ゲームのイベント探訪記


上毛かるた群馬県大会


戻る

 群馬県の伝承遊戯である「上毛かるた」は冬になると各地で大会がある。それはこの決勝大会である県大会の予選となっており、この日がメインの大会である。会場は群馬総合スポーツセンター。通称群馬アリーナ。前橋市郊外にある、巨大な体育施設である。参加者266名。地域は21のブロックに分かれており、3名の団体戦と個人戦で競う。ランクは小学校低学年、小学校高学年、中学校の3つの部である。予選は21のブロックが7つずつ3つのリーグに分かれて総当りのリーグ戦。昼休みを挟み、決勝は各ブロック1位の3チームによる総当りの1〜3位決定戦と各ブロック2位の3チームによる4〜6位決定戦が行われる。

 群馬アリーナ武道館の大ホールに27×15、385枚の青畳が敷かれ、全リーグの試合が同時に行われる。3部、団体個人、3リーグ、各3試合で一度に54試合が行われるわけである。読み手は一人がマイクで読むだけだが、各対戦ごとに審判が付き、さらに外側にも進行係が何人も付き、スタッフの充実ぶりが伺える。かるたは44枚なので、一試合は15〜20分で終わりそうなものだが、2,3枚読むとどこかのテーブルから待ったがかかる。一度に50試合近く行われるのであるから、何らかのトラブルは当たり前だろう。それでも予選7試合が9時から零時半ぐらいで終わる。試合は44枚で終わり、枚数の多い方が勝ちだが、上毛かるたには3種類のボーナス役がある。「す」「も」「の」の3枚を取る三山という役(10点)、「お」「か」「め」「き」「け」の5枚を取る五市という役(20点)、「つ」「ち」「け」の3枚を取る親札(10点)などである。両者が22枚のときは「つ」を取った方が勝ちとなる。実力伯仲の場合、この札がカギとなるわけで、配られた方に分があるがこれはやむを得まい。

 時間とともに選手は減って行き、上位となると大きなアリーナのほんの一部だけとなるが、緊迫感は全体に張りつめている。優勝者が決まると大きな拍手。ややあって表彰式。たくさんのトロフィーが手渡され、大会は幕を閉じた。
(2010. 2. 7)

 

 

 

 


戻る

「ゲームのイベント」に戻る