Tamamoto Onkyo Kohgei Arm Lifter
山本音響工芸
アームリフター
2015年11月
 
オイルダンプ式アームリフターの追加

 長く愛用しているトーレンス TD-126IIIにはオートアームリフターが備わっています。ボタンで上げ下げできて、演奏が終わると自動で上がってくれて、まことに便利だったのですが、二年ほど前から不調で、時々下がらなくなって困りました。

 あらためて分解して調べたところ、モーター(の磁石が)が古くなってトルクが落ちていました。リフトアップの時は高い電圧(12Vくらい)がかかって素早く上げるので動作しますが、ダウンするときは、微弱な電圧(1.3V位でした)でモーターがやっと動くくらいの速度で下げるので、時々、この下げるほうが起動しないのです。

 注油したりしても、確実に動くように直すのは無理だったので、自動はあきらめ、山本音響工芸のオイルダンプ式アームリフターを購入しました。

も との電動アームリフターの外側部分は外し、その上に両面テープで新しいリフターを貼りました。ねじで付けると移動できなくなりますし、力がかかるわけではないので、両面テープの方が安心です。

 オイルダンプのおかげで、ダウンの速度はさらにゆっくりになり、レコード盤面には優しい。自動ではなくなりましたが、むしろメリットのある改造だったと思います。

 アナログ全盛時代のアームリフターを知っていると、全体の仕上げ精度とかで差を感じなくはないのですが、でも、今の時代に、大事なところはきちんと押さえたこの製品を、1万円で売ってくれることに、私は心から感謝したい。

 取り付けた感じも、オリジナル品かのような納まりの良さです。レコードが終わってから、内周でプッツン、プッツンいう音を30年ぶりくらいに聞きました。懐かしい。

 最後に追記しておくと、新しく変わったトーレンスの日本総代理店からは、修理をお断りされました。時代の流れで仕方ないとは思うけれど、むかしの対応とはあまりに違って、なんか悲しいな。

2015年11月


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