みかかこ日記

2003年5月下旬


5/16(金)

 『スイス時計の謎』(有栖川有栖 講談社ノベルス)を相棒と奪い合いながら、読書中。憩うなあ。
 わたしが「いつ読んでもかっこいい」と思う文章は、有栖川さんと牧野修さんである。勿論、他に「かっこ悪くてかっこいい」と思う文章だってある。「耽る」のは竹本健治さん。「溺れる」とも言う。
 貧乏性なので、いままで有栖川さんと宮部みゆきさんの本の未読を、常に1冊だけ作ってきた。最近、諦めた。読む速度が遅くなってきたからである。2人の刊行ペースに追いつかないのだ。西澤保彦さんと太田忠司さんのペースにも追いつかなくなりつつある。ある時点までは、きちんとフォローしてきていただけに、悔しさはひとしお。読後、ぐずぐずと本の内容を反芻する癖がいけないのだろうか。でも、その時間もまた格別なんだよね。わたしがミステリ*1に求めるのは、伏線のきれいな収束、美しい着地、カタルシスだ。どれも、読後「ぼえーん」としてないと味わえないのね。
*1 本格ミステリに限らないが、本格ミステリも含む

 『Animal Crossingカード』シリーズ2のみ、コンプ。いやー、どれだけ投資したんだろう。振り返りたくないぞ。シリーズ4までは確実に出るし、あまり焦らないようにしよう、と思っているのに、カードファイルの空きが寂しくて、つい買い足してしまう。生活必需品以外でなおかつ本や画材以外のものに、こんなに散財するのは生涯初めてだ。ヤバイ。
 6月には『どうぶつの森e+』が出て、当然カードeも新しくなると言うのに。
 まあ、最近はネット検索ができるようになって、以前かかっていた月3〜4万円の資料本(しかも1Pしか使わなかったりする)が1万円くらいに抑えられているから、総出費額としては、そう変わらないとも言える。しかし、月2〜3万つかう『カード生活』って?(^^;;
5/17(土)上

 ネームが進まないので、ふらふらと買い物へ… 行ったのは昨日のこと。

 『GIFTPIAファンブック』を探していると、ななななな、なんと『小春びより』(ひぐちにちほ KCフレンドコミックス)発見。
 しかも平積み!! しかも1.2巻。
 ずっと好きで、ずっとコミックス化を待っていたのだ。(なら雑誌買えよ)
 ネット検索も、マメにやっていたつもりだったのだが…
 「えええ、奥付いちねんまえじゃん!!」
 なんてことでしょう。
 ぬかったぞ。

 『小春びより』は、別冊少女フレンドとジュリエットに掲載された、黒パグ犬 小春と、飼い主でヤンキーの耕之助さんとのラブラブ物語。この小春が、もうブス犬でブス犬で… かわいくってたまらないのだ!!!!!
 怖いカオで、動物に嫌われる耕之助さんに、唯一なついてくれた黒パグの小春。ペットショップから連れてきたその日から耕之助さんは小春が大好き、小春は耕之助さんが大好き。耕之助さんのお友だちでやっぱりヤンキーの、だけどやさしいお友だち(手下?)にあきれられながらも優しく見守られるほのぼの漫画。うーん。書きくだすと、なんか違うものが想像されてしまうなあ。平積みなんだから、きっとだいぶ売れてるよね! 説明なんてしなくていいよね。にもかかわらす、犬好きで知らない人がいたら、是非読んでね! 連載当初から好きで、でもきっとコミックスになると思ってのほほんとしてたら、全然見かけなくて… 諦めてたんだけど、まとまってよかった!
 (へたくそな文章が、よりへたくそな今日の日記。あああ)
 会社から帰った相棒に、うきうき見せに行ったら、
 「かわいくないな」
 と言われて、ガーン…
 こんなにかわいいのにっ!かわいいのにっ!かわいいのにっ!
 くやしいっ!!!!!

