私の車暦

こうして並べて見ると、1973年に免許を取って以来、360ccから5800ccまで、FF・FR・MRの車、そして右ハンドル・左ハンドル、AT・MT車、2ドア・3ドア・4ドア・オープン車と色々な車に乗りました。どれも想い出ふかい車ばかりです。(2023/7/30改訂

 

(1973)ホンダ Z(型式不明、360cc)
 私の最初の愛車です。大学1年の秋でした。買ったのではなく、父の仕事に使われていたのをもらいました。Zに乗っているといえば、みんながフェアレディーZと思ってました。でも実態は軽。しかも当時は360ccで、加えて昭和48年排ガス対策で点火時期を調整されてしまっていて、ちょっと急な坂もなかなか苦しい。プラグかぶりでのエンジン始動法や、マニュアルチョークの使い方を教えてくれました。最初がキャブ車だったのは、今にして思えば幸せなことです。

 

ダッジ ダート 1970年型、5200cc(新車)
 もちろん私のものではなく、父の車。でも、私が最初に乗った米車、しかもV8です。私の自動車感に最大の影響を与えた車に違いありません。当時の日本車など(240Zやサバンナロータリーも含めて)まったく相手にもならない圧倒的加速に驚きました。これがV8か、これがアメリカのパワーか!・・・と。映画「ブリット」を見に行ったのもこの頃です。

 

(1974) トヨタ セリカLB 2000EFI <新車>
 当時は非常に珍しかった電子燃料噴射式の最新鋭セリカ。まだ関東に2台しかないという時代。DOHCの2000GTを選ばず、EFIを選んだのは、先進ものに飛びついたというより、私なりの論理があってのこと。厳しい排ガス規制を通過しつつ、パワーを失わない方法は、燃料系の電子制御しかないんだ! 実は、当時はエンジン制御がまだ雑であまり調子よくなかったのですが、その信念は正しい方向ではありました。早すぎて損してると良く言われましたが、それでも当時、国道で時々やっていた抜き打ち排ガス測定なんぞは100%即合格。警察官も一目置く車でほとんどフリーパスでしたから、優れていたのでしょう。

 

(1978) トヨタ マークII グランデ 2600 <新車>
 新発売のセリカXX(ダブルエックス)2600や、初代RX-7を試乗しながらも、それらを選択しなかった。これからは地味な高級クーペの時代になる、厳しい排ガス規制で失ったパワーを取り戻すには、2000cc超クラスしかあるまい、と感じて買ったマークIIグランデ2600。ぴったりと予測は当たり、日本はようやく石油ショックから立ち直って、程なくソアラを頂点とする3ナンバー・ハイソカーブームが到来。デザインもとても気に入ってました。私にとって、米国製クルーズコントロールを取りつけた1号車です。

 

(1981) オールズモビル トロネード 1973年型、5800cc(米国居住中)
 米国、プリンストンの研究所に居たころの車。日本では「スカイラインGT-R、200馬力がサーキットに吠える!」とか騒がれていた時代。1500ドルで買ったにしては絶好調の私のトロネードは240馬力でした。この車はFFです。ということは、ホイルスピンでのタイヤスモークが運転者に見えるということです。FF大排気量車という特殊な車に乗った人しか気がつかないその迫力。トルクステアなどの弱点は意外に小さく、雪道にも強くて、重宝しました。結局、チェーンなしで、プリンストンの冬を過ごせたのですから。

 

(1983) ベルトーネ X1/9 1978年型、1300cc
 米国で見たオープンカーに憧れて手に入れたミドシップ・スポーツのX1/9。まだ、国産オープン車皆無の時代。よく壊れましたが、楽しめました。ポルシェ914を探したのですが、もう程度の良いのがなく、X1/9に辿り着いたのでした。意外なほど積める荷物。パワーはないけれど、軽快なフットワークでハンドリングの重要さを知りました。飛ばしすぎればミドシップ特有のあっという間のスピン。ニュートラルステアで直前までタイヤが鳴かない怖さを教えてもらいました。エアコンはありませんでしたが、エンジンが後だと、熱気が前から来ないので、前に進んでいる限り、換気ファンを回すだけでなんとかなるのでした。

 

