みかかこ日記

2003年6月


6/1(日)

 色々つまずいたけど、ネームが完成。できあがってみたら、話の展開が意図しない方向に… いやいや、なにも言うまい(^^;;
 予定より5日遅れた。夜が明けたら、えりちゃんと編集部に送るのだ。

 ずっと仕事してたら、相棒が夕飯とおやつを作ってくれた。夕べは、ペーコンマフィンとジンジャーマフィン。今晩は、たらこスパゲッティのクリーム和え。マッシュポテト。トマトオムレツ。ブロッコリーのサラダだよん。えへへ。(*^-^*)

 いただいた『神のロジック人間のマジック』(西澤保彦)を…相棒が先に読んでいる。しくしく。西澤作品は、そう言う道ができてしまったようだ。『聯愁殺』も『ファンタズム』もそうだったし。
 『葉桜の季節に君を想うということ』(歌野晶午)も先を越された〜。彼の感想「歌野作品だから、脇を固めて、左右に用心して、上も下も防御して、もうこれで万全!騙されないぞ!と思っていたら、いきなり背中の壁が抜けた、って感じ」うーん、評判に違わずすごそうだ。
 で、わたしはこれから『阿弥陀ヶ滝の雪密室』(黒田研二)を読むのだ。うきうき。くろけんさん、ありがとう!

行けなかった悔しさで、じゃわさんにもらった『ソロギターのしらべ 至上のジャズ・アレンジ篇』を流していたら、弾みがついて、CDを流しまくり。結局は平沢メドレーになってしまったよ(爆)
 平沢さんは2月13日に9枚目のソロ『BLUE LIMBO』が出るとのこと。とっても楽しみ。

 以前、メールだか掲示板だかで、八木健威さんとやりとりしてるとき、「ここに、ぶるさがります」と書いたら「その表現は変だ」と指摘されたことがあった。が、『サムソンの犯罪』収録の『屍衣を着たドンホァン』で、レギュラー人物の弁護士が『柱にぶるさげる』と言い、探偵が『ぶるさげるとは、ぶらさげるの謂いである。』と説明してくれている。「おお!!わたしと同じじゃないか!」と小躍りしたのもつかの間、続き『この法律家は東京生まれの下町育ちだから、ときどき変な日本語を使う』と、ばっさり切られてしまった。
 わたしも、江戸川区の生まれなんだもん。いいんだもん。
 ほんとに存在している言葉だから、いいんだもん。
 実加語でないのがわかっただけでも、いいんだもん。
 (よく適当な単語をしれっと使うらしい。本人はそれで通じると思っているから使っている。知り合い程度の人なら、あっさり見逃してくれるのだが、身内の追求は厳しい。急先鋒は、うちの相棒と八木さんとえりちゃんだ。彼らはそれを「実加語」「ぴお語」と呼んでいるのだ)

 アメリカに住んでいる相棒のおばさんから、クリスマスカードをいただいた。
 日本語しか読めないわたしを気遣って、英語で書く方が楽なのを日本語で書いて下さる。相棒のみ宛の時は英語。
 その近況文で「ヴァレンテア」との表記があった、日本で言う「ボランティア」のことである。
 この方が、実際の発音に近いのだろう。上記、鮎川先生の「ドンホァン」も同じなのだろうと思う。

 全然関係ないが、我孫子さん原作の麻雀本格ミステリ漫画の企画って、どうなったんだろう。
 (作画は、当然わたしじゃありません)


6/7(土)

 ちょこちょこと細かいことをしていたら、1週間も間があいてしまった。

 ネームが通りました。今、西田りえちゃんが下書き中です。コレは予告カット。

 小説新潮で発表された霞流一さんの短編『スタント・バイ・ミー』の漫画化です。サスペリアミステリー7月号(7/24発売)掲載予定。作者は、河内実加&西田りえと、連名になるとのこと。(構成者、という前例がないらしいので)
 わたしは、いよいよシンちゃんのネーム切りにはいる。

 古本屋でふと手にした、ふくやまけいこさんの『まぼろし谷のねんねこ姫』にはまってしまい、あちこち探しまくってようやく全4冊集めた。もっと読みたいよう。『星の島のるるちゃん』もおもしろかったけど、わたしはやっぱりねんねこちゃんなのねー。里穂ちゃんもこがね丸もかわいいけど、やっぱりねんねこちゃんなのねー。

