乗鞍高原温泉ゆけむり館★★★★


乗鞍岳山麓の硫黄泉

■概要

乗鞍岳は中央アルプスの高峰で、山頂近くまで国道が通っているので気軽に高地に行ける観光地だ。乗鞍岳の長野県側に乗鞍高原温泉がある。たくさんの旅館、民宿が温泉を引いていて意外に大きな温泉地になっている。

乗鞍高原のスキー場は遅くまで雪が残っているので春スキーを楽める。今回はスキーの帰りに村営の日帰り施設である「ゆけむり館」を訪れた。スキーシーズンにはずいぶん混むが、雪が消えるこの時期は空いている。



ゆけむり館は高原らしいロッジ風の建物でなかなか雰囲気がある。国道をはさんで向こう側に大きな村営駐車場がある。周囲は白樺などの雑木林の中にペンションなどが散在している。

乗鞍高原温泉の源泉は湯川の上流にあって、乗鞍高原まで7kmほど引湯されている。歴史はそれほど古くはなく、昭和初期に湯川上流で湯花の採取が行われ始め、その後1976年に乗鞍高原まで引湯できるようになった。



■所在地

乗鞍高原温泉ゆけむり館
長野県南安曇郡安曇村鈴蘭4306−6
TEL:0263−93−2589



■印象

浴室には甘い硫黄の香りがする。床も壁も木製の浴室に、ふちが太い木で造られた大きな浴槽がある。大きなガラス窓があって落ちついた雰囲気の浴室だ。

お湯は青白色、ややぬるめ。浴槽の底に黄色い湯花がたまっていて、お尻につく。お湯をなめると、苦酸っぱい味がする。それほど強い味ではない。酸性が強いので小さな傷がヒリリとする。



かけ流しだが、流量が少ないのでぬるめ。浴槽内の熱交換器で加熱している。泉質は単純硫黄泉(硫化水素型)、源泉の温度は43.7℃、pH=3.14、成分総計934mg。

露天風呂は源泉の投入量が多く、熱めだ。こちらもかけ流し、浴槽内の熱交換器で加熱(この日はほとんど加熱していなかった)。塀があるがそれほど高くないので山の景色が望める。気持よい風が通ってなかなか気分が良い。

湯上りに休憩室に行った。休憩室の中央には大きな暖炉があって山小屋のようだ。太い丸太のままの薪が燃えていて、ゆったりした気分になる。浴後の体は油が抜けた感じでさっぱりする。さすがに硫黄泉なので硫黄の香りが体に残る。

スキーシーズンを過ぎると落ちついた雰囲気で温泉を楽しめる。硫黄の香りをかぎたいときにはなかなか良い。

■営業

営業時間 9:30−21:00
受付は20:00まで
休館日 火曜(祝日のとき翌日)
料金 700円


交通

長野自動車道の松本ICを降りて、国道158号線を上高地、高山方面へ行く。奈川渡ダムを過ぎて、トンネルをくぐってすぐの分岐を乗鞍岳方面に左折する。登り道をしばらく進むと大きな駐車場が見える。駐車場は広い。



調査日:2005年4月

オフィシャルページ


蕎麦いがや

乗鞍高原スキー場のすぐ下にいがやスキー場がある。その近くにある有名な蕎麦屋「いがや」に寄った。普通の民家のような外観で、隣に水車小屋がある。家庭的雰囲気の店だ。



蕎麦は細打ち、地元で採れるそば粉を使っている。さすがに美味い。ざる(800円)も良いが、お勧めは地元のおかずが付く蕎麦定食(1200円)。



蕎麦いがや
安曇村大野川3972−2
TEL:0263−93−2169
10:30〜15:00(第4水曜休)
 

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