(1986) クライスラー レバロンコンバーティブル、2400ccターボ <新車>
 一家4人が楽に乗れるコンバーティブルとして選らんだのがレバロン。Don't forget your key! とか英語も「喋る」。マスタング・コンバーティブルやゴルフカブリオなど、当時入手可能なオープンは非常に限られていました。その中でも、FFであるがゆえ、レバロンは最大のリアシートスペースを持っていました。致命的故障はあまりありませんでしたが、クライスラー初の電子制御ターボ車ということから想像できたとおり、4-5年目にはアイドリング不調を連発するようになって家族に不評。私は気に入ってましたが手放すことに。当時としてはなかなかパワーもあって、いい車でしたが。

 

(1988) カワサキ EN400、400CC バイク <新車>
 年寄りの冷や水か、35才過ぎてから2輪の免許に挑戦。一度は乗ってみたかったのです。選択したのはアメリカンなのにウイリー可能なバイクと評判だったkawasaki EN400。400ccといえども車なんぞは問題にならない加速力。でも、自分はどんなに注意して運転しても二輪は絶対危険という結論に達して止めました。

 

(1993) フォード エクスプローラーエディーバウアー、4000cc <新車>
 やはりV8じゃなきゃだめだと、サンダーバードを試乗にいったら、どうしたわけかこいつが気に入ってしまいました。V6ですけど。ま、主に家内の選択。当時、パジェロが流行ってましたからねえ。私は、「ま、これも面白いかな、たくさん荷物が積めて」くらいの感じで購入。5年間、何一つ手入れもせず、それでも故障なしで、アメ車の信頼性復活は確認しました。

 

(1999) フォード マスタングコンバーティブル 1969年型、5800cc <フルレストア>

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再びオープン車復活。本当は、新車のマスタングGT・コンバーティブルを買う気でディーラーに出向いたのですが、偶然の出会い、たまたまフルレストアの67年式マスタングに試乗させていただき、最近、車にあまり興味がなくなってきたのが「歳のせい」なのではなく、「現代の車の方が私から離れていっているからなんだ」ということにはじめて気がついたのです。
 74年のセリカ以来、常に最先端技術に飛びついて来た私が辿り着いたのは、それらすべてと無縁の69年型マスタングでした。年式が69というのは、私にとってはあまり迷う予知はなかったのです。だってセリカLBのルーツなんですから。結局、新車のマスタングより高かったのですが、それを比較するのは無意味でしょう。

 
(2006)アウディTT S-line
  なぜか急に妻が気に入って買うことになったアウディTT。妻の車としてしばらく活躍しましたが、ポルシェとかぶりすぎる、ということで、やがてキャデラックCTSに変わります。しかし、ハイパワーのFFという面白い経験をしました。出足の早さでは、なんかポルシェより速い気がしたくらいでした。ま、気のせいなのですが。


2011年 スズキ アルト 2000年型(中古)
   東北に月の半分を出張していた期間、東北専用に購入して現地で使っていた車です。シートヒーターまで後付した寒冷・雪国仕様。スタッドレス・タイヤと軽量ボディーで、深い雪でもモリモリ走りました。愛車になれば、どんな車だって楽しめます。


-2008年ポルシェ ケイマン 987 (新車)
   ミドシップなのにゴルフバックが二個、ちゃんと載るんです。これは世界自動車史上初なのではないかな。試乗でこの事実を知って、ついにマスタングから乗り換える気になったのです。もちろん。マスタングも持っていられるならそうしたかったのですが、東京では停めておく場所もないのでした。確かに速い。排気量は半分以下なのに、加速はマスタングと同じ程度。ワインディングでは、もちろん比較になりません。でもどちらが楽しいのかと言われれば、マスタングだったかも。でも、燃費が1/3なのはやはり現代の車ですね。


2014年ポルシェ ケイマンS 981 (新車)
    ケイマンは非常に気に入って、ミッションがPDKに変わったのを機に、2世代目981に乗り換えました。3400ccのエンジンとPDKの効果で、加速力は大幅に増加。なかなか公道では全開にできないレベルです。職場のポルシェ仲間も数名できて、マスタングほどではないにしても、交流の楽しみも増えました。他に欲しい車も出てこぬまま、2023年まで9年間、1969マスタングと同じほどの長い間、乗りました。それだけ楽しめた車でした。2023年11月に、自動運転・音声認識など新世代技術の塊、プジョー308GTに変わりました。

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