 『阿弥陀ヶ滝の雪密室』(黒田研二)読了。冒頭、島田荘司さん的な不可思議な謎でわくわく。それがきちんと着地して、やられた!と思うのだけど、これ以外にも本格のガジェットが山ほど。もちろん意外な真相つき。内容に差し障りがあるかもしれないので、詳しく言えないところがもどかしいが、新本格で一時期流行った新興宗教もの。流行り、と言うより、これはもう定番舞台なのかも。雪の密室・遠隔地アリバイ・新興宗教。
 物理的な厚さも程良い。綾辻さんも始めはこのくらいの厚さでノベルスをガンガン出してたんだよなあ。そういうタイプが減ったと思ってたんだけど、最近また増えてきたようで、嬉しいよね。シリーズ2作目なので主人公たちの今後も気になるところ。わたしはこのカップル、お気に入りです。
 が、読み返さないとわからない謎な部分がまた1点。自分の見落としという可能性もあるので、もう一度丹念に読んでみないと…。
 前作で気になっていた部分、くろけんさんご本人からメールで色々教えていただきました。わたしも気になるテーマなので、折を見てじっくり考えたいと思うです。(つうか、気になってしかたないす。でも、一番いい切り口がまだみつからないんだよね)

 一方、手にしてその厚さに不安になった『葉桜の季節に君を想うということ』(歌野晶午)。「2日あれば読めるよ!」と相棒から聞いていたのを「うそでい」と疑っていた。でも1日で読んじゃった。おひょー。
 「背中の壁ぬけたでしょ」と、これもまた相棒。
 壁が抜けた感触より、背中の荷物がいっぺんに軽くなった爽快感があるな。
 竹かご背負って、気になる部分を端からぽいぽい入れながら読み進めていって、「いい加減重いんですけど…」と思い始めたアタリで、一瞬のうちにかごの底が抜けました。そして、荷物が全部消えました。軽くなった!わーい。
 「それが壁が抜けたってことでしょ?」
 「ちがうのよ! 壁が抜けたらわたしはこんな爽やかな気持ちにならないもん」
 「そうだな。壁が抜けたら、あんた怒るもんね」
 そうです。わたしは、笑うより怒るほうです。

 今は『神のロジック人間のマジック』(西澤保彦)を読みかけたところ。その次は『被害者は誰?』(貫井徳郎)だ。
 貫井さんと言えば、ミステリ大賞開票日に『葉桜の季節』を『葉隠の季節』と言い間違えて、自分で「ぷっ」と吹いていた。>チクり。「本格とは死ぬこととみつけたり」か?

 『どうぶつの森+』のバージョンアップ版『どうぶつの森e+』が、新カードeリーダー同梱で6/27に発売予定。旧カードeリーダーと引き替えだと、たった3500円で『『どうぶつの森e+』と新カードeリーダーが、両方手に入るって寸法さ。ふとっぱらだねえ。しかも27日は宅配業者が持ってきてくれるんだって。わくわく!1日家にいなきゃ!
 と、思っていたら、26日、推理作家協会賞のパーティだってさ。27日、遅寝している可能性があるな。不安だ…


6/8(日)

 昨日は、ちょっと巣鴨へ。林マヤがテレビカメラと一緒に歩いていた。背が高ーい。
 駅前に『チロリアン』を売っている店を見つける。正式には千鳥屋。
 大昔、『チロ〜リア〜ン』と言うテレビCMでお馴染みだったが、実は一度も食べたことがない。相棒も食べたことがないと言う。千織さんもそんなことを言っていた。ドキドキしながら、1個買う。
 大通りを挟んだ向かい側のレストランに、ランチの看板が出ていた。
 『今日のランチ 当店自慢 ビーフカレー! コーヒー入』
 入ってんのかよ!

 コーヒー入ビーフカレーの画像が撮れなかったなあ、と思って帰ってきたら、今朝、友達のエコーから画像つきメールが届いた。そのネタを載せちゃう。ありがとうエコー。

 見てのとおり、駐車場の看板。軽妙洒脱に見える筆運びだが、ポイントは1行目ではなく下の2行。
 『無断駐車した場合、その車 頂きます』 
 その車 頂きます。ルパン参上。

 チロリアンは、コロンみたいなお菓子だった。でも、チロリアンの方が圧倒的に先だよねえ。卵の風味が濃くておいしいです。


6/9(月)

 こういう話題を好まない人もいると思うが、意を決して、書いておく。しばらく前に婦人科の治療をうけ、薬で生理を止めていた。それが先月28日に終わり、今日180日ぶりに生理がきた。
 生理は痛いつらいと、以前からこの日記に書いていたのだが、内膜症が小さくなったためか、身をよじるような激痛は起きなかった。\(^o^)/嬉しいぞ。かなり。久しぶりの貧血で、深酒したときみたいに、ぼんやりするのだが、そこは自由業の融通、寝て過ごした。
 同年代のご婦人方、やっぱり検査は受けて下さい。特に生理のつらい方。


