ゲームのイベント探訪記


「蹴鞠始め」


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 京都市の下鴨神社で1月4日に行われる行事。蹴鞠保存会による解説と実演がある。

 新春の京都。寺社の多い町だけに大変な混雑である。4日、地下鉄の終点で降り、下鴨神社へ。入り口はすぐにわかったが、参道の長いこと。うっそうとした林を抜け、大きな門が待ち受けてくれる。くぐると、大きな広場。しかし周囲には三重、四重の人垣。まだ一時間前だというのに、これはキツイ。とても写真は撮れそうもない。広場の一方は拝殿、もう一方はやはり有料の観覧席。いったいいくらぐらいするのかな、と席の入り口に回り、切符を切っている巫女さんに聞いて見ると2000円とのこと。たかだか高さ1mほどの高さに良い値段をつけるな、と思ったが、あと一時間立って待つ上に、蹴鞠の間も立ち続け、よい画像が撮れないとなると、この2000円高く思えないから不思議だ。切符売り場に行って2000円を払い、先程の巫女さんの元へ戻り観覧席へ。一番前が取れないと撮影しづらいので前の方は・・・・とさがして見ると、運よく一番角のところが空いている。「はい、ごめんなさいよ」と少々図々しく角に収まる。後ろの方で誰かが、そこは席じゃないだろう、とムッとしていると思われるが心の中でスミマセン。もっともその後、私と後のおじさんの間の足ひとつ分ぐらいの空間に入り込んできたおじさんがいたが、さすがにこんな真似ができるほど私は厚顔無恥ではない。後のおじさん、これには頭が来たらしく後ろのおじさんが強硬に文句。粘っていた新規参入のおじさんだったが、警備員の「立っていてはいけません。手摺りに座ってもいけません。」に諦めてスゴスゴ退散。

 さて会場の毬庭にはまだ誰もいないのだが、周囲は数百人の観客が集まっているため、宮司らしきおじさんがマイクで解説を開始。飽きさせないためだろうか、ありがたい心遣い。毬の話や下鴨神社の話など、えんえんとつなぐ。一時間ほど話したところで、さすがに疲れたか「この辺で少し休ませていただきます。」とマイクを置き、しばしの静寂。

 後の方で、声が起き、見ると、人込みの中、冠を被った人達が拝殿の方に歩いて行く。蹴鞠保存会の人達が、先にお参りをするようで、ああ、後少しだなと期待しながら待機。特等席に座っているのであまり待ちも苦にならない。2000円払っただけのことはあったと言うもの。

 予定より少し遅れながらも蹴鞠保存会の皆さんが入場。ゆっくりと席についていく。代表の方より説明があり、まずは受け取りの儀式。神官が木の枝に挟まった毬を持って登場し、これを保存会の人が受け取る。そして庭の中央に置き、座って祈るような動作。これをゆっくりゆっくりと行う。

 いよいよ蹴鞠の開始。8人のメンバーが順々に出て来て所定の位置に腰を下ろす。 全員揃ったところで立ち上がり、蹴鞠開始。「アリ」「オウ」と声を掛けて毬を蹴る。うまいもので結構続く・・・・こともあれば、すぐはずれることも。 十数回蹴ると、毬を中央におき、再び全員元の位置で腰を下ろす。そして一人ずつ立ち上がり順番に退出して行き待機場所に戻る。これで1セット終了。この日は全部で3セット行なわれた。 (2009. 1.14)

 

 

 


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