」八島時読切 
「オーバーライン」瀬良くすり読切 
「ベランダからキラリ」小宮山葉読切(fromメロディ)
「光の国」有希まどか読切 
「クロニック・ゲーム」武壱史穂読切(fromメロディ)★★★
「バンザイ!」いちようかゆ読切第27回アテナ新人大賞佳作★★
「その日は雨!」響ワタル読切第27回アテナ新人大賞佳作
「いちばん帽」恵さちこ読切第27回アテナ新人大賞佳作
「逃げる恋文」秋月涼読切第134回LMSベスト・ルーキー賞
「花の家」慎結読切第12回メロディまんがチャレンジ!銅賞
 唐突に出たLaLaとメロディの合同増刊。邪推(笑)するならば、LaLaに対するLaLaDXの位置づけとなる新人発掘・紹介のための増刊をメロディとしても出したいのだが、雑誌としての柱を主に外部マンガ家(といっていいものか?)に頼っているメロディとしては、増刊用の柱を自前では用意できないので、人寄せはLaLaから用意してみた、とか(笑)? とはいえ、全体としてはまだまだLaLa比率が高いので、メロディ出身マンガ家をLaLa読者に紹介することで、メロディの読者やメロディ初のコミックスの売り上げを少しでも上げたい、というのが目的と考えた方が妥当かも(笑)。
 その目的からすると、勝田文「あのこにもらった音楽」はそれなりに収穫。ラフなペンタッチは少女マンガというよりよしもとよしともとか、ガロあたりの系統に近いか? 妙に地に足のついたような作風も相まって、なかなか楽しめた。これは確かに、今のLaLaでは居場所のないタイプのマンガ家ではある。
 おなじメロディ出身でも、朔野安子「姫君の条件」は無国籍的なファンタジー世界の設定に違和感があるというか、世界観の固め方が甘いというか土台のところで引っかかりを感じるのと、安易に人を殺しすぎる(人の死の重みが感じられない)展開が個人的には受け付けない。強いていえば、たこい的に高く評価しない理由という点では、初期の杜真琴とか、柳原望の時代物あたりと近い。とはいえ、杜真琴も柳原望も世間的にはそれなりに評価は得ているので、この世界が楽しめる人はそれなりにはいるかな、と(一定の完成度とキャラクター性は認められるので)。及川七生「月夜烏草紙」は、戦前ものでオカルト、というと、まあ、ある意味ありふれた設定ということで、これまた、一定の完成度は認めるものの、たこい的にひかれるところはなし。
 その他LaLaからのマンガ家の作品はほどほど。新人のレベルもLaLaDXと特別変るところなし。そんな中ではおたく受けしそうな題材の多い田中メカ「青春ギャラクシー」が、妹ラブの危ないお兄ちゃんが実は自分と妹に血のつながりがないと知って揺れ動く(笑)様を描いてそれなりに楽しいものあり。(2003/08/24)


LaLaDX2003年3月号
表紙樋野まつり「めるぷり」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「BELL 3」麻生みこと読切 ★★★★★
「ハピネス」杜真琴読切 ★★★
「めるぷり」樋野まつり読切特別編★★★
「真夜中も授業中」小椋アカネ読切 ★★
「オコジョ番長」宇野亜由美ギャグ ★★★
「ガートルードのレシピ」草川為読切番外編★★★
「Honey〜君は輝ける星〜」橘裕読切#23★★★
「遥かなる時空の中でラフイラストギャラリー」水野十子読切 
「うしのほし」白井裕子ギャグ 
「ショコラトル」萩尾彬読切 ★★★
「恋愛庭園」有希まどか読切 
「買い物勇者ナツ」カネチクヂュンコギャグ 
「眠る桜」瑞樹奈穂読切 ★★
「知らない国の物語」川瀬夏菜読切(最終話)★★★
「オート・フォーカス」六本木綾読切Snap.12★★★★
「We areジャパニーズ」柏屋キクゾーギャグ 
「ハッピーカルテット」天乃忍読切 ★★
「緋色の椅子」緑川ゆき読切ACT.5★★★
「クレイジープリンス」大田マリギャグ 
「恋愛カルテ」羽村初読切 ★★★
「イタミドメショホウセン」林みかせ読切 ★★★
「パジャマでごろん」ささだあすか読切最終話★★★
「チョコの気持ち」小松田わん読切 ★★★★
「地上に願いを」八島時読切第31回LMGゴールドデビュー賞
「テイオンヤケド。」和泉明日香読切第131回LMSベスト・ルーキー賞★★
「秘密のクスリ」如月リン読切第132回LMSベスト・ルーキー賞★★
「カゼヒケ!」綾瀬ナオ読切第133回LMSベスト・ルーキー賞
「やくみガーデン」江咲桃恵ギャグ 
 記録をひもといてみたら、なんと「2」からちょうど2年ぶりとなる麻生みこと「BELL3」が今回はちょっとデカダンな雰囲気で★★★★★。例えていうならば、ハードボイルド系の裏稼業の青年を狂言回しに、映画『アマデウス』的な要素と、佐藤史生『死せる王女のためのパヴァーヌ』的な要素が入り交じっているのだが、これらの要素がちゃんとさまになるっていうのは、ちょっとすごいことかな、と。
 ここのところ、いつもシリーズものを描いているマンガ家に別の作品を描かせたりしているのは、それぞれのシリーズがそろそろ終わりが見えてきているので、次への布石の意味があるのだろうか。ということで、前号で久しぶりに単発の短編を描いていたささだあすか『パジャマでごろん』が最終回。なんというか、いくらでも続きそうな話だったんだけどなあ(笑)。いや、この結婚生活に関しては、非常に親近感を感じること大だったので、ちょっと残念(笑)。
 緑川ゆき「緋色の椅子」は、引き続き登場キャラクターが限定されて世界観の広がりが今ひとつ感じられないというか、小さくまとまってしまった印象があって、今回も★★★どまり。1作目の雰囲気がよかっただけに、ちょっと残念かな。
 その他、中堅〜新人の作品も、投稿作も、何か1箇所くらいは引っかかりのある作品が多かったので、いつもよりは楽しめたかも。(2003/02/15)