6/10(火) 

 久しぶりに、AnimalCrossingのカードを手に入れる。ネットの友人とトレードして、残り9枚までにこぎ着ける。

 しかし、どうしたことだろう。トレードするメンバーが2人しかいないのだ、なんというか。
 わたしが買っているゲームショップは、京都のKIYOMAN-GAMESと言うところだが、入荷すると、結構早くに売り切れる。
 10パック約6000円也。1パックにはランダムで5枚いり。
 高いでしょう!!!
 これ自体が大人買いとしても、そうそう際限なく買える代物ではないのだ。そして、封入がランダムということは、ある時点からトレードしなければ、コンプは難しくなるのだ。
 ところが、トレードしている人たちの姿が見えないのですね。
 日本にわたしたち3人ってことは、ないでしょう。
 まさかだよね。
 ははは。
 ないと思いたい。
 どこかで、トレードしている場所を見かけたことはありませんか?
 お友だちで、AnimalCrossingカードeを買っている人はいませんか?
 そらもう切実です。

 わたしに ■シリーズ1・014  ■シリーズ3・148/165/167/169 ■シリーズ4・211/234/245/263
 を提供してくれる人をさがしています〜(;_;)
 ダブりカードなら、山ほどあります。
 (いや、もういくら使ったかわからないくらい…)

 今日、意を決して買った、シリーズ3が、スカだったのね。探求カード4枚足らずなのに、一枚もあたんないでやんの。
 つーわけで、かなりやさぐれているわたしなのだった。


本格ミステリ大賞授賞式6/14

 総会後、授賞式。
 今回の受賞者は、あちこちで触れられているように、笠井潔さん『オイディプス症候群』(長編部門)『探偵小説論序説』乙一さん『GOTH−リストカット事件』(長編部門)
 笠井さんはばりっとしたスーツ姿、奥様と長男のKくん同伴。乙さん(書くのは楽な名前だけど、発音はしにくいなあ)はラフな格好に見えるけど、Tシャツは「殺人現場柄」で、ある意味この場に一番ふさわしい格好かも。
 司会は、例年通り霞流一さん。今年の彼の自己紹介は「本格ミステリの万景峰号 霞流一です」だった。本格に「異国のもの」を運んでくると言う意味か?

 『新本格猛虎会の冒険』が出た後の阪神快進撃と言うことで、会場はもっぱら野球モード。いや、わたしは全然わかんないんだけど、皆さんご機嫌でなによりです
 夏来健次さんと野球以外のよもやま話。まんてんちゃんは、元グラビアアイドルだったですか。それは知らなんだ。

 2次会の会場に行く前にコーヒーショップで一服…と思ったら、結局だらだらと閉店までいてしまったんだよね。
 寄り道して合流してきた我孫子さんと竹本さんが、山ほどの本をかかえているので「こんな時まで本」とのぞいたら、全部囲碁の本だったのよ。「1冊100円のところ、3冊で100円だったんや。おトクやろ?」と相変わらずおトク感に弱い我孫子さん。その3倍くらいの古本を大事そうに抱える竹本さん。「囲碁の本だから、全然重くない〜」そうでしょうそうでしょう。
 しかし、見慣れてないせいか、囲碁の本って不思議なタイトルばかし。『定石無法地帯』。定石で尚かつ無法地帯。深い。

 我孫子さんらは途中でカラオケに向かい、「このままここでダラダラしたーい」と言う竹本さんと居残ったのは、有栖川さん、芦辺拓さん、喜国さん、由香さん、うちら夫婦と友達2人。とりとめのない話をしてましたなあ。芦辺さんの月産枚数を聞いたような気がするけど、文字原稿とは縁がないもので、ピンと来なかった。すいません。

 芦辺さん、有栖川さんと別れて、ファミレスでご飯。そのあとカラオケに顔を出す。我孫子さんのBOXには、探偵小説研究会の方々。面識がなかったので、どなたがいらしたのやら… 皆さん泥酔状態。ぼぼ歌わずに辞去。お疲れさまでした。


6/17(火)

 わたしは、今日これから胃カメラなのだ。憂鬱だ〜。


6/23(月)

 6/27発売の『どうぶつの森e+』が気になって、なにも手につきません〜。日記も書けないし〜(爆)

