ゲームのイベント探訪記


「豊烈神社打毬」


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 山形駅より徒歩5分。豊烈神社打毬の大祭で打毬が奉納される。 打毬は日本では3箇所、ここ豊烈神社と八戸市の神社と宮内庁主馬隊でしか見ることができないが、定期的に見られるのはここと八戸市の2箇所だけである。 2006年、めでたく県の重要無形民俗文化財となり、保存会もできた。 その1回目ではあるが残念ながら激しい雨となった。 まず参拝・直会があり、続いて神輿が出発。雨のためか、ビニールシートを被せ、軽トラックの後ろに乗せてという、格好の良くない出発だが、大切なものでありやむを得ないのだろう。  続いて参道の横の馬場において打毬となる。 最初に保存会会員によるマイクでの説明。 本来の豊烈神社打毬は縦 m、横 mの馬場で、4人対4人により行われるが、 現在の馬場はm×mと狭いため、3人対3人で行われているそうである。  馬に乗った6人の選手が入場して馬場の中を周回する。馬場の端に毬門と呼ばれる毬を投げ込むゴールがある。八戸の打毬の毬門は柱が立っている間を通す、まさに門が2つそれぞれのチーム用にあったが、こちらは、中央に一カ所、しかも高さ mのところにある円形の穴である。穴の直径は cm、cm、cmの3種類とのこと。どれが昔からあるものか分からないが、おそらく一番小さいものが古いもので、ゲームを早く終わらせるために入り易い大きな穴が用いられるようになったのではないかと思われる。穴の両側には旗立てと、白赤の旗が5本ずつ。白チームが毬をを入れたときに白い旗を旗立てに立てていくのである。旗の横には鳴り物。一方が鐘、一方が太鼓というのは、八戸と同じである。馬が馬場内を周回する中、鐘と太鼓が打ち鳴らされる。これは試合が始まっていきなり鐘や太鼓がなって馬が驚かないようにするためとのことである。  馬が毬門と反対側に集まり競技開始。毬は和紙を固めたものでゴルフボール大。会員の手作りだそうだ。ソフトボール大だった八戸とは大きな違いである。従って毬を拾って投げる杖も先端の網の大きさが若干違う。毬を係からもらった選手はゴールまで走るが、毬門から m離れたところに柵があって、そこから近づくことはできない。馬を操ってギリギリまで近づき、そこから杖を振って毬を穴に入れるのだから、これはなかなか至難の業である。外れた毬は門の近くに落ちる訳だが、選手は反対側までもらって係の人から毬をもらえる。ゴール側の人間が放り投げる八戸とは違い、結構親切な仕組みである。4個入れると、毬は赤い十字模様のついたものに変わる。これが最後の毬となる。ルールでは毬門に入れた選手は相手方の選手の邪魔をしても良いと言っていたが、八戸で見たような派手な邪魔は見られなかった。 八戸では毬の総数が決まっているため、毬から離れてしまった選手は相手の邪魔をするしかないが、こちらはスタートに戻れば毬は補給されるので戻った方が良いのである。  5個目が入ると一試合終了。毬は門前に整列し、勝ったチームは乗馬のまま退場、負けたチームは下馬して退場する。  大雨とあって、この後行われる予定だった徒打毬は中止となった。

 

 

 


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