LaLaDXインデックス2001
LaLa DX INDEX 2001

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 白泉社月刊LaLaの増刊、隔月刊のLaLaDXのインデックスデータ。その2001年版。独断と偏見に満ちた星取表(5点満点)と短評付き。


LaLaDX2001年11月号
表紙米沢りか「こっぱみじんの恋」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「Honey〜君は輝ける星〜」橘裕読切#17★★★
「オート・フォーカス」六本木綾読切 ★★★
「うしのほし」白井裕子ギャグ 
「声の魔法」川瀬夏菜読切 ★★★
「GO!GO!はるか幼稚園」水野十子読切 ★★
「こっぱみじんの恋」米沢りか読切 ★★★
「花の跡」緑川ゆき読切 ★★★★★
「買い物勇者ナツ」カネチクヂュンコギャグ 
「オコジョさん」宇野亜由美ギャグその60★★
「オコジョさん」宇野亜由美ギャグその29(再録)★★
「オコジョさん」宇野亜由美ギャグその33(再録)★★
「オコジョさん」宇野亜由美ギャグその19(再録)★★
「オコジョさん」宇野亜由美ギャグその39(再録)★★
「明日ノ君ニ告ゲヨウ」夏目イサク読切 
「パジャマでごろん」ささだあすか読切その9★★★★
「虹色狂想曲」小椋アカネ読切 
「キッズトーク」柳原望読切 ★★★
「私的記録」シン読切〜はなのこし〜★★
「かたつむり前線」藤川佳世読切 ★★
「地球管理人」杜真琴読切 ★★★
「愛救革命」羽村初読切 ★★★
「天然素材でいこう。」麻生みこと読切◎ドミノ4★★★★
「B.B.Joker Selection」にざかなギャグ ★★★
「女の子のススメ」ながはまのりこ読切 ★★
「ティアドロップ」山代遠波読切 ★★
「やくみガーデン」江咲桃恵ギャグ 
「恋文コンプレックス」内田小鳩読切 ★★★
「初恋」大樹玉織読切 
「心臓喪失届」三上チト読切 
「じゃんけんポン!」みなみ諒読切第115回LMSベスト・ルーキー賞
「氷食人種」かぐや煌読切第117回LMSベスト・ルーキー賞
「13センチの恋心」甘名優希読切第116回LMSベスト・ルーキー賞★★
「クレイジープリンス」大田マリギャグ 
 今回も引き続き、実にぱっとしない(笑)。まあ、中堅陣はかろうじて★★★。このテンションで848ページの厚さは読むのがちょっとつらい(笑)。『オコジョさん』がアニメになったので、今回は特集で過去の作品の再録がたくさん(笑)。
 今回唯一の目玉は緑川ゆき「花の跡」。自分の机に花の落描きを見つけた少女。どうやら、同じ机を使っている定時制の学生が描いたものらしいのだが……。不安定な描線。溢れるような感情。この感覚にいちばん近いマンガ家はといえば、かの橋本みつるではないだろうか。橋本みつるの活動が休止状態の今、その手の作品の好きな人間の渇きを癒すには十分以上の出来だったと思う。緑川ゆきに対する今までの評価では、独特の個性は認めるけど作品としての完成度が今ひとつ、といったところだったのだが、今回思い返してみて、その評価の一番の理由は「特殊な能力を持った高校生が警察と組んで超法規的な活動をしている」という設定(『あかく咲く声』)への違和感だったように思う。この人の醸し出す雰囲気は、もっと日常的な皮膚感覚に根差している感じがするので、ケレン味のある設定と作品全体の雰囲気のズレが、読んできて気になった、という感じ。今回のように、作品全体が皮膚感覚で統一されていると、その違和感がなくなるのだな。
 ささだあすか『パジャマでごろん』には、共感度の高い今日この頃(笑)。
 そのほか、新人の作品については、コメントするべき箇所が見当たらない。真面目な話、厚ければいいってもんじゃない(笑)。(2002/04/22)


LaLaDX2001年9月号
表紙水野十子「遥かなる時空の中で」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「アツイヒビ」緑川ゆき読切 ★★★
「遥かなる時空の中で」水野十子 遥か4コマ原作コンテスト優秀作発表!!
