鎌先温泉一条旅館★★★


傷の鎌先で有名な湯治場

■概要

鎌先(かまさき)温泉は白石市の西、蔵王山麓にある小さな温泉場だ。昔から傷に効く温泉として有名である。県道から奥まった沢の地形に5軒の温泉旅館がある。

開湯の伝承として、1428年(正長元年)に白石の農夫が燈貝森のあたりで水を探して沢を鎌の先で掻いて温泉を発見し、湯小屋を作った。その後、山津波で幾度か壊滅したが都度復興したそうだ。



一条旅館はいちばん奥にある大きな温泉旅館だ。急な坂道を登ると左に湯治棟、右に本館、奥に新館がある。日帰りの受付は新館だった。湯治棟は木造4階建てで、特にめずらしい。浴室は本館と新館に別れている。新館には露天風呂もある。



■所在地

宮城県白石市福岡蔵本字鎌先1−48
TEL:0224−26−2151
FAX:0224−26−2158



■印象

まず本館の浴室に向かう。モダンなデザインの湯船だ。透明ですっきりとしたお湯があふれている。少な目の窓の明かりや、やや温めのお湯なので、ゆっくり浸かっているとうっとりする。

泉質は分析表によるとナトリウム−塩化物温泉(低張性中性低温泉)、源泉の温度は31度。旅館の案内には含茫硝食塩泉とある。



新館の浴室は今風の旅館の浴室という感じだ。広い窓からは一面の緑が見える。露天風呂が塀が高くて、残念ながらあまり風情がない。



有名温泉だが、立ち寄りとなると値段がやや高め。本館の風情はよいが、新館は情緒があまりない。さらりとした良いお湯は湯治に好適だろう。

■営業

営業時間 10:00−16:00
休館日 無休
料金 1000円
(タオル付き)

交通

東北自動車道の白石ICを降りて、国道4号線を南へ、鎌先温泉の看板があるので、最初の信号を右折。細い道を20分ほど走ると温泉街の入り口に着く。駐車場は郵便局前にある。一条旅館は歩いて一番奥。
JR白石蔵王駅から鎌先温泉までのバスもある。



湯治棟

いまでも現役で湯治が行われている。湯治棟は1泊2食付きで7500円、自炊1泊3500円(鍋、食器つき)で利用できる。旅館裏の温泉社には、杖やギブスがたくさん奉納されていた。

調査日:2001年7月

オフィシャルページ


白石のうーめん

白石はうーめん(温麺)が名物だ。白石駅の近くにある老舗のうーめん屋に行ってみた。夏なので涼しい「味三種うーめん」1000円を頼んだ。タレが凝っていてうまい。




「白石うーめん味処」白石市柳町17−5


弥次郎こけし

鎌先温泉から北に1kmほどのところに弥次郎集落がある。こけしの工人の村だ。工人の家々でこけしを買うことができる。弥次郎こけしは太めの胴で横筋の模様、頭が大きい。

工人村のはずれに祠のような小さな「こけし神社」がある。神社の中はびっしりとこけしが並べられている。(写真)
 

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