 他の買い物。
 『新本格猛虎会の冒険』『葉桜の季節に君を想うということ』『越境する本格ミステリ』『空を見上げる 古い歌を口ずさむ』『GIFTPIAブック 攻略&ファンブック』そして、タカラ森をつくろう第2弾『ビンタ』『たま』など6個。他にも色々買いたかったけど、持ちきれなくて、後回し。『GIFTPIAブック 攻略&ファンブック』は入荷少なすぎ。芳林堂コミックプラザで「今朝1冊だけ入荷しましたが、売り切れました」だって。なにごと!相棒に泣きついて、秋葉原で買ってもらったさ。

 数日前から、お友だちのAYAKOちゃんのサイトが見つからない。親子3人の日記を楽しみにしてたのに。
5/17(土)下

 台東区周辺をぶらり旅。

 羽二重団子を食べて、国立こども図書館へ。前回は日曜に訪ねたので、資料室の閲覧が不可だった。今日とうとう念願の探求本閲覧。
 児童書の『おさるのキーコ』『たぬき学校』。幼い頃に、いとこのお姉ちゃんからもらった本。うちに来た時点で、既にかなり古かった。奥付は昭和37年。こりゃ古いわ。
 次回は、学研の『学習 よみもの特集号』でも検索かけてみよう。

 上野を経由して、秋葉原。ゲームハリウッドにてアニクロカード3弾を、メッセサンオーで1弾を買ってしまう。それぞれ約1000円。KIYOMANの倍なのよね。(その代わり、KIYOMANは10パック単位でないと買えない)
 AsoBitCityは、初めて。大きいお友だち向けゲーム・おもちゃが沢山。腰を据えれば、沢山遊べそう。『森をつくろう』が安かったので、残り4種類を買う。
 その他、通りすがりの店で、チョコQのフィギュアだけ買ったり、変なストラップを見たりする。
 石丸電気でCDとDVD。ZELDA(ゲームじゃないよ)の『GOLDEN・BEST ZELDAtime special』。解散してたのね。でも、思ったより最近まで活動してたのね。もうすこし熱心に探していてもよかったな。『D.R.O.P』以降聞いてなかったからなあ。
 『イジー・トルンカの世界2 電子頭脳おばあさん』はチェコの人形アニメ。この表題を見たら、買わなくちゃです。『アードマン・コレクション 3』も買ってみた。
 夕飯は、万世。相棒におごってもらった。


5/18(日)

 おとなしくネーム。でもあまり進まなかった。

 『イジー・トルンカの世界2 電子頭脳おばあさん』
 表題作が制作されたのは1962年。この時代の『電子頭脳』である。
 おばあさんに預けられ田舎で育った子供。素朴なおばあちゃんと子供の団らんの光景は、絵本の挿し絵そのものだ。
 一方、バックに流れるのは、どこか不安定な音楽。そこにプロペラ型の郵便配達が現れ、都会に住む父親からのはがきが届けられる。
 「おばあさん、終わり。家、終わり。美しい、終わり。子ども、終わり。カードの番号はACH028。以上、父、終わり」
 奇妙な文章で、おばあさんとの暮らしに終止符をうたれる子供。おばあさんに見送られながら、道路ひとつ隔てた都会へ向かうのだが…
 都会に近づくにつれ、バランスと色彩を欠いていく世界。
 エネルギー問題も人工増加も、縁なく発達していったような都会だ。だがそれは、未来への漠然とした不安の固まりが具象化した世界でもある。両親の住む高層ビルは数字で管理され、子供の思い出ははぎ取られ、モノクロのリビングには信仰心の宙ぶらりんな天使の絵が飾られる。
 「数字で管理された社会」「未来の乗り物」ひとことで片づけられないような、イマジネーションがそこにはある。悪夢のようでありながら、ちいさな美しい夢のようにも見える。現在を思わせる薄型モニターにモノクロの演奏会が映し出される様は、驚きと懐古がない交ぜになる貴重な一瞬だ。60年代の児童出版物の記憶を持つ人は、是非。10代には、かわいらしく見えるかもしれないが、それは多分毒が混ざっているためだ。

