更新日：99.02.07

必要なハードウェア

(1)MS-DOSが動作するPCであればなんでもOK。98でもDOS/Vでも。 ちなみに、私はNT4.0のコマンドプロンプト(DOS窓)で実行しました。
(2)Z80マイコンボード。作成したプログラムの動作を確認するため。 Z80マイコンボードが用意できない方も、ある程度までは感覚がつかめます。

Z80アセンブラは数多くありますが、ベクターで調べたなかで、 Bunbunさん作の　Z80アセンブラZASM1.64　を例に取り説明したいと思います。

1.　Z80アセンブラZASM1.64　をダウンロードし、　lha　などで解凍します。
例）　lha x zasm164m.lzh

2.　解凍したディレクトリと同じディレクトリに、テキストエディターで 　Z80アセンブラ・プログラムを入力し、保存します。 　
例）　27+86　を実行するプログラムです。ファイル名は　test.asm　とします。
詳しい中身はZ80の専門書を参考にして下さい。

;
SUM EQU 9F00H
ORG 0000H
LD A,27
ADD A,86
LD (SUM),A
HALT

END
 

3.　アセンブルします。以下のコマンドを入力します。

zasm -l -s test.asm
 
/// ZASM /// Z-80 Assembler, MS-DOS version 1.64
Copyright (C) 1988-1994 by K.KAWABATA (Bunbun)
** Pass 1 ** Symbol table size 2000 Symbols
** Pass 2 **
0 warning(s), 0 error(s) in assembly.
1 Use symbol table.
 
　というメッセージ出て、test.sym,test.prn,test.hex　の三種類のファイルが作成 されます。
test.sym:シンボリック・テーブル・ファイル（シンボル・ファイル）
test.prn:アセンブル・リスト・ファイル(リスト・ファイル)
test.hex:インテルHEXファイル
 
4.　test.hex　をZ80マイコンボードに転送し、動作を確認します。 Z80マイコンボードが無い方はこの項目を実行できません。 ここが、C,BASIC等の高級言語とアセンブラ言語との違いです。

ZASM関係の補足

以下にZASMの簡単な補足をします。 詳しくはZASM付属の説明書を参考にしてください。
補足1
各出力ファイルの中身
test.sym
9F00 SUM 　
test.prn
Z80 ASSEMBLER - ZASM VER 1.6
;
9F00 SUM EQU 9F00H
0000 ORG 0000H
0000 3E1B LD A,27
0002 C656 ADD A,86
0004 32009F LD (SUM),A
0007 76 HALT

0008 END

test.hex
:080000003E1BC65632009F763C
:00000001FF

補足2
ZASMの動作

・zasm -o test.asm
test.hex　が作成される。
・zasm -l test.asm
test.prn,test.hex　が作成される。
・zasm -c test.asm
test.com,test.hex　が作成される。
・zasm -s test.asm
test.sym,test.hex　が作成される。

各社から色々なZ80マイコンボードが発売されています。 参考文献1,2で取り上げている「TRNジュニア」というボードが、 初心者向けではないかと思います。 このボードの購入期限は1999年12月31日となっています。 詳しくは参考文献2を参照して下さい。

1.トランジスタ技術SPECIAL No.29 「マイコン独習Z80完全マニュアル」　\1,540　CQ出版社
2.トランジスタ技術SPECIAL No.38 「Z80システム設計完全マニュアル」　\1,553　CQ出版社

（有）システムロード
XA80Wをダウンロードすればアセンブル可能。ただし、Win3.1以上。
ベクター
ZASMの他のアセンブラなどが数多く発見できます。 他のアセンブラもZASM同様、
アセンブルのみです。（Z80をエミュレートするプログラムはありません、
無いと思います）