幕川温泉水戸屋旅館★★★★


山奥の森にある秘湯

■概要

福島から猪苗代に向かう土湯峠越えの道には鄙びた温泉が多い。幕川(まくかわ)温泉は吾妻連峰の稜線近くにある高地の温泉だ。幕川温泉への林道の入り口は、磐梯吾妻スカイラインの土湯峠口から旧国道を少し下ったところにある。

林道はところどころ大きながけ崩れのあとがあって、相当山奥に来た気がする。林道の終点で突然森が開けた所が幕川温泉だ。幕川温泉には2軒の温泉旅館があり、今回は水戸屋旅館にした。



水戸屋はかなり大きな旅館だ。朝日旅行会の日本秘湯を守る会の会員旅館でもある。玄関には登山靴が並んでいるので、ハイキングや登山客が多いようだ。日帰り入浴も快く受け入れてくれた。

1階に浴室と露天風呂がある。2階には巨大な桧の切り株を使った混浴露天風呂がある。建物から離れて渓流沿いにも混浴の露天風呂がある。泉質は単純温泉と単純硫黄泉。

■所在地

福島県福島市土湯幕川温泉
TEL:0242−64−3316
FAX:0242−64−3149



■印象

まず1階の浴室に入った。白濁の湯と透明な湯の2種類がある。大きな檜風呂は、お湯のせいで木が減って年輪が浮き出ている。お湯はほぼ透明だが、白く大きい湯の花が漂っている。お湯の味はかすかに硫黄の味がする。もうひとつ白い湯の方は岩風呂だ。



露天風呂は白い湯である。色はかなり濃い。湯は掛け流しで気持ちが良い。腰くらいの高さの塀があるので露天風呂からの眺めはいまひとつ。



2階に巨大な桧の展望露天風呂がある。周囲の山の景色がぐるりと眺めらる。脱衣場は男女別だが湯船は1つだ。当日は残念ながら、掃除の直後でお湯を張り終わっていなかったので、見学だけだった。



建物の裏手の源泉の近くに野天風呂がある。そこへ行くには一度表から出て裏に回る必要がある。お湯は白濁している。ややぬるめでのんびりできる。秋風を楽しみながら、少し紅葉がかった山の緑を堪能できた。

秘湯気分が十分に楽しめるところだ。お勧めする。

■営業

営業時間 10:00−15:00
融通がくようです
休館日 無休
冬季休業(11月下旬−4月下旬)
料金 500円

交通

東北自動車道の福島西ICを降りて国道115号線を土湯温泉方向に行く。土湯温泉を過ぎ、東鵜川トンネルをぬけ旧国道115号線に入る。旧国道の土湯峠から福島側に少し降りて、北に向かう狭い林道に入る。狭い道をくねくねと10分程度走る。



調査日:2000年10月

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