講演会参加について
次回に譲ります(いつのことやら(笑))が、
これまでの定説とは異なった考えを示していただき、とても参考になりました。
企画展示について
エントランスには、氷河期(現在より5度平均気温が低い時の)の気候体験コーナーが有り、おもしろかった。
11日は天気が回復し外の気温が上昇していたので、その内部は、少しひんやりしていて気持ちいい。
ただし、何度から5度低いかは見忘れました。(笑)
また、同じくエントランス内に毛皮とかを着ることができる体験コーナーが有り、たまたま小学低学年くらいの女の子が毛皮を着て気候体験コーナーに入ってきたりして、とてもいい展示だと思う。
ということで、これは期待が持てそうだと思いワクワクしながら企画展示会場に行きました。
ところが、ぱっとみ展示自体は特色は見受けられませんでした。(後述します)
まず、エントランスに引き続いて、気候と植生についてのもので、動物個体の大きさの変化について現象説明が有り、その原因のを島国化により閉じられた生態系で、個体数の増大した中で生存をしていくために、小型化したとという仮説を提示していました。
展示解説はこの辺で止めます。
そのほかは、草創期(1.5万年前以降の)の土器・石器を多数展示してありました。
さて、この企画展で特色があるとすれば、展示室中央にあるナウマンゾウ・オオツノシカの全身骨格模型です。
オオヤマネコ・ウサギとかの中小動物の骨格模型もいくつかありました。
ナウマンゾウは大きいのは当然としても、オオツノジカがこんなに大きいとは驚きでした。(奈良公園の鹿とは大ちがい(笑))
しかし、「なんで」となると少し疑問でした。
これは、エントランスにあった寒冷気候と大型動物(ナウマンゾウが適例)の絶滅と狩猟対象の変化(企画展パンフより)を使ってテーマの「自然環境の変化」を示そうというのでしょうが、ならば動物相だけでなく植物相についても展示をするべきではないでしょうか。なぜ一方だけなのでしょうか。
だからといって動物の変化についてもう少し展示(エントランスに剥製とかはありましたが)があるわけではなく、さらりと終わっています。
おそらく展示としては、子供ウケ(大変申し訳ありませ)をねらったのかな、と憶測します。
でも子供ウケが悪いというのではありません。
そうだとすれば、前回の「第70回企画展「古代のみち たんけん! 東山道駅路」」も、スタンプラリー的な手法を用いたり、マンガの登場人物を主人公にしたりしましたが、子供ウケを十分考えたものだと思いますが、内容的には図画、映像などをふんだんに使い、言葉は悪いですが子供だましでは決してない、とても優れたものだったと思います。(企画展示の見本になると思います)
よく展示を見ないからだといわれそうですが、失礼ながら、ただ並べているだけで、講演を聞きましたので理解しやすかったですが、ない場合はほとんど意図が理解できないのではないでしょうか。
「今回の展示では、・・・・自然環境の変化とそれに対応した人々の創意工夫や知恵を紹介するものです。そして、この機会に縄文時代の初めのころへの興味・関心を深めていただくと共に、地球温暖化問題が叫ばれる昨今、これから私たちはどのようにしていけばよいのかということを考えるヒントを展示の中から見出していただければ幸いです。・・・」とあるのですが、残念ながら私の未熟な頭では未消化でした。
展示自体にも、図などが一つ(本企画展遺跡・化石出土地図のみ)しかなく(発掘時の写真はありましたが)、それぞれの解説パネルも少なかったです。
しかも、第70回と違って映像、もちろんITもなかったので、草創期の土器の模様の変遷・機能や各石器の特徴・機能などの図解と解説、映像解説などが欲しいと思いました。
第70回の印象があったので、エントランスの導入を見てとても期待したのですが、かなり期待はずれでした。
(言いたいことを勝手に書いて、博物館職員の皆さんごめんなさい。でも第70回のと比べるととてもおなじ博物館とは思えません。)
最後に、常設展示の奈良時代の展示に、前回の企画展のパネルや幾つかの1分程度のビデオ(多分企画展示されていたもの)を新たに設置していたのはとてもいい。
郡の境界や2パターンの推定東山道ルート、同駅路などをコンパクトにまとめた展示があり過不足なく説明されていました。
こういった展示の充実こそ企画展を開催していくことの一つの意義だと思います。