「天然素材でいこう。」麻生みこと読切◎ドミノ3★★★
「Honey〜君は輝ける星〜」橘裕読切#16★★★
「オコジョ番長」宇野亜由美ギャグ ★★
「火宵の月」平井摩利読切〜それ行け鎌倉妻〜★★★
「オート・フォーカス」六本木綾読切 ★★★
「こっぱみじんの恋」米沢りか読切〜めまいがするほど〜★★
「うしのほし」白井裕子ギャグ 
「キッズトーク」柳原望読切 ★★★
「やくみガーデン」江咲桃恵ギャグ 
「夏祭り」大樹玉織読切 
「地球管理人」杜真琴読切 ★★★
「パジャマでごろん」ささだあすか読切その8★★★
「無重力アリア」槻宮杏読切 ★★
「ひもすがら」八幡くみ読切 ★★★
「真実の日」有希まどか読切 ★★
「買い物勇者ナツ」カネチクヂュンコギャグ 
「キラキラ星の穴」時計野はり読切第27回LMGフレッシュデビュー賞★★
「ココロにいいおかず」魚耶清子読切第27回LMGフレッシュデビュー賞★★★
「花のある生活」吉永久美読切 ★★
「鳳城くんと渡辺さん」小林つな読切 ★★
「罪とHEARTS」三郷由香里読切 ★★
「夏恋人」三太ケースケ読切 ★★★
「君の音が聴こえる場所」椎野翠読切 ★★
「誕生以前」三上チト読切第113回LMSベスト・ルーキー賞
「コーヒー味の未来」もりたくみ読切第114回LMSベスト・ルーキー賞
「B.B.Joker Selection」にざかなギャグ<生物×6>★★
 今回はなんというか、実にぱっとしない(笑)。まあ、中堅陣はかろうじて★★★。目玉がない、という感じ? 草川為「ガートルードのレシピ」が本誌に移籍した影響も多少はあるかも。
 橘裕版『めぞん一刻』(笑)の『Honey〜君は輝ける星〜』がストーリー的にはそろそろ撤収に入ったかな、という感じ。もう少し話を引っ張るかと思っていたのでちょっと拍子抜けかも。とはいえ、前の『もしかしてヴァンプ』ほどキャラクターが立ってなかった分、シリーズとしての評価はそこそこにとどまる、かな。
 新人では、投稿作だけど魚耶清子「ココロにいいおかず」三太ケースケ「夏恋人」あたりがそこそこの佳作。
 ……まあ、全体にテンション低いとコメントもあまりつきませんね(笑)。しかしこのテンションで848ページの厚さは読むのがちょっとつらいかも(笑)。引越荷物の整理で歴代のLaLaDXを一望してみたけど、最近の号はとにかく分厚すぎ(笑)。(2001/08/21)


LaLaDX2001年7月号
表紙樋野まつり「とらわれの身の上」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「天然素材でいこう。」麻生みこと読切◎ドミノ★★★★
「天然素材でいこう。」麻生みこと読切◎ドミノ2★★★★
「火宵の月」平井摩利読切〜まちがいだらけの式神づくり〜★★★
「とらわれの身の上」樋野まつり読切PART1 小さな恋の物語★★
「とらわれの身の上」樋野まつり読切PART2 相良嬢的恵観察★★
「Honey〜君は輝ける星〜」橘裕読切#15★★★
「買い物勇者ナツ」カネチクヂュンコギャグ 
「ガートルードのレシピ」草川為読切 ★★★★
「オプティミストのたまご」十川ひなた読切 
「やくみガーデン」江咲桃恵ギャグ 
「かたつむり前線」藤川佳世読切 ★★★
「平安絵まき2」羽村初読切 ★★
「地球管理人」杜真琴読切 ★★★
「パジャマでごろん」ささだあすか読切その7★★★★
「オート・フォーカス」六本木綾読切 ★★★
「オコジョ番長」宇野亜由美ギャグ ★★
「ハピハピ」槻宮杏読切 ★★
「うしのほし」白井裕子ギャグ 
「女の子のススメ」ながはまのりこ読切 ★★
「真夜中のそうじ当番」シン読切 ★★★
「恋心加奈子」小松田わん読切 ★★★
「恋」林みかせ読切 ★★★
「Purity 999.9」小椋アカネ読切第26回LMGゴールドデビュー賞★★
「バランバランバランス」吉永久美読切第26回LMGゴールドデビュー賞
「アラシヒメ」有希まどか読切 ★★