 胃カメラは、1年前のピロリ菌除去の結果を見るために飲んだのだが、結果は良好。胃壁はキレイになった。すこし萎縮は残っているが、それもいずれ良くなるだろうとのこと。
 ただ食道と胃の間の噴門が、相変わらず、ゆるいまま。胃液が逆流しているそうだ。なんか苦いのはそのせいか。それでも一時期より食欲もあるし、いいかも。
 しかしなー。朝9時にはいったのに、終わったのが午後3時。全身麻酔だったので、昼まで眠ってしまったの。それがいけなかったんだけど、午後いち診療の最後にまわされたのは、ちょっと悲しい。だって、すごくお腹がすいてたのに、待合室での1時間はつらかった。もう数年かかってる個人医だけど、マジでよそに行こうかなあと思ってるもんね。それというのも、前回も普通の診療で1時間待ったんだよなあ。今までそこまで待ったのは1度もないのに。いい加減行きつけになっているから、後回しにされてるような気がするの。診察内容によっては、順番が前後するっていうことは、知ってるけど。薬局待ちを考えなければ、総合病院並だよね。しかも投薬含めで1万6000円だ。AnimalCrossingカードが2つ強買えるじゃないか(爆) また、実家のある駅前の先生のトコに戻ろうかな…

 18日。えりちゃんの下書きがあがったので、デニーズで伏線などのチェック。できあがりが楽しみですよ。キャラが大変ダンディだ。ねーちゃんは色っぽいし。

 本格ミステリ大賞授賞式のことは、更に後日。サスペリアで、ミステリ大賞のイラストレポートの仕事があるので、またもや似顔絵設定中。霞流一さんは、中川家弟に似ていると思うがどうか。
 ああ、でも、そわそわして、進まない〜。(人間失格)


6/24(火)

 このところ、わたしの日記を読まない相棒が、珍しくテキストをのぞいていた。
 昨日の日記だけは読まれたくなかった〜。
 「わー、やだー、読まないでー!!」
 「…どこら辺を、読んだらダメなわけ?」厳めしい表情。
 「…なにも、手につかないってところ…」
 「なに?気づかれてないと思ってたの!?」

 …え? 気づいてたの?


推理作家協会賞授賞式6/26

 友達2人と一緒に会場へ。今日はお久しぶりの加納朋子さんとS社C嬢が来てます。
 今日の受賞者は『マレー鉄道の謎』の有栖川有栖さん『石の中の蜘蛛』の浅暮三文さん『幻影の蔵』の山前譲さん新保博久さん。
 受賞の言葉で、有栖川さんが去年なくなられた鮎川哲也先生のお話を出された時はほろりとしたが、しょっぱな浅暮さんが公約通り「あっさぐれで〜す」とカマしたもので、場のテンションはおおむねゴキゲンモードだった。新保さんと山前さんもとばしまくっていたし。このふたりが壇上に立つと、漫才を期待してしまうのはわたしだけだろうか?
 一昨日深夜、ムカデに噛まれた我孫子さんにその時の模様を聞く。彼曰く「万力で締め付けられたような」痛み。わたしも首筋噛まれたことがあるから知ってるけどね。(死ぬかと思った。ホント)
 「作家なら一度噛まれておいた方がいい」との彼の言葉に「ゼッタイ嫌」と断固たる態度をとる加納さんだった。そらそうだわな。

 2次会は、有栖川さんの会場へ… 向かおうと思ったところ、大雨。ロビーで時間をつぶす。ようやくたどり着いたものの、会場は満員。うろうろしていたら、男性数名が席を譲ってくださったり。申し訳ないです。隅で身を潜めながら、色々な方からの祝辞に耳を傾ける。いい話ばかりですねえ。特に綾辻さんの「うちの連れも有栖川さんの奥さんも、本格が大好き。本格ミステリ作家にとってそれはとても励みになるし、重要なこと」と言う言葉はとてもよかった。家族総本格かあ。

 途中、乙一さんが、会場へ。加納さんが「わー。わたしファンなのー」と嬉しそうなので、我孫子さんにテーブルに誘ってもらった。最近実家から出た、と言う彼に、生活態度を聞き、色々意見する我孫子さん。久しぶりにアビコ節が炸裂していたが、プライベートな話なので、ここには書けない。残念だ。だが「ぼく、人の面倒見るの好きやなあ…」としみじみ発言していた我孫子さんがいたことだけ、記しておく。

 お久しぶりのくろけんさんこと黒田研二さんともお話。あいかわらずおもろいですね。しばらくしたら、似顔絵をブラッシュアップしてサイトに載せてもらう約束をした。(が、サスペリアでビデオレビュー書かれるかもしれないとのことで、紙面でも公開することになるやも)

 2次会後、カラオケに行くと言う残りのメンバーと別れて、帰宅。だって平日なんだもん。


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