快適とはまず安定感

(注)この記事は、2001年2月に書いています。


PowerBook G3/400 FireWire、使えば使うほどますます満足している。快適な速度で動き、余裕のあるキーボードで入力が楽であり、ポインティングデバイス(トラックパッド)も申し分なく、画面も非常に見やすい。ここ数年iMacから始まってまさに快進撃を続けてきたApple Computerの、PowerBook G3シリーズの最終形がここにあると言っても過言ではないようだ。1997年から数世代を経て磨き上げられてきた質感が、かなり多くの部分に行き届いている。

しかしながら、何より満足の一番大きな部分は、安定感の問題だ。MacOS 9.0.4を搭載したPB G3(発売直後は9.0.2だったそうだが、私の購入した頃にはプリインストールがすでに9.0.4だった)は、非常に安定しており、本当にハングアップが激減した。それだけではなく、あらゆる処理が滑らかで速く快適だ。例えば、PB 2400cに内蔵していた古いハードディスクも、CitiDisk(PCMCIAカード経由)でマウントしてそのままデータ移行が出来たし、その際の大量データのコピーもはるかに安定していて余裕がある。G3って、こんなに速かったのか!G3のデビューから数年、ここまで来ていたとは!
もっとも、私はMicrosoft系のソフトウェアをほとんど利用しない。そのために、MS特有の機能拡張などもほとんど使われない。もしかしたら、これも安定度を高めることに貢献しているのかもしれない。

では、動作音のほうはどうか。ハードディスクの回転音が高目なので、耳につく。回転恩の音量は仕方ないけれど、もうちょっと音程が低いと助かるのだが。また、本当に重い処理をやらせると、時々ファンが回る。これがけっこうな雑音だ。CD-ROM/DVD-ROMをマウントさせると、回転の振動が手に伝わってくる。これも気になり始めると気になってしまう。
というわけで、動作音のほうはiMacなどのほうが静かだろう。もちろん、真夏のPowerMacなどに比べれば静かだし、たとえばWindows系ノートだとPanasonicのLet's Note A77(1999年夏の最新モデル)よりも数段快適なのは確かだ。

ちなみに、メールやホームページ閲覧程度ならば、簡単にファンは回らない。だから、ひどく心配することもないので、快適に使っている。


モバイルのためと考えると、確かに重い。だが、バッテリーは5時間持つ。実際に使ってみるが、ほぼ4時間半は持つ。このバッテリー持続時間は、PB 2400cを持ち歩いた身としては、非常に魅力的だ。それに、いざという時の外出のみに限定すればよい。

あと、確かに重いのだが、ここまで妥協のないデスクトップ環境を2.9kgで持ち歩けることを考えれば、Windows系B5ノートのスペックよりもむしろすっきりしている。ほぼ完全なデスクトップを持ち歩ける快適さ・・・

もちろん、喫茶店ではえらく目立つ(でかいからね)ので、覚悟は必要ですが!


一点、困っていることがある。私の自宅では沖電気のML12nという10Base-T対応のモノクロレーザプリンタを使って印刷している。ところが、これでOrgaiなどの縦書き印刷を行うと、2〜3ページ目から急に真っ白になってまともに印刷されなくなる(1枚だけだとオーケー)。
もちろん、ドライバは沖データのWebページにある最新版(9.0.4対応)をインストールしている。これがうまくいけば完璧なので、これだけはどうにかならんかと思う・・・ちなみに、AppleWorksだとうまくいく。サポートの電話がやや要領を得ないので不満。


実際に使用してみると、様々な細かい不満は当然出てくる。しかし、総体的な満足感がかなり高い。
がんばって出費してよかった、と心底思わせてくれる製品だった。近ごろのコンピュータでこれほど満足した買い物は、本当にひさしぶりだ。


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