保険契約の転換    生命保険の基礎   一般課程試験


転換の3つの方法

以前の契約で貯まっていたお金(責任準備金)を、 新しい保険のどこに充当するのかということに注目。 充当の方法は3つあります。

(例)定期付終身保険の場合
1.基本転換
終身保険の一部を買取る方法で、終身保険の保険料が安くなります。

2.定特転換
定期保険特約の一部を買取る方法で、定期保険特約の保険料が安くなります。 ただし、買取っているのは当初の特約部分だけなので、更新後は保険料の割引はなくなります。

3.比例転換
終身保険の一部と定期保険特約の一部を、一定の割合で買取るもので、 各々の保険料が割引になります。
(定期保険特約部分の割引は更新前まで)

それぞれの転換方法によっての違いの一つ目は、転換後の保険料です。
保険料例
転換価格が80万円、終身保険500万円、定期保険3500万円(10年更新)に転換する場合(保険料は概算です) 通常の月払い保険料1万9000円のところ…

1.基本転換にすると…約1万6400円
2.定特転換にすると…約1万3800円
3.比例転換にすると…約1万5000円

保険料だけを見れば、2の定特転換がお得なようですが、 掛捨ての保険である定期保険を買取ることになるので、 今まで貯まった分を食いつぶしていくようなイメージです。

一方、基本転換にした場合は、保険料の割引は少ないのですが、 貯蓄性のある保険に転換することになるので、貯まっていたものを減らすことはありません。

当初の保険料負担をなるべく抑えたいのなら「定特転換」を、 今まで貯めていた部分を維持したいのなら「基本転換」がいいでしょう。

このように、「転換」と言っても、その方法によってその後の保険に影響を及ぼしますので、 自分が希望する転換方法で行ってもらうよう注意してください。

保険料払込期間なども確認が必要
転換をすると、当初保険加入年齢より当然年齢が上がっているため、保険料は高くなります。 保険料負担を少なくするために、上記のような転換を行うほか、 特約部分の保険期間を短くしていたり、保険料払込期間を長くしていたりする場合が多く見受けられます。

保障内容ばかりでなく、このような点も必ず確認するようにしましょう。 また、解約した場合の「解約返戻金」より「転換価格」の方が高くなっている場合が多いので 「解約は損です」と言われることもあるでしょう。 しかしながら、見直しをして、自分に合っていない保険に加入するのでは意味がありません。 他社の保険の方が適しているのであれば、当然ながら転換はせず、 「解約」もしくは「払い済み」などの方法を取って、最適な保険を選ぶべきです。


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