 『ヤン・シュバンクマイエル 「ジャバウォッキー」その他の短編』もチェコの映画。アニメと実写を合わせたシュールな映像。
 『家での静かな一週間』(1969)。廃屋に現れるひとりの男。一日一部屋、その家のドアに穴を空け、部屋を覗く。ひと気のないその中では、鳩が椅子が針金が、人の手から逃れタガがはずれたように、野放図に現れうごめき、それを幾度も繰り返し、壊れていく。
 覗く以外には、眠ることしかしない男のパラノイア的な行動。彼と鑑賞者=みる私、の好奇心は止められない。その好奇心の果てを知りたいが…
 表題にもなっている『ジャバウォッキー』(1971)。ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』に登場する怪物ジャバウォッキーの詩を朗読するのは、監督の幼い娘。『家での静かな一週間』の部屋で繰り返された無機物と一部の動物の放逸が、この作品でも繰り返される。しかし、覗いている人物は不明だ。フィルムのこちら側にいるものをも無視して、ものどもは無軌道にうごめき続ける。食の真似、家事の真似、しかし目的を知らない真似は、またもやなにかを脱落させていく。
 ずっと昔から、こんな映像をみたがっていた自分。ようやくたどりついた。


5/19(月)

 本格ミステリ大賞の開票に、ミスがあったとのこと。
 詳しくはこちら。よって、今回の[小説部門]大賞受賞作は、
16票『オイディプス症候群』笠井潔
16票『GOTH リストカット事件』乙一
 となる。
[小説部門]
『オイディプス症候群』笠井潔(光文社)
『GOTH リストカット事件』乙一(角川書店)

[評論・研究部門]
『探偵小説論序説』笠井潔(光文社)
 

 『アードマン・コレクション 3』。『ウォレスとグルミッド』を制作したイギリス(イングランド?)のアニメ会社の作品集というので買ってみた。『酔いをさまして』(1992)は、二日酔いで朝帰りのダメダメな娘を甲斐甲斐しく世話する飼い猫、という構図。『ウォレスとグルミッド』を彷彿とさせる。この話は意外なオチもある。『退屈』(1998)。影絵遊びを始める2体の影、常識人と非常識人のコンビの会話は、日本の漫才のようでもある。ボケとツッコミ。
 イギリスによくある、政治家を風刺するパペットに似た造形の人物たちが登場するクレイアニメ(どれも1983制作)は、さほどインパクトなし。アフレコどおりに動く口は、当時は驚きだったのかもしれないが…。英語圏の人間であれば、もう少し楽しめたのだろう。

 第56回推理作家協会賞決定。
〈長編及び連作短編集部門〉
  浅暮 三文「石の中の蜘蛛」集英社
  有栖川有栖「マレー鉄道の謎」講談社
〈短編部門〉
  該当なし
〈評論その他の部門候補作〉
  新保 博久・山前 譲「幻影の蔵」東京書籍

 皆さんおめでとうございます!\(^o^)/
 ほんでもって、大の有栖川ファンの通称『津波の津』さんに連絡を取ると「最近お目にかかってないけど、あいかわらずおステキでいらっしゃるのね」と通常通りの爆走モード。もうひとりの熱狂ファンは、少し前の日記に書いたとおり、マレー鉄道に乗って螢を見に行っている最中なので、帰る頃にコンタクトしよう。
 この中では浅暮さんの作品が未読なので、楽しみに読むぞ。『幻影の蔵』はCD-ROMで、乱歩邸の蔵を散策できる趣向の、とっても楽しい労作。(日本語ヘンだぞ>わし)分厚い年譜つき。表紙は喜国さんなのだ。すばら美しく濃いですね。

 昨日よりマシだけれども、波のように襲い来る頭痛。ご飯も作れないので、休みの相棒と一緒に出来合いの物を買い出しに。大山駅前でコロッケを買うが、こんな体調でも、足はふらふらと古本屋へ。
 1973年10月号の別冊マーガレットの美本を発見。『はるかなる風と光』(美内すずえ)第一回と、『クマさんの10月』(和田慎二)が載っている。2000円だけど、買いなのだ。当時の価格は170円。
 裏表紙が懐かしい。『1セットわずか980円』のファッションアクセサリー『サン宝石』の広告だ。カメオはブローチとリングとペンダントの3点セット。ナンバリングは(1)(2)(3)じゃなくて、(い)(ろ)(は)だよ。
 サン宝石は、当時、ちょっとお高い月刊漫画誌に、かならず広告を載せていた。これは結構長いこと続いたと思う。値段はずっと980円。
 男の子雑誌の方はよくわからないが、多分自転車とか「ぐんぐん背が伸びる機械」とかの広告だったのではないかと思う。
 しかし、980円かあ。
 「おこづかいが200円だったから、こんなアクセサリーは高嶺の花だったんだよね」と相棒に言ったら「週200円?」と尋ねられた。ちがうよ!!月200円だよ!!(ーー;)
 うちが安すぎたんだと思うけどね。5000円くらいもらっている友達は、確かにいたもん。
 この別マ、次号予告には「木枯らし泣いた朝」(河あきら)や「怪盗アマリリス」(和田慎二)「夢に消える子守歌」(三原順)が載ってるぞ。「魔法のラケット」を描く柴田昌弘さんは「新鋭」です。うお。

