ゲームのイベント探訪記


「醍醐寺五大力仁王会餅上げ」


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 京都市伏見区。地下鉄東西線の醍醐駅から歩いて5分ほどのところに醍醐寺という大きなお寺がある。 ここで毎年2月23日に行われるのが五大力と呼ばれる行事。その中で行われるのが餅の持ち上げである。 炬燵ぐらいの大きさの三方に厚さ約10cm、直径50cmはあろうかと思われる円形の餅が2枚載せられ紐で縛ってある。これを持ち上げ、上げている時間を競うというものである。男女別に行われ、男性は150kg、女性は90kgあるそうだ。
 まず正午から女性の部。今年の参加者は20数人。三方自体が高さ20〜30cmの台の上に乗っており、その三方ごと持ち上げなければならないため、普通に引き上げるわけにはいけない。腰を落として三方を腰まで引きよせ、横の中央近くを持ち、お尻がつきそうになるくらいまで腰を落として持ち上げるのである。持ち上げることもできない人が2〜3割だろうか。半分ぐらいが1分もたない。横でマイクを持ったお坊さんが名前を聞き、時間を読み上げる。3分を超えると会場を取り囲んだ群衆から拍手が起きる。何人目かの女性が「5分」の声を聞いて三方を下した。力が抜けるのだろう。この日はピンクのジャージを着た若い女性が10分というこれまでの記録を1分以上更新する新記録で優勝。会場を大いに沸かした。後から聞けば新聞社の記者で、以前にこのイベントの取材をしたのが契機で、専門の道場に通って鍛えたとか。確かに同じ形で重さのもので練習しなければ記録は難しそうである。
 予定の1時を大きく遅れて男性は出場が45人。これは時間がかかるかと思ったが、男性の方が上げられない者が多く、どんどん進んでいく。上げられた人間もそう長くもたない。3分を超えた者はごくわずかで、この年の横綱は5分強であった。
 全員済むと表彰式。4位まで賞品が出るがそれは今使用した餅。3位と4位は下段の4分の1ずつ、2位は下段の半分、有症者は上段の1枚まるごと渡されるのであった。 (2011. 2)

 

 

 

 

 


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