アジア旅行記 |
【中国-三峡下り編】 '96/08/10〜21 作成日:'96/09/22
◆知人への連絡 '96/08/10 上海に中国人の知人がいるので、1週間ほど前に会社の方へFAXを打っておいた のだが、ちょっと心配になり電話をかけることにした。2年前に上海に行ったとき、 連絡せずに行ったら出張中で会えず、残念な思いをしていた。その時、ホテルの人に 番号案内で電話番号を調べてもらっていたのでそこへ掛けるのだが、何度かけても誰 も出ない。 出発の朝、会社に電話をしてみた。土曜日のため休みだったが、守衛さんが親切に 教えてくれた。しかし、上海訛りがひどく、向こうの言っている番号が聞き取れない。 8桁の数字の羅列なだけなのに何分も費やしてしまった。最終的には何とか分かり、 以前番号案内で教えてもらったのは間違いだった。 出発寸前に電話を掛け、夜自宅へお邪魔する約束にしました。 ◆知人宅へお邪魔 飛行機の出発が1時間ほど遅れたため、時間の余裕が無くなってしまった。上海→ 重慶のチケットを受け取りに行って、今晩の宿を確保し、それから知人宅へ向かう。 近くまで来ているはずだが場所が良く分からない。なんせ、4年前と2年前に1度づつ来たことがあるだけだし、今回は夜のため景色が違う。う ろちょろ迷い、近所の人に聞きながら探し回る。それでも1 5分遅れぐらいで着いた。 上海は4回目で、前回2年前に来たときは建設中だった環 状高架道路が完成し、実に快適になっている。8万人収容可 能の球技場が建設中だったりと、大きく変化している。もっ とも大きな変化はクラクションを鳴らす回数が減ったことだ ろうか。みんなが“そこのけそこのけ”式に突っ走ってきた 成長路線が一段落し、気持ちの上でゆとりができたのかな? と勝手な分析をしてみた。運転手さんもそう思うと言っていた。 西瓜、小龍包、それに餡の入った餅をゆでたようなもの (こう書くと気色悪そうだが美味しかった)を御馳走になり ながら、この4年間の事とかを話す。う〜ん、懐かしい。近々 引っ越しをされるそうで、今度は広くなるから家に泊まれば いいよと言ってくれた。上海は宿代が高いので実にありがたい。 せっかく来たんだからと、お土産に西湖の龍井茶をくれた。 これから旅行が始まるり、荷物になるので大歓迎ではないが、 ありがたく頂戴した。 ◆重慶へ到着 '96/08/11
次の日、飛行機で重慶へ。北京、上海、 広州に並ぶビッグシティという話を聞い ていた。飛行機の中から街並みを見ると ビルが林立し“なるほど”と思わせる。 空港の近くには段々畑が沢山あった。 空港から市内へはリムジンバスで高速 を突っ走る。途中から雨が降り出した。 旅行中、特に移動日の雨はなかなかきつ いものがある。市内に到着し、さて、どっ ちへ行こうかと思っていると、タクシー の運ちゃんが話し掛けてくる。ガイドブッ クによると近場に比較的安いホテルがあ るようなので歩いてみる。しかし、地図 に載っておらずどこだか分からない。取 りあえず雨宿りすることにする。傘を刺 してはいたがデイパックを降ろしてみるとかなり濡れている。以前水ぬれでカメラを 壊したので気になる。 ◆運ちゃんのペースでウロチョロ 小降りになったところで歩きだすと、さっきの運ちゃんがまた寄ってくる。10元 で市内ならどこでも行くとのこと。10元をけちっても仕方がないし、ホテルに案内 するというので乗り込む。180元/泊のところに案内してくれる。部屋を見てみる が、雨が降っているうえ、カーテンが閉まっているせいかジメッとした感じがする。 さらに洗面台の水が錆び錆びで茶色い。「しばらく出していれば透明になる」と服務 員のお姉さんが言う。そりゃそうだが、今日はこんなところに泊まる気になれない。 政府系のホテルだそうで、値段の割にいいのに、と運ちゃんは不服そう。 別のホテルに向かう途中、川下りするなら先にチケットを取りに行ってはどうか? と言われ、そうする。碼頭に行くのかと思っていたら、旅行社へ連れていかれる。白 帝城は夜中で行けない、神農渓には止まらない、そんな船しかないと言われる。これ では何しに来たのか分からない。2泊3日で宜昌に着くので便利だぞ、なんて言うが もっと時間はあるし、行きたいところへ行けないのは意味がない。運ちゃんがとんで もない客を捕まえたと言う顔をする。