(Last update:09/11/15)
製作の経緯:
「また役にも立たないもの作って!」。既婚の電子工作愛好者なら、1度や2度は配偶者からこのような罵声賛辞をもらった経験があるだろう。趣味というものは、えてして日常生活の役には立たないものであるが、さりとてたまには役立つものを作って株を上げておくのもまた夫婦円満の秘訣であろう(嘘)。
今回の製作に至った発端は、クリスマスに配偶者が LED キャンドル(ホームセンターとかで数百円で売ってるやつね)を買い求めたことであった。普段、管理人の製作物にはまったく興味を示さない配偶者が光モノに興味を示すとは点数を稼ぐ絶好のチャンス。速攻でプロトタイプ(写真参照)を作って配偶者の反応をうかがいつつ(汗)、発展型の製作を目論んでいたところ、都合よく笠間焼のキャンドルホルダーが手に入ったので、本格製作することに。
設計コンセプト:
以前作った岩塩ランプのように PIC で PWM 制御して本物っぽい揺らめき感を出そうかとも思ったのだが、今回は電源電圧が2V前後と低いこともあり、ノーマルの
PIC ではちとキツイ。そこで一旦はお蔵入りにしていたキャンドルライト用 IC
CDT3460 を使うことに。ちなみに全 LED をキャンドル IC で制御すると揺らめき方がウソっぽい(逝)のだが、常時点灯
LED を1つ設けておくと多少はマシになる・・・気がする・・・かも。
また常夜灯であるからフォトトランジスタで明暗を自動検出して電源制御を行う。電源制御
FET は秋月で売っている IRLM6402 を使用することにした。この FET はスレッショルド電圧が
1V 程度と低いため、今回のような低電圧でも確実にスイッチングできる。
なお、電源は 2.4〜3V 程度を想定する。配偶者が「電源コードが伸びてるのはイヤ」とのたまったので(鬼)、充電式電池ボックスから供給することに。この電池ボックスは、以前製作したまま眠っていた
MPPT 基板を使い、4500mA/h の大容量ニッケル水素電池を 9W の太陽電池で充電する。今回の消費電流はおよそ
20mA であるから、満充電させると計算上は 225 時間(=一日あたり12時間点灯として18日)は動作する・・・・ハズ・・・・ってマジデスカ? 要検証だな。
なお、制御回路は、後に低電圧版 PIC を使った「本格的ゆらめき追及バージョン」(爆)に交換できるよう
LED 部分とは分離し、コネクタ接続の2段重ね構造とする。
工作のポイント:
今回は回路云々よりも、いかに見栄え良く仕上げるかが問われるところ。LED
に光を拡散させるキャップを装着するとともに、キャンドルホルダーの内側に和紙を入れて、より光が均一に拡散するよう工夫した。
使用感:
階段踊り場の窓際に設置して運用中。満充電でどのくらい持つか、いずれ報告予定。
今回の失敗:
ブレッドボードでの仮組み状態ではうまく動いたのだが、いざ基板に実装すると、動作が不安定になってしまった。結局、キャンドルライト
IC に 0.1μのパスコンを付けることで解決。電池駆動だからとナメていたのが敗因であった。パスコン侮り難し。
2009/02/21追記:
満充電で2週間以上動作したので、だいたい電池容量から計算した通りの動作時間であることが確認できた。