読書ノート (1997年3月)


個人・小店主のためのインターネット 通信販売の始め方・儲け方
岸本 栄司  広文社 1996年12月1日発行 1,500円

1997年3月1日

 先月の松山への出張はバスを借り切って行ったのだが、 その車中でこの本をあらかた読んでしまった。 非常に感銘を受け、一気に読んでしまった。 本気でインターネット通販に取り組んでいるのがよく解る。 インターネットではいかにすれば商売を成功させることが出来るか ご自分で実際にやってこられたことをもとに書かれているので、 大変説得力がある。 インターネットに限らず、商売・サービスの基本が書かれている。 要はお客様にいかに満足をしていただくかということだ。 郵便局の窓口業務でも基本は同じで、 見習いたいと思う。

オンラインでこの本を買うこともできます。 是非、一度読まれることを強くお勧めします。 衣料の岸本屋さんは今春に新会社を設立されるようです。 リンク集に私のURLもご紹介いただいています。 ありがとうございます。>岸本様


インターネットはからっぽの洞窟
クリフォード・ストール 草思社 1997年1月20日発行 2,266円

1997年3月8日

 インターネットは、その地位をますます確固たるものにしているように自分には思われる。 単なるブームではなく、ビジネスでは必要不可欠のツールになってきていると思う。 先にインターネット積極利用派の岸本さんの本を読んだ後で、この本を読んだ事になるが、 特に反発を感じることもなく、なるほどと思うことが多かった。ただ、「からっぽ」は言い過ぎだろう。 使いようによっては非常に便利で、人と人のコミュニケーション媒介にも役に立つ事を自分自身強く感じている。 要は使い方次第なんだと思う。インターネットといえども万能ではない。 当たり前と言えば当たり前の話だ。

ネットワーク歴15年の天文学者が書いたもので、 インターネットの普及に反対しているものではないが、 現在のインターネット礼賛が行きすぎていると言いたいのだろう。 その通りだと思うことが大部分ではあったが、 コンピュータとかインターネット好きの自分としては、 そのプラス面を書いてある本を読むほうが楽しいのもまた事実で、 これを読んでも元気は出てこなかった。後半の5分の1ほど残して、 読むのを止めてしまった。

次のサイトに著者への、インターネットの問題点に関する 特大長文インタビュー記事が載っています。 読み応えあり。
技術者だけでは未来を語れない クリフォード・ストール[Clifford Stoll・天文学者] /インタビュー 田代 温[asahi.comリポーター]

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ウェブマスターはすてきなお仕事!
佐藤尚規 工業調査会 1996年11月25日発行 1,854円

1997年3月12日

 これはおもしろかったし、 自分のホームページへのアクセス向上に実際に役立ちそうだ。 著者によると、ホームページ制作ではコンテンツ至上主義になっているが、 それ以上にPRが大切だと主張している。 内容がなければリピーターは期待できないので、 もちろんなんらかの内容が伴わなければならないが、 あるレベル以上であればPR戦略が重要であることは間違いない。

 具体的な方法が色々紹介されているが、 サーチエンジンへの登録方法を工夫するというのはおもしろかった。 早速、
Search Engine 最適登録法のページを作り、 昨日から登録をやり直し始めた。 手間ひまがかかるが、とにかく出来るだけ多くの方に訪問していただき、 ご批評をいただくのが、ホームページ改善の一番の方法だと思う。

アメリカのサーバを借りてバーチャル・ホスティング・サービスというのが紹介されており、 これもおもしろそうだと思うが、自分にはもうちょっと先の話だ。


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朝茶と一冊 出久根 達郎

リブリオ出版 平成8年11月27日発行 1,545円

1997年3月23日

 直木賞を受賞した『佃島ふたり書房』の著者だが、 あの本はおもしろかった。 この本は著者が古本業のかたわらで読んできたたくさんの本を紹介している。 しかしこれは書評ではなく、 自分がここに書いてきているような、読書日記だという。

だいたいこんな読書ノートを書く意味があるのかどうか? 本は読んでおもしろかったかつまらなかったかというだけでいい。 食物を食べてどうおいしかったかを話すようなもので、 おいしいことに理屈はいらないとも言える。 しかし、これまた食べ物でもおいしかったことは人に話したくなるものだろう。 宿題で読書感想文を書きたいとは思わないが、 こんな面白い本があるよ、 と人に語るのもまた楽しいことではある。

 一つなるほどそうだと思った箇所。 「私たちは40歳まではいろいろなことを身につけていきます。 これは必要ですし、いいことです。 しかし、40歳を過ぎたら、不必要なものを捨てていくことが必要です。 そして死んでいく時には、全部捨てていく。 この世に未練がある、ということは、残していくからだ。」


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「考える力」をつける本 轡田 隆史

三笠書房 平成9年1月25日発行 1,300円

1997年3月26日

 著者は朝日新聞夕刊でコラムを長年にわたり担当してきたそうだ。 最後まで読んだが、特にこれといった印象はない。 全く面白くなければ、途中でやめていただろうし、 もっと面白ければ数分の一の時間で読み終わっただろう。 本屋でぱらぱらと拾い読みしたときは、もっと面白いように思ったのだが、 こういう、当て外れというか期待はずれは、自分の場合時々ある。

 そのような中で、「書くこと」は自分を省みることでもある、 というのはなるほどと思った。



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