岩婦温泉岩婦館★★★


硫黄の香りが楽しめる内房の温泉

■概要

内房の小さな町、富山町には江戸時代の冒険小説「南総里見八犬伝」の舞台である富山(とみさん)がある。富山の南側に硫黄泉の温泉があると聞いて行ってみることにした。岩婦(いわぶ)温泉はは大正時代からの湯治場で、小さな旅館が2軒ある。

今回は奥の方にある岩婦館を訪れた。岩婦館は1952年に開業という。林の中に続く林道のような細い道をたどると大きな溜池があって、そのほとりに岩婦館がある。



民宿風の小さな建物、となりにやぐらが立っている。入り口には大きな犬がのんびりと昼寝している。三方を低い山に囲まれてひっそりとしているので秘湯といった雰囲気だ。

■所在地

千葉県安房郡富山町高崎584
TEL:0470−57−2836




■印象

タイル張りの小さな浴室に入るとかすかに硫黄の香りがする。窓際に2人用程度の小さな浴槽がある。お湯は透明感のある茶黒い色だ。

サラサラした感じのお湯だ。貯め湯で加熱循環だが、カランから源泉を注ぎたせる。ほかに客がいないので、さっそく源泉を盛大に足すと、硫黄の香りが際立つ。

なめて見るとダシの聞いたタマゴ味だ。泉質は硫黄泉、源泉の温度16℃、成分総計660mg、2L/分(自然湧出)。 湧出量はたいへん少ないので貴重な温泉だ。

浴室の窓から山の緑と色づいた柿の木が見える。静かさがとても気持ちが良い。浴後は硫黄分のせいか肌が乾いた感じになる。

火山のない千葉県にも硫黄の香りがする温泉がある。非火山性の硫黄泉はめずらしいので、泉質ファンにはおもしろいと思う。


■営業

営業時間 9:00−16:00
休館日 無休
料金 700円(1時間)
1000円(2時間)
1500円(6時間)

交通

館山自動車道の木更津南ICを降りて国道127号線を南下する。富山町に入ってJR岩井駅を過ぎ、すぐの交差点「市原」を左折、県道258号線に入る。高速のガード下をくぐり、岩婦温泉の看板を見つけて右折する。途中1車線の道路を突き当りまで。駐車場は広い。



調査日:2004年10月

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