宮内温泉★★★★


象の花子が湯治した温泉

■概要

北海道南部、日本海に面して島牧村がある。島牧村の泊川を遡って5kmほどの山の中に1軒宿の小さな温泉、宮内(ぐうない)温泉がある。江戸時代の安政年間(1850年代)に発見された北海道では古い温泉だ。背後は低い山並みで、周囲には人家はない。かなり古い建物でひっそりと静かなたたずまいだ。



この温泉は象の花子が湯治したとして知られている。象の花子は戦前に上野動物園にいたものが有名だが、他にも花子という象は何頭もいるという。湯治に来た象は札幌の円山動物園の象のようだ。

ご主人の話によると、くる病になった象が最初二股ラジウム温泉で湯治したあと1970年に宮内温泉に来た。大変臭かったので、宿の前のくぼ地に大きな露天風呂を作って象を入れたそうだ。

■所在地

北海道島牧郡島牧村字泊431
TEL:0136−75−6320



■印象

建物の裏に浴舎がある。大小2つの浴槽がある。小浴槽にお湯が注がれて、あふれたお湯が大浴槽に入る。当然小浴槽の方が熱い。お湯は無色透明、赤い湯花が浴槽の底に沈んでいる。

源泉かけ流しのお湯だ。 味は苦甘い味、お湯に浸かるとキシキシした感じがする。泉質はナトリウム−炭酸水素塩・硫酸塩泉、源泉の温度48.8度、湧出量3000L/分、成分総計1335mg/kg(昭和55年分析)



浴室の窓の外には小さな露天風呂がある。浴室からの出口は、窓に戸をつけたような具合で手作りのようだ。寒い季節は出入りが大変だが、露天風呂からの眺めもなかなかよい。

軽いお湯で温泉らしい肌触りがある。浴感重視の人にお勧めする。


■営業

営業時間 10:00−20:00
休館日 無休
料金 450円

交通

国道5号線の協和町国富から国道276号を経由して岩内へ出て、市街から国道229号線を西へ。海沿いの国道を走り寿都を過ぎて、島牧村泊から内陸へ。泊川に沿って海岸から5kmほど。



調査日:2003年11月


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