しつこく乗せようとしたのはあんただ、文句い うのは御門違いだぞ、と思いながら、他のチケットを探しに行く。 別の旅行社でも同じ。だが巴東で降りれば神農渓に行けるとのこと。今日のチケッ トならあると言う。「明日のは?」「ない」。それなら「明後日は?」と聞くとから くりがわかった。船は武漢まで行くので彼らは武漢までのチケットを売りたいので、 途中までの客で席を埋めたくない。どうせ空いてる席ならそれでもいい。とのことで、 明日のチケットは明日ということだ。まあ、重慶で見たいところがあるわけでもない ので、巴東で降りることにしてチケットを買おう値段を聞くと、その先の宜昌までと 同じ値段。「はあ?」と思い聞きただすがそれしかないと言う。降りたいなら降りれ ばいいし、宜昌まで行くならそうすればいい。それは客のあんたの決めることだとの 姿勢。まあ、ガイド付きで2泊して880元は高くないと思うことにしてチケットを 手に入れる。 船は18時出港。17時にここに集合と言われる。今は15時。タクシーの運ちゃ んが街を回ってやろうと言う。確かに2時間では自分で回れない。まずは値段交渉。 最初に乗ったとき昼から夜までの言い値が300元だったが、いくらだ?と聞く。す ると200元と言う。なめとんのか!と思いながらも、ゲーム、ゲームと言い聞かせ、 これまでのを含めて100元と言う。えらく渋るので時間がもったいなくなり中を取っ て150元にしてやる。あっさりOK。最初の額を50元にしておけば100元で済 んだかな?などとも思ったが、すでにゲームオーバー。 ◆取り敢えずの市内観光
2時間で行けるところと行ったら枇杷 山公園くらいか?登りに行く。そんなに 見晴らしがいいわけでもなく、すぐに飽 きる。まだ時間があるので川越えのロー プウェイに行くことにする。最初、長江 ロープウェイに向かったが運ちゃんが車 を止めるところがないと言って嘉陵江ロー プウェイに行く。どっちかというと長江 ロープウェイに行きたかったのだが...。 向こうにいったらすぐに戻ってくると 言って出発。ロープウェイからの眺めは 期待したほどではなかった。そんなに高 いところを通っているわけではないので 考えてみれば当たり前。そのまま戻ろう
かなとも思ったが、もったいないので向 こう側でちょっと散歩してみる。 うまい具合に(?)路地に自由市場が ある。入っていってみると路地がくねく ねと続いており、あるところでは片側に、 あるところでは両側に露店がある。やっ ぱり食料品が多いか。蛙をさばいていた りしてなかなか興味深い。(悪趣味?) 車の走る道に出たし、時間も気になるの で戻ることにする。帰る途中、露店の散 髪屋がいるのに気付く。もう少し行くと 変わった背負子に子供を乗せて担ぎなが ら商売をしているお母さんがいた。珍し かったので写真を撮ると、「あ〜写真撮っ
たな〜。ちょうだいよ。」てなことを冗 談めかして言ってくる。「それじゃあ住 所教えてよ」と言うと、「えっ!本当に 送ってくれるの?!紙、紙、紙!ペン、 ペン、ペン!」と辺りを慌てて探しだす。 そして何と金庫代わりのカゴから紙幣を 取りだし台の上で伸ばし始めた。「まさ かそれに住所書くの?」と驚いてしまった。 期待してなかったんだろうな。それ以 上に、はっきり言って生活苦しそうな感 じだったので、この赤ん坊の写真は私が 撮ったのが最初の1枚になるのかな?な んて思ったりした。しばらく紙幣を伸ば してから「やっぱり、これに書くのはな あ〜」とばかりに手を止めると、ちょう ど横の店の人が紙を出してくれた。こっちとしても紙幣では受け取りにくい。 住所を受け取り、ロープウェイに戻る。タクシーの所に戻ると運ちゃんが「5時に 間に合わなくなるぞ!お前一人が乗るんじゃないんだから」などと説教される。まあ 正論何だけど、本当に時間通りに船出るの?なんて思いがよぎる。旅行社に行くと他 の人達は船に向かったそうで、乗ってきたタクシーで碼頭に向かった。 工事中のためか、道は舗装してないし、ゴミは散乱してるし、水たまりはあるしで、 どこが碼頭なのか良く分からない。 ◆宿情報(上海) ・新亜大酒店 天潼路422号。蘇州河のすぐ北、四川北路に面している。1泊440元。ただし、 押金(デポジット)として一旦600元を支払う。結構きれい。空港到着後(6時過 ぎ)に電話をかけその場で予約した。空港からタクシーで6〜70元。