飯豊温泉川入荘★★★★


飯豊山入口の豪快な半露天風呂

■概要

飯豊(いいで)連峰は山形県南西部にある有名な山域だ。人が少なく山深いところで、マタギ(狩人)の世界だ。 飯豊温泉は800年前にマタギに発見されたと伝えられてる。

飯豊温泉の源泉はさらに奥の地神山登山口にあって、国民宿舎の梅花皮(かいらぎ)荘まで引湯されている。梅花皮荘には露天風呂がないので、梅花皮荘の隣にある川入(かわいり)荘に行くことにした。

川入荘は梅花皮荘の1985年に開業した別館にあたる宿泊施設だ。梅花皮荘とともに小国町自然環境管理公社が運営している。登山者向けの山小屋風の建物で、建物の裏にある玉川を見下ろすように建っている。



■所在地

山形県西置賜郡小国町大字小玉川川倉西564−1
TEL:0238−64−2138
FAX:0238−64−2257




■印象

川入荘の受け付けで料金を払って、裏にある浴舎に向かう。浴舎は太いログで造られた建物で、全体が半露天風呂になっている。意外に幅広い玉川の河原を見下ろせ、右手には飯豊の山が眺められる。スケール感がすばらしい景観だ。

浴舎の近くからのパノラマ

浴槽は8畳くらいの広さで、中央に半畳ほどの島がある。お湯は鉄分でわずかに赤にごりだが、透明なやさしいお湯だ。浴槽の端の2本のパイプから温泉が注がれ、掛け流されている。泉質はナトリウム・カルシウム−塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩温泉 、源泉の温度は44.8度だ。

温めなので、じっくり浸かっていられる。お湯に浸かりながら雄大な景色を楽しめる。しばらく瞑想でもしたくなるような気分になった。

露天風呂は冬期は営業していないそうだ。建物内に小さな内湯があるので冬はそれのみになる。


■営業

営業時間 9:00−19:00
休館日 無休
(露天は冬期休止)
料金 500円

交通

東北自動車道の福島飯坂ICを降りて国道13号線で米沢へ。米沢から国道287号線を北上して、南陽市今泉から国道113号線に入って西へ向かう。小国町を過ぎて看板を見つけて飯豊山方向に入る。小玉川集落を過ぎて案内板にしたがってさらに奥に入る。国道から22km、車で約30分程度。駐車場は広い。
小国駅から町営バスがある。



調査日:2005年5月

オフィシャルページ


熊祭り

熊祭りは早春春の熊狩りが終わったあと、マタギ(狩人)が山の神に感謝する祭りだ。昔は山伏(法印)が主催したというが、現在は小国町の行事として5月5日に行われている。

会場は川入荘の隣だ。広場の中心には飯豊山を背景にして竹のやぐらに熊の毛皮が張り付けてある。近くでは大なべを使って焚き火でお湯を沸かしている。このお湯で狩人の体を清めるのだという。見物席には町の偉い人が並んでいるようだ。

熊祭りは、厳かな神事というより、地域の行事という雰囲気だ。子供たちの太鼓の演奏や、飛び入り参加の大声コンテストなど楽しそうなイベントが続く。川入荘の前には熊汁、岩魚の塩焼きなどの屋台が並んでいる。

地域の人がほとんど全員集まるので、広い駐車場もさすがに足りなくて、道路沿いにずっと車が並ぶ。民俗行事に興味がある方にはお勧めする。

金目そば

小国町にたいへんうまい蕎麦屋があるというので行ってみた。小国の町から温泉とは反対の北に向かって車で20分程度のところ。静かな山村にある。しっかりした腰があって美味い。

金目そばの館
小国町大字金目264−1
TEL:0238−62−2800
定休日は水曜日昼11時頃からその日のそばが売り切れるまで
1枚700円

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