ゲームのイベント探訪記


「ヤンナゴッコ」


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 1月の第3土曜日、神奈川県大磯町で行われる左義長、それがヤンナゴッコである。海岸には藁を積み上げた山のようなものが10基ほど立ち並ぶ。1月とあって身を切るような寒さで、早く火が付けられないかと、多くの人間がこれを取り囲んでいる。午後6時、これらに火がつけられる。いわゆる左義長、どんど焼きである。 皆枝に刺した紅白の団子を持っている。何百個か限定で、駅前で売っていたらしい。これをどんど焼きの火で焼いて食べると無病息災らしい。

 それから綱引きが始まる。ヤンナゴッコというのが、この綱引きを指すのか、それとも祭り全体を指すのか、よくわからなかったが、ともかく、この綱引きが本命らしい。中央にご神体を乗せた橇が海岸に置かれ、一方は浜の方へ、もう一方は海の方に投げられる。締め込み姿の男たちが海の中に入って行く。もちろん、冷たくない訳が無く、皆体を震わせ寒い寒い言いながら入って行く。  そこから綱引きだ。浜の側は海にはいらない組と観光客が引っ張る。海の側が負ける決まりで、綱に引かれて海の中にいた男たちが上がってくる。  もう一回とのことで、再度同じようなセッティングがされ、男たちは渋々?海の中に入って行く。これは観光客へのサービスなのだろうか。 2回目は同様に綱引きを行い、海の中の男たちが浜に上がるが、これだけでは終わらない。男たちを橇に乗せ、さらに綱引きは始まった。橇が砂浜を町の方へ進んで行く。追いかけると、たくさんの人が綱を引いている。本来ならそのまま神社まで行くのだろうが、今は間に障害物が多い。国道は車を止めてゆっくりとわたり、階段では人を降ろして担いで運ぶ。平らなところに出ると、また男たちを乗せて綱を引く。曲がり角では速度を落とし、ゆっくりと大回りに向きを変え、橇はズルズルと進んで行く。途中何度か向きを180度変えたが、これはできるだけ長く綱引きをする工夫だろう。最後に神社の前で慎重に角度を調整し、一気に鳥居をくぐり、祭祀する場所にご神体を納めて祭りは終了した。

(2009. 1.17)

 

 


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