 思いついて、調べてみたら、今もあります『サン宝石』。場所も同じ山梨で、お変わりありません。この当時はまだ法人じゃなかったのね。最近は少年ジャンプにも広告載せてるのか!
 10円均一や30円均一もあるぞ。昔よりもお得感が強まってます。すごいね。
サスペリアミステリー7月号発売。

アメリカの推理TVドラマ『Monk モンク』の
レビューを描いてます。



5/24(土)

 夕べから、偏頭痛。根を詰めてネームをしていたせいね、と薬で抑えていたところ、起床時にはもう涙が出るほどの痛さ。テレビを見たりPC をいじったりのような背筋をまっすぐにする動作ならば、さほどではないのだが、机に向かうべく前屈みになった途端、痛みで涙が止まらなくなる。頭痛薬も効かなくなった。夕刻、耐えきれなくなり鍼の先生の処に飛び込んだら、またもや骨盤が曲がっているとのこと。なぜそんなにやすやすと曲がるのだ骨盤。首の付け根もパンパンに張っている。
 治療中にかなり痛みが取れ、「よっしゃあ」と帰宅したが、たどり着くなり、全然ダメに逆戻り。身体が曲がっている方向に戻ろうとするのだ困ったことに。結局、ほとんど寝たきり。

 千織さんから電話。21日にえりちゃんと送ったプレゼントが届いたとのこと。臥せりながら会話する。
 出火はなかったか無事だったかと聞いたらば、「予約もなく当日いきなり行ったので、ケーキ屋には、デコレーションケーキも、大量のろうそくもおいてへんかった」とのこと。で、松明は来年に持ち越し。去年と比較すると、計2本増えるわけなので、健闘を祈るのだ。

5/23(金)
5/20(火)

 北海道に遊びに行っていた母親から、クール宅急便のおみやげが到着。でかいカニ1匹とイクラとタラコ。ハサミと身のところを、がしがしスプーンでこそげとったら、それだけでかなりな量になった。足は冷凍庫にしまって、ほぐした身とイクラを寿司飯に乗せて、豪華な海鮮丼の夕べ。
 …昨日の夕食がそんな感じだったので、今晩はどうしようか悩み中。いきなり納豆だけだったりしたら、ダメだろうな。
 そうだ。冷凍の春巻きを揚げよう!!
 むちゃむちゃヘタレな感じ…。

 で、まだネーム中。

 相棒が、『もじぴったんアドバンス』をやっている。ちょっとやらせてもらったけど、むちゃくちゃ頭使うです、コレ。
 パズルマニア喜国さんみたいなタイプにオススメ(笑)


5/21(水)

 今日は我孫子さんの相方である千織さんの誕生日だ。
 わたしは電話をかけた「おめでとー。プレゼント何がいい?」
 ひとしきり相談した後、千織さんの後ろで声がした。
 その声の内容を、千織さんが説明してくれた。「我孫子さんがね〜。ケーキにロウソク立てていいって」
 ロウソクを。
 ついに。

 話は去年にさかのぼる。
 誕生日のケーキにロウソクを立てる希望を却下された千織さんは、うちに電話をかけてきて、愚痴をたれた。
 「ロウソクはー、ケーキの表面がぐちゃぐちゃになるから、あかんて。我孫子さんの意地悪〜」
 ロウソクくらい、いいやん。でも。
 「我孫子さんは、食べ物が好きだからね〜。おいしいものは、おいしいまま食べたい人だからね〜」
 「けど、わたしの誕生日やで!!」
 わたしと電話を代わった相棒が、千織さんに言った。
 「次にうちに来たとき、ケーキ焼いて立てたる!」
 「年の数やで」
 「わかった! 年の数!」
 …としのかずう?