「B.B.Joker Selection」にざかなギャグ<色男達の挽歌>★★★
「恋愛革命」山代遠波読切 ★★
「ひもすがら」八幡くみ読切 ★★★★
「キミはぼくのサボテン」時計野はり読切第111回LMSベスト・ルーキー賞★★
「雪溶け道に残るもの」山田さとこ読切第112回LMSベスト・ルーキー賞
 麻生みこと『天然素材でいこう。』は、同じ出来事を少女と少年の視点から描いたペア短編という趣向。ちょっと氷室冴子『なぎさボーイ』『多恵子ガール』っぽいが、マンガでこういうことをやっている例は少ないのでは? というのは、読者の視点が第三者にならざるを得ないマンガでは本当の意味での「一人称」は実現できないから、と思っていたのだが、今回のペア短編はなかなかその意味でいい線行っている。
 草川為「ガートルードのレシピ」は人造悪魔ガートルードの製法を記した「レシピ」の謎が徐々に明らかになり、なかなかよい盛り上がり。コミックスも7月には出るそうで、まずはめでたい。
 シン「真夜中のそうじ当番」は、今まで根暗なストーリー&話(『エヴァ』劇場版の影響ありありの(笑))ばかり描いてきたこの作者にしてはちょっとはじけた明るいキャラクターの描写が目を引いた。こういう話が描けるんだったら、まだ先が期待できるかも。
 新人では、林みかせ、小松田わんがなかなか安定したタッチで読ませる。
 ものすごい久しぶりに登場の八幡くみ「ひもすがら」は、ちょっとひねた猫の視点から飼い主の少女の恋愛を描いたなかなか味のある短編だが、画風は前の「ムジコ」シリーズあたりのそっけないシンプルな絵柄から、ちょっと女の子などをかわいらしく描く方向に振っている感じ。明らかに意図的に絵柄、作風を変えてくるあたり、やっぱり侮れない人だが、この手のちょっと才走った人はコミックス出ないことが多いんだよねえ(笑)。(2001/06/15)


LaLaDX2001年5月号
表紙橘裕「Honey〜君は輝ける星〜」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「人形師の夜」橘裕読切(#18) 父 帰る★★★
「Honey〜君は輝ける星〜」橘裕読切#14★★★
「おまけの小林クン」森生まさみ読切番外編 〔ホラー小林くん〕★★
「ラブ・エゴイスト」葉鳥ビスコ読切〜ラブ・オア・ドリーム?〜★★
「遥かなる時空の中で」水野十子 ラフ描きイラスト・ギャラリー [八葉inバスケ]
「ガートルードのレシピ」草川為読切 ★★★★
「オート・フォーカス」六本木綾読切 ★★★
「火宵の月」平井摩利読切〜続・紅牙襲来 3〜★★
「うしのほし」白井裕子ギャグ 
「パジャマでごろん」ささだあすか読切 ★★★
「キッズトーク」柳原望読切 ★★★
「こっぱみじんの恋」米沢りか読切 
「かたつむり前線」藤川佳世読切 ★★★
「スーパーロングマン」吹原小雪読切 ★★
「Time」安達ひとみ読切 ★★★
「Perfect Family」西岡あさひ+柴来匡読切第5回まんが原作シナリオコンテスト最優秀賞★★
「運勢最悪の日」川瀬夏菜読切 ★★
「ココロトバニー」十川ひなた読切 
「Another World」呉由姫読切 ★★
「オコジョ番長」宇野亜由美ギャグ ★★
「プライドレター」山代遠波読切第26回LMGゴールドデビュー賞★★
「勉強しなさい!」三太ケースケ読切 ★★★
「放課後バラ教室」有希まどか読切 
「片道切符−いつかみた 未来のカタチ−」林みかせ読切 ★★★
「買い物勇者ナツ」カネチクヂュンコギャグ 
「スクールコネクション」三郷由香里読切 ★★★
「やくみガーデン」江咲桃恵ギャグ 
「みな殺し少年の詩」シン読切 ★★
「B.B.Joker Selection」にざかなギャグ<ここはグリーンハイツ>★★
 今回、中堅陣は軒並み★★★だけど、全体としてはまあ退屈ではない。期待の草川為「ガードルードのレシピ」は、基本設定である「レシピ」の秘密がちょっと明かされて、今後に期待できる内容。なんでも本誌にも番外編が載るらしいので、コミックス化も近いかも。
