羽根沢温泉共同浴場★★★


ツルツルになる鄙び湯

■概要

山形県新庄市の西に、つるつるした泉質の鄙びた温泉があると知って、行ってみることにした。鮭川村は新庄市から北西に16km程にある山間の静かな村である。鮭川村中心部からさらに西の山の中に羽根沢温泉がある。

細い渓流沿いに平坦地があって小さな温泉街になっている。1919年に石油会社が石油の試掘を行ったところ、温泉が涌いたのが羽根沢温泉の起源だそうだ。現在は、やや寂れた雰囲気の数件の温泉旅館がある。

温泉街の中央に祠と集会場がある。初めはわからなかったが、この集会場の下に羽根沢共同浴場がある。地元用の小さな温泉浴場だ。



■所在地

山形県最上郡鮭川村大字中渡1321
TEL:0233−55−2539
(羽根沢温泉旅館組合)



■印象

入り口の料金箱にお金を入れてから入る。浴場は大変狭く、大人が4人も入れば満員だ。壁は年期が入って煤けたように黒っぽい。湯船の端のパイプからお湯が流れ込み、静かに溢れている。

お湯はけっこう熱いが、なめらかだ。お湯の中で体をさするとはっきりツルツルする。お湯の色はわずかに白濁している。泉質はナトリウム・炭酸水素塩−塩化物泉(含食塩重曹泉)、源泉の温度は47.2度、蒸発残留物は2930mgである。

先客にあいさつすると、その人は新庄の人で、仕事帰りによく共同浴場に来ているという。その人によると、源泉をそのまま使っているのは共同浴場だけだ。ここのお湯は胃腸によく効くのでいつも汲んで帰るそうだ。

試しにお湯を飲んでみるとほろ苦くてまろやかな味がした。鄙びた良いお湯が好きな方にはお勧めする。大変狭いので地元の人と仲良く入っていただきたい。

■営業

営業時間 8:00−18:00
休館日 無休
料金 200円

交通

山形自動車道の山形北ICを降りて、国道13号線を北上し、新庄市街から西へ向かって国道458号線に乗る。日下を直進して鮭川を渡り、曲川沿いを進み、中渡から羽根沢温泉の案内を見て右折。川沿いに進む。
集落の中央に駐車場がある。
新庄からバス1日5往復あり。(40分)



調査日:2001年5月


羽根沢温泉街



羽根沢温泉には狭い道路に沿って温泉旅館が5軒あるが、どこもやや寂しい雰囲気だ。
集会場の前には小さな鳥居があって、温泉神社の祠とお地蔵様が祀ってある。祠にはちゃんと花が供えられている。

 

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