LaLaDX2003年1月号
表紙森生まさみ「おまけの小林クン」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「ジングル・デリバリー」橘裕読切 ★★★
「今宵天使が墜ちてくる」森生まさみ読切「おまけの小林クン」特別編★★★
「真夜中も授業中」小椋アカネ読切 ★★
「オコジョ番長」宇野亜由美ギャグ ★★★
「We wish you a Merry Christmas」安達ひとみ読切 ★★★
「オート・フォーカス」六本木綾読切Snap.11★★★★
「緋色の椅子」緑川ゆき読切ACT.4★★★
「知らない国の物語」川瀬夏菜読切【祝福の音楽】★★★
「クルリまわる」ささだあすか読切 ★★★★
「南国の雪と灼熱のスノーボーダー」古川那都紀読切 ★★★
「雪華博覧会」三上チト読切 ★★
「パラレルTO THEワールド」時計野はり読切 ★★★
「地球管理人」杜真琴読切 ★★★
「バラエティーコンプレックス」鳴神雷読切 ★★
「やくみガーデン」江咲桃恵ギャグ 
「星に願いを」林みかせ読切 ★★★★
「花と悪党」山代遠波読切 
「買い物勇者ナツ」カネチクヂュンコギャグ 
「お天気の巫女」柳原望読切(最終回)★★★
「二週間」天乃忍読切 ★★★
「楽園ルウト」槻宮杏読切 ★★
「うしのほし」白井裕子ギャグ 
「ユートピア」あきづき空太読切第31回LMGゴールドデビュー賞★★
「エンドレス愛」にしだかな読切第129回LMSベスト・ルーキー賞
「コワレモノの君」八島時読切第130回LMSベスト・ルーキー賞
「We areジャパニーズ」柏屋キクゾーギャグ 
 2003年度最初の号は、★の作品が少ないところからすると、比較的マシといえるか? あと、ここ半年ほど、ページ数の割りに作品数が少なくなってきているので(ようするに100Pとかいう中編が多いわけだが(笑))、リストを作るのは楽かも(笑)。
 橘裕「ジングル・デリバリー」はちょっとオカルト系の入ったいかにも橘裕らしいクリスマス話だが、これで人形師がちょっとでも顔を出していれば「人形師の夜」の1エピソードだな、と思ったけど、そういうエピソードは既にあったっけ(笑)、そういえば(笑)。とはいえ、橘裕と森生まさみのなかよしコンビの作品がいっしょに載っているのって、「聖はいぱあ警備隊」が終わって以来、と考えると、けっこう久しぶりかも。
 緑川ゆき「緋色の椅子」は、登場キャラクターが限定されて世界観の広がりが今ひとつ感じられないというか、小さくまとまってしまった印象があって、今回は★★★どまり。
 ささだあすか「クルリまわる」は久しぶりに「パジャマでごろん」ではない初々しい高校生の恋愛話でマル。いや、「パジャマでごろん」も大好きですけど(笑)。
 時計野はり「パラレルTO THEワールド」は、前号でちょっと路線変更した方向性がわりとうまく噛み合っている感じで、悪くない。古川那都紀「南国の雪と灼熱のスノーボーダー」もかあいらしい絵柄とちょっと勢いのある作風がマル。
 しかし、新人の投稿作で、あきづき空太「ユートピア」と八島時「コワレモノの君」と、ふたつともメイドロボ(笑)ネタというのはちょっとどうかと思う(笑)。しかも、一方は、ヒロインの名前が「リーフ」(笑)だったり、もう一方は一生懸命だけど家事の下手なメイドロボ(笑)が出てくる、というのもちょっとどうかと思う(笑)。(2003/01/19)


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