 ささだあすか「パジャマでごろん」には個人的に(笑)そこはかとないリアリティ(笑)を感じる今日このごろ(笑)。
 米沢りか「こっぱみじんの恋」は、ストーリーはともかく(今回は番外編で主人公の小学生の妹の話)、絵の面でけっこう問題あり。人体(首から下)のデッサン、顔単体としてのデッサンが怪しげで、その二つがくっついたときのバランスもよくない。今回の場合、そのバランスの狂いのおかげで小学生の女の子が小学生に見えない(笑)。あと、動きの途中の止めの絵も「動きのある絵」になってない。新人ならこんなに酷評はしない。かつて、非常にバランスの取れた絵柄を描いていた人だからここまでいうのだ。マンガ家が画風を変えることに必ずしも反対するわけではないが、現状では評価できず。デビュー当時の米沢りかはけっこう好きだったのだが(笑)。
 新人では、安達ひとみ、川瀬夏菜、三太ケースケ、三郷由香里といったあたりが絵柄、ストーリーともかあいらしい感じでなかなかに悪くない。あと、前号でデビューの林みかせはページ数は少ないながら、深夜、故郷への長距離バスのバス停で偶然出会った中学時代の同級生の男女のそれぞれの夢と挫折と未来への希望を淡々と描いていい感じ。
 あと、投稿作が夏エヴァ(笑)そのまんまだったシンの今回の短編は、自閉的な少年の妄想と現実の境界が曖昧になる話……って、やっぱりエヴァ(笑)の呪縛から逃れられないのか、この人(笑)。主人公の少年を現実に引き戻そうとする献身的な少女(笑)が登場するんだけど、この物語の中で描写された範囲では、少女がそこまで献身的になるだけの動機付けが希薄で、それだけに余計にアンノ的(笑)に感じられる(笑)。そういえば映画『式日』にもそういう要素はあったかも(笑)。(2001/04/12)


LaLaDX2001年3月号
表紙六本木綾「オート・フォーカス」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「オート・フォーカス」六本木綾読切 ★★★
「GO!GO!はるか幼稚園」水野十子読切 
「ラブ・エゴイスト」葉鳥ビスコ読切〜プリーズ・プリーズ・ミー〜★★
「火宵の月」平井摩利読切〜続・紅牙襲来 2〜★★
「Honey〜君は輝ける星〜」橘裕読切#13★★★
「やくみガーデン」江咲桃恵ギャグ 
「雪の日の約束」川瀬夏菜読切デビュー後第1作★★
「かたつむり前線」藤川佳世読切ケーキの木★★
「かたつむり前線」藤川佳世読切朝の雫★★
「買い物勇者ナツ」カネチクヂュンコギャグ 
「パジャマでごろん」ささだあすか読切 ★★★
「DRIVE ME CRAZY」卯月かがや読切 ★★★★
「自動人形のバラッド」まさや佳乃+東條零読切「遠い日の君のために」★★
「天然素材でいこう。」麻生みこと読切◎a boy meets a girl 或いは…★★★★
「熱恋」大樹玉織読切(デビュー作)
「Winter Fish」瑞樹奈穂読切 ★★★
「地球管理人」杜真琴読切 ★★★
「ガートルードのレシピ」草川為読切 ★★★
「はじまりの記憶」林みかせ読切第25回LMGフレッシュデビュー賞★★
「右手のメッセンジャー」土井裕美子読切 
「バクダン発言!!」羽村初読切第25回アテナ新人大賞佳作
「オコジョ番長」宇野亜由美ギャグ ★★
「女の子のススメ」ながはまのりこ読切 
「胸がギュンってなるよ」高里くるみ読切 ★★
「天使とデート」藤生翠読切第25回アテナ新人大賞優秀新人賞
「水の中」山代遠波読切第108回LMSベスト・ルーキー賞
「そして君が笑うから」天乃忍読切第109回LMSベスト・ルーキー賞
「ふたつめの贈り物」三根岸築読切第110回LMSベスト・ルーキー賞
「王子様とメイド様」白井裕子ギャグ 
 なんというか、一言でいって低調。昨年、長年柱になってきたシリーズが相次いで終了してから、新しい柱がまだできてない、って感じ。LaLa本誌から移籍してきた藤川佳世「かたつむり前線」も、雑誌の柱とするにはちょっと辛いものがあるのでは?
