有馬温泉会館★★★★閉鎖


有馬温泉発祥の共同浴場

■概要

有馬温泉は関西を代表する温泉地だ。神戸市から見ると六甲山の裏側にあたる。三方を山に囲まれて、温泉街は山の斜面に沿って広がっている。

有馬温泉は日本最古の温泉と言われ、日本書紀には631年に舒明天皇が訪れたと記録されている。近世では豊臣秀吉が何度も訪れているそうだ。



有馬温泉会館は有馬温泉の元湯として、大昔から使われてきた。現在の有馬温泉会館は神戸市が運営している公営温泉で、4階建てのビルである。1階が浴室、2階が食堂、3階が無料休憩室、4階が有料個室になっている。

■所在地

兵庫県神戸市北区有馬町833
TEL:078−904−0256
FAX:078−904−0257



■印象

駅から坂道を登っていくと温泉街の中に温泉会館がある。意外にも白いコンクリートのビルなので、のれんがなければすぐには共同浴場とは気づかなかった。

午後早い時間だが、けっこう混んでいる。ハイキング姿の客も多い。さっそく浴室に行く。浴室は細長く、壁に沿って熱めと温めの浴槽がある。窓がないので湯気がこもっている。

お湯は濃い赤茶色、鉄分で、タオルが赤く染まってしまう程だ。このお湯を「金泉」という。お湯をなめてみると塩辛い。泉質は含鉄ナトリウム塩化物強塩泉である。源泉の温度は96度だ。

2階の食堂は味噌仕立ての金泉なべ(2人前2100円)が名物だ。3階の休憩室は畳敷きなのでのんびりできる。独特の泉質の「金泉」はぜひ試してもらいたい。観光のついでにちょっと寄るのもよいだろう。

■営業

営業時間 8:00−22:00
休館日 第1、3火曜日(祝日のとき翌日)
料金 520円

交通

中国自動車道の西宮北ICを降り、県道98号線を南下する。駅前に有料駐車場がある。
電車の場合は神戸電鉄有馬線の有馬温泉駅で降りて徒歩5分。



調査日:1999年11月

閉鎖情報

有馬温泉会館は2001年9月10日に閉鎖された。跡地に有馬温泉の館「金の湯」が造られるそうだ。(2001年9月)


有馬温泉街



有馬温泉の入り口、太古橋から見た有馬川。川底を公園にしている。川沿いに大きなホテルが並んで温泉街になっている。

写真の奥に見える赤い橋は「ねね橋」。豊富秀吉の妻ねねにちなんでいる。近くにねねの銅像もある。
炭酸泉

温泉街の坂を登っていくと炭酸泉源公園がある。昔はここから炭酸ガスが噴き出していたので、「毒泉」と言われいたそうだ。明治になって、この源泉が良質の炭酸水であることが分かって有名になった。

現在は泉源の上にお宮のような屋根がついている。今でも湧き出しているが、鉄分のある少し濁った水である。

有馬温泉の源泉



温泉街を散歩すると、温泉街のあちこちに泉源があるのがわかる。写真はその中でも大きな御所泉源だ。100度近い熱湯で、近づくだけて熱気が感じられる。

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