Q1-3.連歌と連句、本質的な違いは何なのか?
A.まず「本質的な違い」があるのかどうか、ということが問題だと思うのですが、それは措いておいて、「連歌」と「連句」と、実際に作品を読んでみると、全然違う印象を受けると思います。
いわゆる「連歌」――室町時代に最盛期を迎えて「水無瀬三吟」などに結実した連歌(「純正連歌」という呼び方もするようです)は、和歌の正統を受け継いでいるものです。基本的には、古今集以来の歌語・雅語を用いて、みやびな世界を作ろうとしている、と思います。
いわゆる「連句」は、俳諧(俳諧の連歌)です。俗語なんかもいっぱい使っています。和歌の伝統から全く切れているかというと、もちろんそうとも言えなくて、断続的には繋がっていると思うのですが、やはり和歌の世界とはきわめて異質なものです。
形式は共通しても、めざす世界は非常に違うのではないか、と思います。
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