千走川温泉★★★★


道南狩場山ふもとの秘湯

■概要

北海道南部の渡島半島は魚の尻尾の形に似ている。その尻尾の途中の日本海に突き出た大きなこぶの部分が狩場山という。ひぐまの大生息地だ。狩場山の南の麓に千走川(ちわせがわ)温泉がある。

日本海にそそぐ千走川の上流、谷のどんずまりに温泉がある。大変簡素な造りなので工事現場の飯場のような雰囲気だ。ノボリがなければ見落としてしまう。


温泉の発見は明治のはじめだ。明治時代に造られた湯治場はしばらく閉鎖されていたが、昭和になって現在のご主人の先代が山ごと買い取って再開した。

その昔は電気もないランプの宿だったそうだが、現在はちゃんと電気がつくしシャワーもついている。

■所在地

北海道島牧郡島牧村字江ノ島
TEL:0136−74−5409



■印象

気さくなご主人に歓迎されて浴室にいく。浴室の床は赤茶色に染まって温泉の歴史を感じる。うすい赤茶色のお湯はややぬるめ、パイプからお湯が流し込まれて浴槽のふちから静かにあふれている。

お湯の味は金気の強い味だ。炭酸の泡も少しある。泉質はナトリウム−炭酸水素塩・塩化物泉(含食塩重曹泉)、全固形物3061mg/kg、源泉の温度は38.5℃だ。



露天風呂は比較的新しいそうだが、お湯のあふれた跡が赤錆色になっている。裏山の緑がそのまま眺められて山の中にいるのが実感される。

宿は簡素だがお湯は本物だ。温泉ファンにはぜひお勧めする。

■営業

営業時間 10:00−21:00
休館日 無休(冬期は休業)
料金 400円

交通

国道5号線の協和町国富から国道276号を経由して岩内へ出て、市街から国道229号線を西へ。海岸沿いの国道を走り寿都を過ぎて、島牧村千走(道の駅「よってけ島牧」が目印)から賀老の滝への案内を見つけて千走川沿いを上る。海岸から7kmほど。



調査日:2002年10月

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