 ロウソクの本数は、明かさない。ただ、我孫子さんは、2003年の今の時点で40だ。その辺から相方の年齢を推察してほしい。
 数ヶ月後、千織さんが遊びに来た。
 うちの相棒は、千織さんのために、18径のケーキを焼いた。クリームも乗せた。
 「ロウソクも買ったよ。××本」
 最近流行の、細いろうそくだ。
 それでも。
 「載るかな…」
 「載せるう」と千織さん、3人がかりで乗せていく。ううむ。隣のに、寄りかかっちゃうのが出てくるぞ。それ直すと、別のが倒れちゃうぞ。まるでドミノ並べみたいだよ。
 「なんとか載ったね」
 ケーキの表面。
 の、クリーム。
 見えないんですけど。
 一番器用なうちの相棒が、別のロウソクに火をつけて、一本ずつ灯していく。
 「あち、あちちち」
 あ、一個倒れて、となりの火と束になった。
 「直さないで!実加!不器用なんだから!」
 しつれいねっ。
 「ああ、こっちも倒れそうだよ。きゃきゃきゃきゃ」
 わたしは、あわてると猿のような声を出すのである。
 「手元狂うから、笑わないで!!!!」
 笑ってないですっ。
 「もうすぐ…もうすぐ全部点るから、あああああああ」必死で、着火用のろうそくを動かす相棒。
 こっちも、あっちも、そっちも、火の束にぃぃぃぃぃぃ。
 途中から既に、ドミノ状態だから、こうなることの予想はついてはいたんだが…
 「全部、点いた!」
 …が。
 「あちいい!!!」
 12畳のリビングに、ありうべからざる松明が出現した!!
 ファイアー!!!

 ××本の、ロウソクは、既にひとつの固まりになって燃え上がっている。
 これは…ケーキなのか!?
 「こ…これ危険だよ」
 「早く消してえ」
 「ぷううううう〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
 点っていた時間は、若干2秒間くらいだっただろう。

 ロウソク立てるのに、7.8分。

 でも、主賓が喜んでいるからいいのだ。それが誕生日と言うものだ。

 ケーキは、ボンバー時に想像していたよりは、無事だった。おいしくいただいた。

 千織さんは、京都帰還後「よその旦那さんが、わざわざケーキ焼いて、ろうそく立ててくれたんやで。なのに武丸はなんなの?」
 と、結構くさしたらしい。

 そして、今年、我孫子さんは、愛妻のため、ロウソクを立てることを了承した。
 彼は、あのときの松明を、熱球のような固まりを知らない。
 数十分後、彼がケーキを買いに出たところまでは、確認している。
 「千織さんとこ、木造で燃えやすいから、気をつけてね」
 わたしはそう言って、2回目の電話を切った。

 今、この夜空の下、我孫子家は、無事だろうか。


5/22(木)

 ネーム。ようやくエンジンがかかってきた感じ。

 ここ数日、Amazon.co.jpで、おすすめ商品を的確に表示してもらえるべく、マイストア制作にいそしんでいる。
 Amazonから提示された商品を、「持っている」「興味ない」で分けていき、持っている物を好き嫌いの5段階に評価していく。
 その評価に従って、おすすめ商品を決めてくれる。ネットをやっている人なら、きっとご存じ。

 しかしなあ、ゲームキューブS端子を「好き嫌い5段階で分けよ」と言われても、困りまんもす。
 しかもその「S端子を持っているからと」言う理由で『新日本プロレス 闘魂炎導 BRAVE SPIRITS』を勧められた。何故よ。
 「ゲームキューブD端子ビデオケーブル」をお持ちなのでと『SSXトリッキー』も勧められた。スノボゲームらしい。推測だが。そして、洋ゲーらしい。
 「おすすめ本」は、見事に「手に入れ損ねてるお馴染み作家の本」ばかりになってしまった。それはもうわかっている品物だす。なんか、やり方を間違えたかもしれんのう。
 掘り出し物はどこだ!?


