上総国山辺郡の人。上丁(かみつよほろ)。天平勝宝七歳(755)二月、防人として筑紫に派遣される。
我が母の袖もち撫でて我が故(から)に泣きし心を忘らえぬかも(万20-4356)
【通釈】私の母が袖で以て撫でてくれながら、私のために泣いてくれた、その思いを忘れることができないよ。
【補記】防人として故郷を出発した時の母を回想しての詠。
更新日:平成15年03月21日 最終更新日:平成15年03月21日
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