草壁皇子
くさかべのみこ
- 生没年 662(天智称制1)〜689(持統3)
- 系譜など 天武天皇の第2皇子。母は菟野皇女(持統天皇)。万葉には日並皇子尊(ひなみしのみこのみこと)とある。阿閉皇女(元明天皇)を妃とし、軽皇子(文武天皇)・氷高皇女(元正天皇)・吉備皇女らをもうけた。
- 略伝 672(天武1)年、壬申の乱に際し、父母とともに東国へ下る。『日本書紀』は681(天武10)年に立太子したとするが、683(天武12)年に大津皇子が聴政を始めたとする記事や、685(天武14)年浄広壱という冠位を与えられていることなどから、令制下の皇太子の地位と同一視はできないとみる説もある。686(朱鳥1)年7月、天武が病に倒れると母后とともに天皇大権を委任される。同年8月、大津・高市両皇子と共に食封400戸を加増される。天武崩後の殯宮や山陵造営では主導的な役割を果たすが、689(持統3)年4.13、即位することなく28歳の若さで薨じた。この時柿本人麻呂や嶋宮の舎人が詠んだ挽歌が万葉に収められている。本人の作としては、石川女郎に贈った歌が1首ある(02/0110)。陵墓は明らかでないが、奈良県高市郡高取町佐田の束明神古墳をあてる説がある。758(天平宝字2)年8月、岡本御宇天皇の尊号を与えられた。
関連サイト:草壁皇子の歌(やまとうた)
宮道天神社(穂の国)
粟原寺(飛鳥資料館)
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