5/25(日)

 うひひ。ネーム半分くらいやり直し。(ちょっと壊れ気味のわたし)

 Amazonのマイページ商品。やたらSMAPのビデオをおすすめされる。相棒も、やっぱりそうなんだ。
 どうも、

 宮部みゆき−> 模倣犯−> 中居正広−> SMAP

 な回路があるらしい。
 ハードボイルド大藪春彦もまた、

 大藪春彦−> 甦る金狼−> 香取慎吾−> SMAP

 そして、

 山田正紀『エリコ』−> SF−> 梶尾真治−> 黄泉がえり−> 草薙剛*−> SMAP

 も。
 連想ゲーム。つうか、ずいぶんムリヤリな(笑)

 *なぎの漢字がないので、別ので代用してます


5/26(月)

 田中啓文さんのジャズCDを申し込んだ。
 CD通販のページを読みながら、相棒は、ハードバップがどうたらそうなんだどうたらと言っていたが、わたしはさっぱりわからない。視聴してみたら気持ちいい感じ。ぽえぽえ。相棒はまたもやなんか意味ありげにつぶやいていたが、初心者(わしわし)の目の前で思わせぶりなことはやめよ。

 地震すごかった。東京は震度3らしい。そんなの嘘だ。だったら震度6なんてもう全然想像ができない。ぶるぶる。
 揺れてる最中、ベランダの窓を開けて、震えていたよ。

 婦人科の薬をやめて、1ヶ月。副作用がようやく消えてきた。そんなに身体にたまるものなのか。
 数日前からの頭痛もやんで、ネームもあと一息だ。がんばろ。

 マレー帰りのタカムラさんに電話。螢見られたって、いいな〜。「螢は清流でしか生きられないと思いこんでたけど、濁流でもなんとかなるんだと思った」って、感想第一声がそれですか。濁流ですか。そうだったのか。


5/27(火)

 どうでもいいことだが、音波振動ソニック歯ブラシ『ドルツ』のCM、あの衣装は『六神合体ゴッドマーズ』のクラッシャー隊のユニフォームだと思う。ホントにどうでもいいことだった。しかも、以前書いた気がする。書いてないかもしれないが。

 ネームを清書していたら、14ページの次が16ページだった。1枚足りない。あらまたやり直し。何年仕事してるんだわし。


5/28(水)〜5/30(金)

 実家に行ってきました。久方ぶり。

 国道16号沿い、ちょっと曲がる、という場所でみつけた店。

 かきむしる。

 比喩にしても、ちょっと乱暴です。

 どんな店かと言えば、メンズショップです。


5/31(土)

 堂元さんという方から、嬉しいメールをいただいた。この春生まれた娘さんに「弥生」という名前をつけてくださったそうだ。
 名字が1字違うが、わたしがちゃおに連載していた『弥生!!』の主人公・堂本弥生と同じ名前だ。
 作品を覚えてくださっていて、尚かつ主人公の名前を使ってくださるなんて、漫画家冥利につきる。
 堂元さんは、妹さんと一緒に『弥生!!』を読んでくださっていたとのこと。妹さんにも感謝いたします。
 とても嬉しい。そのうち弥生ちゃんにも、直接会いに行けたらいいな。
 ご両親の愛に包まれて、元気で明るい子になりますように!
 堂元さん、ありがとうございました!

 話題は変わって、実家での出来事。
 時間がたってしまったが、我孫子さんにもらった誕生日プレゼント『バウリンガル』を、ようやく黒犬トトにつけることができた。
 (もう一匹のコロは、全く吠えない犬なので、つけても仕方ない(^^;;)
 予想はしていたけれど…
 「もっと遊んで!!」「もっと楽しいことしたい!」の嵐。
 相手をしないと「そうじゃないんだよね…」などと言われてしまう。うーむ。
 母を呼ぶ時の『ごわん』、そして、わたしを呼ぶときの『ぶうう』、このふたつの謎の声は、測定不能。残念。
 あらためて思ったが、トトは母を「ごわん」わたしを「ぶうう」と言う名前で呼んでいるのでは?
 吠え声分析以外に、仲良し度も測れるんだけど、49%。久しぶりに会いに行ったし、こんなもんでしょ。
 わたしの顔を見ると、とにかく遊んで攻撃になるようなので、いつも身近にいる母親のみのとき、どういう表示になるのかが興味津々。

 30日の昼、母と定食屋に行ったとき、おみおつけを太股にこぼしてしまった。赤くはならなかったけど、ちょっと火傷をしたみたい。


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