 新人だと、フレッシュデビュー賞の林みかせ「はじまりの記憶」が教師とその教え子の女子高生、というありがち(笑)なネタを上手くアレンジしていて好感が持てた。あと、高里くるみ「胸がギュンってなるよ」が、演劇部の部長に恋して演劇部に入部してしまった少年の話なのだが、中で演じられる演劇、というのがカンパネルラが女の子だったら、という「銀河鉄道の夜」なんだけど、明らかに「銀河鉄道の夜」の翻案であるのに、そのことを作中では一言もいってなくてヒロインの演劇部長のオリジナル作品であるかのように扱っているのが、なんてことないんだけどちょっと気になった。というのも、メインのストーリーからすれば、元ネタが「銀河鉄道の夜」かどうかは全然関係ないのに、本筋とは関係ないちょっとした書き込みでそのことをわざわざ匂わせていたりするのだ。それだけ元ネタをあからさまにするくらいなら、ヒロインが「銀河鉄道の夜」を元にアレンジした脚本、ということにしてしまっても、メインのストーリーには何の影響も与えない。著作権云々とかうるさいことをいうつもりはないんだけど、何でこんな中途半端な引用の仕方をしたのかの意図がよくわからん(笑)。というのも、そのこととは関係ないメインのストーリーは、この作者にしては今まででベストといっていいくらいよくできていたので、逆にこんな細かいところが気になった、という次第。
 そんな低調といえば低調な中、久しぶりに登場の卯月かがや「DRIVE ME CRAZY」は安定した質の高い画力と切れやすい現代の若者にも五分の魂(笑)、とでもいうべき、デビュー当時からの持ち味を生かしたストーリーで、なかなかよい。あと、コミックス全1巻を出した後沈黙していて、LaLa以外の雑誌に作品を載せたりしていたささだあすか「パジャマでごろん」が再登場。いや、ララからスピンアウトするにはまだ早いと思ってたので、ちょっと安心、かな(笑)。(2001/02/22)


LaLaDX2001年1月号
表紙樋野まつり「とらわれの身の上」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「上海特急」猫山宮緒読切 ★★★
「こっぱみじんの恋」米沢りか読切 ★★
「遥かなる時空の中で」水野十子読切特別編〜露の宿り〜★★
「とらわれの身の上」樋野まつり読切特別番外編★★
「火宵の月」平井摩利読切〜続・紅牙襲来〜★★
「あかく咲く声」緑川ゆき読切 ★★★
「天然素材でいこう。」麻生みこと読切〜THIRD EYE BLIND II〜★★★★
「Honey〜君は輝ける星〜」橘裕読切#12★★★
「オコジョ番長」宇野亜由美ギャグ ★★
「十年少年」槻宮杏読切 
「春待月」歓野麻有読切 ★★
「private moon」瑞樹奈穂読切〜月の温度〜★★★
「地球管理人」杜真琴読切 ★★★
「Black★Cat」森生まさみ読切「聖・はいぱあ警備隊」特別編★★★
「B.B.Joker Selection」にざかなギャグ<出番の少ないキャラ特集!!>★★
「まるいち的風景」柳原望読切〜無人島まるいち〜★★★
「ガートルードのレシピ」草川為読切 ★★★
「やくみガーデン」江咲桃恵ギャグ 
「そして二人はいつものベンチで」久屋たまき読切 ★★
「ラブ・エゴイスト」葉鳥ビスコ読切 ★★
「アナザーランド物語II」白井裕子ギャグ ★★
「魔呪の仮面」加西涼読切 ★★★
「(仮)変人2号」夜生祥子読切第106回LMSベスト・ルーキー賞
「ハッピーハプン」夏目イサク読切第107回LMSベスト・ルーキー賞
「君に会える場所」砂原ゆうか読切第25回LMGフレッシュデビュー賞★★
「スーパーロングマン」吹原小雪読切第25回LMGフレッシュデビュー賞★★
 なんか、シリーズの番外編が目立つけど(笑)、全体にそんなに突出した作品はなかった感じ。個人的に注目している草川為「ガートルードのレシピ」は予想通り(笑)、シリーズ化されました。まあ、第1作ほどのインパクトはないけど、いい味出してます。
 加西涼「魔呪の仮面」はちょっと独特で完成度の高い絵柄で、内容的にはダーク・ファンタジーと行った趣。絵柄的にはけっこう期待できそうだが、雑誌の中の位置づけとしては以前木々が占めていた位置を編集側としては狙っているのではないか?
 LMG受賞作のうち砂原ゆうか「君に会える場所」は川原泉の「フロイト1/2」のアイデア(2人の男女が夢を共有する)を上手くアレンジし直した小品だが、絵柄的には(にも?)花とゆめっぽいな(笑)。吹原小雪「スーパーロングマン」は超長髪の妙なスタイルの男の子と彼に恋する同級生、というヴィジュアル的にちょっとインパクトのあるヘンな話で、ジャンル白泉社(笑)候補と行ったところか(笑)。もっとも、このジャンル(笑)はアイデアが続かないと苦しいものがあるんだけどね。(2001/01/12)


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