「情報保護法(著作者の義務に関する法律)」を制定すべし



最近のはやり言葉となっている「IT革命」。世間ではいろいろな夢が語られているようだが、一番重要なことが抜け落ちているように思える。

今一番やらなければいけないのは「情報保護法(著作者の義務に関する法律)」の制定である。

その中心となるのは次のような内容である。

第1条 あらゆる著作権を有するものは、求めに応じてその著作物をすみやかに提供する義務を負う。

第2条 第1条に定める「すみやかに」とは、インターネット上の記憶装置(サーバー)に情報が置かれ、適当な情報料を支払うことによってダウンロード又は閲覧できることをいう。印刷物あるいは情報を記録した媒体を送付する場合はおおむね1週間以内をいう。

第3条 第1条に定める義務が履行できない場合はその著作権を放棄したものとみなす。

第4条 著作権を放棄した著作物は公共図書館がこれを保管し、無料で閲覧に供することとする。

第5条 この法律は2005年1月1日より施行する。

今まで著作者の権利ばかりに目が向けられてきて、著作者の義務がないがしろにされてきたのではないだろうか。

欲しい本が有って、本屋で注文しようとしても「絶版です」といわれる。古本屋をことある毎にのぞいてみても、見つからない。

見たい昔の映画があって、何軒ものレンタルビデオ店をくまなく探しても見つからない。

録画し忘れてしまって見逃した番組がどうしても見たい。いったいどうすれば見られるのか・・・

こうした欲求不満を持っている人は実に多いのではないだろうか。そうしたニーズに答えるためにぜひ、この法律を制定してもらいたい。

この法律ができれば、テレビ局やラジオ局は今までに放送した番組をすべて保存し、オンデマンドで配信する体制を整えなければならないことになる。大変な出費が予想されるが、そういうところにこそ国は補助金を出してこの国の大切な文化であるコンテンツを保護すべきではないだろうか。光ファイバーネットワークが完成すれば、動画といえどもインターネットで配信することが可能になるのだから、こうした法律があってもいいはずだ。

また、書籍も印刷物で読むかネット上で読むか選択できるようになる。私は本は紙で読みたいが、ネット上に載っていれば欲しい本の検索にも便利だろう。読んだ量だけ代金を払うシステムになっていればなお良い。少し読んでみて面白そうだと思ったら、宅配便で届けてもらうというのがクールだ。

映画の配給会社ももちろん、全ての映画をムービーファイルにしてサーバーに置いておかなければならない。そんなことをしたら映画館がつぶれてしまうと御心配の向きもあるだろうが、そんなことはないだろう。映画館の大画面で見る迫力は何物にも代え難い魅力がある。それでも心配ならネット上で見る場合の料金を高めに設定すればいい。映画館での上映が終わったら少し値を下げてネット上で見られるようにすればかなり長い期間にわたって著作権収入が得られるのではないだろうか。

こうした制度改革をすれば、かなりの景気刺激策にもなると思うのだがいかがなものだろうか・・・


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