鹿沢温泉紅葉館★★★


雪山賛歌の温泉

■概要

長野と群馬の県境にある湯ノ丸山の北麓、湯尻川に鹿沢(かざわ)温泉がある。古くから長野県側から峠を越えて湯治にくる温泉だったそうだ。

近代では湯ノ丸山は冬山の練習場所として有名で、鹿沢温泉は登山の基地としても有名であった。今はハイキングのコースがあちこちにあるので、古い山屋(登山愛好家)が利用しているようだ。



紅葉館は鹿沢温泉の一軒宿で、古いたたずまいだ。ここは有名な「雪山賛歌」が生まれた所として知られている。
■所在地

群馬県吾妻郡嬬恋村田代681
TEL:
0279−98−0421
FAX:0297−98−0422



■印象

晩秋のこの時期は客が少ないのか、とても静かな雰囲気だ。浴室は階段を下りた一段低い所にある。「雲井の湯」という額がかかっている。さっそく入ってみた。

温泉のお湯は静かに注がれて、あふれている。お湯は適温、少し白濁している。泉質 マグネシウム・ナトリウム炭酸水素塩温泉(中性低張性高温泉)、源泉の温度は44.5度だ。成分総計1.39g/kg湧出量37L/分(自然湧出)

お湯を飲んでみると、薄い昆布茶の味がする。浴室の壁には踊る人のレリーフがある。静かにお湯に浸かっていると、源泉のお湯にとても満足できる。

冬にはスキーヤーで賑わうそうだが、晩秋の時期は源泉のお湯をひっそりと堪能できるだろう。

■営業

営業時間 10:00−16:00
休館日 無休
料金 500円

交通

長野自動車道の東部湯の丸ICを降りて、浅間サンラインを経由して、県道東部嬬恋線で地蔵峠を越える。ICから40分程度。
駐車場は20台程度。



調査日:2000年11月


雪山賛歌

山屋さんのテーマソングのような雪山賛歌は、アメリカ民謡の替え歌だ。原曲は、西部劇映画「荒野の決闘」の中でも歌われている「いとしのクレメンタイン」という曲だ。

後に初代の南極探検隊長になった西堀栄三郎氏が、昭和の初めに山仲間と鹿沢温泉に来て、吹雪に閉じ込められた。そのとき、退屈しのぎに仲間と「雪山賛歌」を作詞したという。

この曲が1951年にラジオでヒットして、ポピュラーな山の歌になった。雪山賛歌の碑が鹿沢温泉紅葉館の近くにある。
〔歌詞〕
(1)雪よ岩よ われらが宿り 俺たちゃ町には 住めないからに
(2)シールはずして パイプの煙 輝く尾根に 春風そよぐ
(3)けむい小屋でも 黄金の御殿 早く行こうよ 谷間の小屋へ
と9番までずっと続きます。

〔元歌の歌詞〕
(1)In a cavern, In a canyon, Exavaitng for a mine,
Dwelt a miner, forty-niner, And his doughter Clementine.
(2)Oh, my darling, oh my darling,Oh, my darling Clementine,
Thou art lost and gone forever, Dreadful sorry Clementine.

道路脇にある雪山賛歌の碑


西堀氏自筆の歌詞

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